【AK-69 ライヴレポート】
『AK-69 THE ANTHEM in BUDOKAN
supported by Cielo』
2019年3月30日&31日 at 日本武道館

2019年3月30日 at 日本武道館

 AK-69が3月30日と31日、日本武道館公演『AK-69 THE ANTHEM in BUDOKAN』を開催した。“REDSTA is BACK -2004〜2011-”とサブタイトルを掲げた初日は戦友の般若をはじめ、MACCHO、G.CUE、HOKT、Kayzabro(DS455) 、BIG RON、“E”qual、HI-D、TWO-J、LIL’J、ZANG HAOZI、DJ RYOW、DJ NISHIMIAが、“RED MAGIC BEYOND -2012〜2019-”と掲げた最終日には清水翔太、SWAY、NORIKIYO、t-Ace、Lui Hua、OZworld a.k.a R’kuma、Hideyoshi、CITY-ACE、HIDE春に加え、Toshl (X JAPAN)やUVERworldというロック勢など豪華なゲスト陣…親愛な仲間たちが花を添え、華やかな盛り上がりを魅せたが、そのタイトルは“THE ANTHEM”。2日間で紐解いたAK-69のヒストリーであり、彼のステージでの佇まいが、絶対的なメッセージとなっていたーー。

 ストリート発のヒップホップ・アーティストとして初となる日本武道館2デイズ、その初日は名古屋から成り上がって“REDSTA”と名を馳せ、ニューヨークに武者修行に渡る前までの2004〜2011年をフィーチャー。《地方馬がダービー制す》と高らかに歌い上げる「IRON HORSE -No Mark-」など、当時のAK-69の気概がたぎったナンバーが矢継ぎ早に披露され、そこにはかつての自分を導いてくれた亡きTOKONA-Xへの想いも。また、8年振りにシンガー名義である“Kalassy Nikoff”の楽曲も歌唱し、日本のヒップホップ界の頂点へと駆け上がったドラマであり、その真髄を誇らしく提示した。

 そして、最終日は“RED MAGIC”とヒップホップ界を背負い、日本の音楽シーンへと切り込んだ2012〜2019年。Toshl (X JAPAN)やUVERworldといった他ジャンルのアーティストともコラボし、ヒップホップの可能性をこじ開けるように広げた姿も見せつける。さらに自身を鼓舞するようなナンバーを歌い上げ、ファイターとしての不屈のスピリッツも伝承。その一方で、前日に引き続いて女性客のひとりをステージに上げて、ソファに並んで座ってハートフルなナンバーを捧げるシーンもあったが、それもAK-69のシンガーとしての側面ひとつだ。

 そんな2デイズを締め括ったのは《地べたから来た男の背中には今 羽が》と唱える「Flying B」であり、“AK-69にしかできない活動を続けていく。まだまだこんなもんじゃないから”と言い放ってからのファイティングソング「Divine Wind -KAMIKAZE-」。最後に《背負う覚悟と運命 散った奴らの分まで》と力強く歌い、場内にシンガロングを響かせると、ステージを去り際に“これがAK-69のアンセム! さぁ、一緒に闘おう!”と言葉を残したAK-69。初日に宣言した通りにロックの聖地を“CLUB 日本武道館”に変えた2日間は、ヒップホップ史のひとつに刻み込まれたのはもちろん、多くのファイターに希望と勇気を与えたことだろう。

撮影:cherry chill will./取材:土内 昇



セットリスト

  1. 【3月30日】
  2. 1. The Anthem
  3. 2. IRON HORSE -No Mark-
  4. 3. Guess Who's Back
  5. 4. Only God Can Judge Me
  6. 5. Ding Ding Dong 〜心の鐘〜
  7. 6. CHAMPAGNE BOYZ
  8. 7. R-E-D-S-T-A
  9. 8. Staaand up!!!
  10. 9. Move on -REMIX-(ゲスト:TWO-J)
  11. 10. A to Z(ゲスト:ZANG HAOZI)
  12. 11. 雨音
  13. 12. HIP HOP 4 LIFE(ゲスト:HOKT / Kayzabro / BIG RON)
  14. 13. CROWZ(ゲスト:G.CUE / LIL'J)
  15. 14. I DON'T GIVE A FXXK
  16. 15. One Way, One Mic, One Life(ゲスト:般若)
  17. 16. Homie..(ゲスト:HI-D)
  18. 17. WHO ARE U?-REMIX-(ゲスト:"E"qual / DJ RYOW)
  19. 〜TOKONA-X MIX〜
  20. 18. Let me know ya(ゲスト:Kalassy Nikoff / DJ RYOW)
  21. 19. Never Gonna Stop
  22. 20. You Don't Care
  23. 21. Honey Bee
  24. 22. The Honesty
  25. 23. BECASE YOU'RE MY SHAWTY
  26. 24. And I Love You So
  27. 25. Stronger
  28. 26. START IT AGAIN
  29. 27. Divine Wind -KAMIKAZE-
  30. 28. Lookin' In My Eyez
  31. 29. THE RED MAGIC
  32. <ENCORE>
  33. 1. IT'S OK
  34. 2. CUT SOLO feat. HI-D
  35. 【3月31日】
  36. 1. The Anthem
  37. 2. THE RED MAGIC BEYOND
  38. 3. THE INDEPENDENT KING
  39. 4. SWAG IN DA BAG
  40. 5. A Hundred Bottles
  41. 6. Too Much Money Out Here
  42. 7. THE SHOW MUST GO ON
  43. 8. もう1ミリ
  44. 9. ロッカールーム -Go Hard or Go Home- REMIX(ゲスト:NORIKIYO)
  45. 10. Oh Lord
  46. 11. Forever Young feat. UVERworld
  47. 12. ONE LIFE feat. UVERworld
  48. 13. #BOSSLIFE
  49. 14. MINAHADAKA(ゲスト:Lui Hua / OZworld a.k.a. R'kuma / Hideyoshi )
  50. 15. Lonely Lion(ゲスト:清水翔太)
  51. 16. ICU
  52. 17. Stronger
  53. 18. 上ヲ向イテ(アカペラ)
  54. 19. START IT AGAIN
  55. 20. BRAVE feat. Toshl
  56. 21. And I Love You So
  57. 22. メアリー 〜My Love Next Episode〜
  58. 23. Baby
  59. 24. You Mine(ゲスト:t-Ace)
  60. 25. With You 〜10年、20年経っても〜
  61. 26. YELLOW GOLD
  62. 27. XXX(ゲスト:SWAY)
  63. 28. Flying Lady(ゲスト:CITY-ACE / HIDE春)
  64. 29. ONE
  65. 30. Flying B
  66. 31. Divine Wind -KAMIKAZE-

AK-69

エーケーシックスティーナイン:唯一無二のラップと歌の二刀流の先駆者としてアーティスト活動をスタート。マスメディアに一切見向きもされない名古屋時代に全国のクラブで年間180本のライブをこなし、ライブを見たファンの評価のみでインディーズながらアルバム2作でゴールドディスク、オリコンDVDチャート1位を獲得。その後、渡米しニューヨークのNo.1 HIP HOPラジオ局と名高い“HOT97”に日本人として初のインタビューを受け、同局主催イベントへのライブにも出演。そして、アメリカの伝説的なHIP HOPレーベル「Def Jam Recordings」との契約を果たすまでに至った。己の生き様から生まれる“言霊”が男女問わず競争社会で戦っているトップアスリートや経営者にも共感を生み、高級自動車メーカー、高級時計ブランド、スポーツチームなどさまざまな企業のアンバサダーも務めている。

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