「YouTubeでいくらふざけてても、戻
る場所は絶対に音楽」 Non Stop Rab
bit、音楽への真摯な姿勢とクリエイ
ティブ×ロジカル思考
曲を聴き終わった後に何を伝えたかったかが分かるように
——— まずはじめに、Non Stop Rabbit 結成の経緯を教えていただけますか?
——— 以前はどういうバンドだったんですか?
——— 音楽性でいうと、みなさんUVERworldがお好きだとか。
太我:超好きです!
矢野晴人 (Vo/Ba):めちゃめちゃ好きです!
——— 音楽をはじめたきっかけもUVERworldですか?
——— 影響を受けたプレイヤーはいらっしゃいますか?
田口:僕は演奏というよりも、どうやってこのメロディが引き立っているのかの方が関心があるんで、ギターの弾き方で特に誰かに影響を受けたり、誰かをリスペクトしているっていうのは正直あまりないです。
矢野:自分も特定の誰かに影響を受けたというのはなくて、幅広く色んなもの聴いてきた中で、自然と吸収してきたのかなという気がします。
——— Non Stop Rabbitの楽曲を聴くと、やはりド頭にサビが来たり、ノリやすかったりという部分が強く印象に残ります。
——— ギターの単音リフのメロディーも、口ずさめるぐらいすごくキャッチーですよね。
——— ドラムはライブでオーディエンスが手拍子しているところやツーステップしているシーンがすぐに思い浮かぶようなリズム作りをされていると感じました。
——— ボーカルも、ここにファルセットがきたら気持ちいいだろうな、というところに気持ち良くファルセットがハマっていたり、ツボをつくメロディーが印象的です。
田口:ボーカルのメロディも基本的に僕が作ってるんですけど、特に歌う目線で作ってるわけではないんで、けっこう無茶なメロディーとキーが多くて、矢野に「歌えるわけないやん!」って言われたり(笑)。
矢野:ガイドボーカルは1オクターブ下で出来上がってくるんで、いざ普通に歌ったら全然出ないときもあったり(笑)。
「YouTubeで面白い人たち」から「音楽をしっかりやっていて、それでいて面白い人たち」に
——— そして、7月に1st アルバム『全A面』がリリースとなりましたが、リリース後の手応えや反響はいかがでしたか?
——— YouTubeのバラエティな側面だけ知っている人が作品を聴くと、きっとその緻密さに驚くようなクオリティですよね。ちなみにCDというフォーマットでのリリースってどう思います?
矢野:CDを出すのは記念みたいな(笑)。
田口:『全A面』はLINE MUSICでピックアップしてもらったり、どっちかというとストリーミングで出てるっていう方が嬉しいですね。結局ファンの多くはスマホで音楽を聴いているでしょうし、そこに適したカタチで音楽を届ける方がファンも喜ぶと思います。
——— 自らの事務所(UNorder music entertainment株式会社)も運営していますよね。
——— 『全A面』はプロデューサーでもある鈴木Daichi秀行さんのレーベルでリリースされていますけど、Daichiさんとの出会いは?
田口:その時Daichiさんを一回見失ったんだよね。
矢野:そう、ライブハウスで一回見つけて、音源渡そうと思ってCDとりにいってる間にDaichiさんいなくなってて。めっちゃ焦って必死に探しまわってやっと渡せたっていう(笑)。
全員:(笑)
——— それは元々Daichiさんにプロデュースしてもらいたいという考えがあったからですか?
——— 自分達でも会社をやっていて、その上でレーベルをDaichiさんのところにしているのには何か理由が?
鈴木Daichi秀行:彼らと出会った時は本当に数人しかお客さんがいなくて、そういう時期って、普通ならライブの手売り用にCDを作ったり、そういう活動に集中することに陥りがちじゃないですか。でもそうじゃなく、お金はひとまずいいから、どんどんレコーディングして、ビデオをつくってYouTubeで次々に公開して宣伝して、曲が溜まったらアルバムを作ればいいんじゃないの?っていう流れでお互いスタートしたんですよね。そのうち彼らがYouTubeを始めたら盛り上がって、アルバムのリリースもちょうど良いタイミングになったという。
——— Daichiさんは今までたくさんのアーティストと関わってきたと思うんですけど、プロデューサーとして彼らをどうみていらっしゃいますか?
