東京国立近代美術館工芸館で、最後の
夏休み 『所蔵作品展 みた?―こど
もからの挑戦状』が開催

東京国立近代美術館工芸館『所蔵作品展 みた?―こどもからの挑戦状』が、2019年7月13日(土)〜9月1日(日)まで開催される。
こどもには工芸の鑑賞はむずかしいのではないか。そんな声をうけて「こども工芸館」と冠した鑑賞プログラムを始動させたのは、2002年夏のこと。私たちの生活感情と深く関わる、そして世界が注目する日本の工芸を、長い休暇のあいだに楽しみながら学んでもらえたらと思ったのがきっかけだった。
ロゼリン・デリール《三連の形 38》1988年 東京国立近代美術館蔵
しかしフタを開けてみればこどもたちのリアクションは実に頼もしく、おとなの思惑や心配など軽々と越えて、深く鋭く工芸に迫っていった。「イロ✕イロ」「ボディ」「もようわくわく」「ピカ☆ボコ」 「ナニデデキテルノ?」「調度」「アツアツ」……。工芸にかかわるシンプルかつ多様な問いを設け、これまで13回にわたって開催してきたこの取り組みは今年の夏、東京ではファイナルを迎える。本展は、「こども✕おとな工芸館」の集大成。こどもたちのつぶやき、こどもたちの眼が切り取った工芸の根源的な姿をもとに、「色」や「もよう」、「質感」や「調度」など、これまでに取り組んだテーマを再構成する。
2020年の工芸館石川移転も目前。最後の東京の工芸館の夏をお見逃しなく。
高橋禎彦《つぶつぶの瓶》2010年 東京国立近代美術館蔵
生野祥雲斎《白竹一重切華入くいな笛》1967年 東京国立近代美術館蔵
ダンテ・マリオーニ《ブルー・トリオ》1997年 東京国立近代美術館蔵
小名木陽一《赤い手ぶくろ》1976年 東京国立近代美術館蔵

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