田口:Daichiさんはじめ、周りにいるすごい人達には本当に助けられてて、いつも感謝しています。
ふざけると真剣の絶妙なバランス
——— Non Stop Rabbitはマーケティングのセンスがすごいというか、その「広める」という部分を相当考えてやってるのが分かります。
——— 海外の一部のラッパーは、スキャンダルや事件でバズを生んでからストリーミングやSoundCloudで楽曲の再生数を伸ばすというやり方をしてて、彼らのモラルの部分は別にしても、本質的にはNon Stop Rabbitもそういったグローバルトレンドな楽曲の広め方に則っていると思うのですが、そういう事例も参考にしているんでしょうか?
Daichi:音楽ってふざけてると説得力を失うパターンもあるじゃないですか。でも彼らの場合はそのギャップが相反しながら良い方向に作用しあって、「音楽がしっかりしていれば大丈夫」っていうすごく絶妙なバランスを実現しているんですよね。
——— HPも持たず、情報の発信を分散型に振り切っているのも時代を掴んでいますよね。
——— そういった潔さで、いい意味で手段を選ばずにどんどん情報の発信方法を最適化していってますよね。
——— TikTokもフォロワーが1万9千近くいますが。
——— アーティストをやっていれば、一応発想としてはみんな思いつくとは思うんですよね、YouTubeで認知をあげようみたいな。でも、MV以外のYouTube動画で、再生数100万以上という結果を出すのは実際難しいじゃないですか。それをNon Stop Rabbitは実現できているのはどうしてだと思います?
矢野:力技だったよね(笑)。
——— YouTubeのチャンネルは一度BANされていましたよね。
全員:(笑)
——— インディペンデントなバンドがバイトなどで疲弊せずに活動のステージを上げていくにあたって、ある種今の時代の理想的なカタチを実現していると思うんですけど、こういうやり方は前から狙ってましたか?
太我:でも、普通にメジャーデビューして色んなことを人に任せたりしなくても、やり方によっては自分たちの力で知名度を上げられて、稼ぐこともできる今のこの時代って面白いなって単純に思います。
——— なんかある配信番組で、冗談なのかもしれませんが、月に400万円稼ぐときもあるって田口さん言ってましたね、儲かってるんだなって思いました(笑)。
田口:なんかそれ言ったかもしれない(笑)。
100万再生を生み出す、ロジカル思考に裏付けられたバラエティ動画
——— YouTube動画の企画は誰が考えているんですか?
——— 今回の取材にあたって、Non Stop Rabbitのバラエティの方のYouTubeチャンネル127本(取材当時)、全部見させていただいたんですね。
——— それで、様々な動画をアップしている中で、自分たちで振り返ってみて印象に残る企画はありましたか?
——— やっぱり動画をアップする時はけっこう怖いときもある?
——— 荒野行動の動画も多いですよね。
——— Non Stop Rabbitの動画は、1つの要素だけじゃなくて、そこに何重にもトピックスを重ねていますよね。
——— YouTubeは毎日投稿しているんですか?
——— 撮影も大変なんじゃないですか?
矢野:だから服がいつも一緒(笑)。
——— 動画をアップする編成やタイミングに関しては?
——— そこもロジカルにやられているんですね。ちなみに、今後100%のYouTuberになるというのは。
最終的には「音楽でかっこいい」、そこだけは絶対にブレずにいたい
——— 普通バンドでここまで振り切って色んなことをやるっていうのは勇気のいることだと思うんですけど、Non Stop Rabbitのこだわりってありますか?
——— 実際お話すると、YouTubeから伝わってくるイメージとは違う、音楽とバンドの為に本当に地道な努力をされているスタンスが伝わってきます。
——— 先ほどもっと有名になりたいとおっしゃっていましたけど、そう考えるようになったきっかけがあったんでしょうか?
太我:オレもそれあるなぁ(笑)。
田口:僕は影響力を持ちたいんですよね。僕が何をか発信したら、みんながそれに反応するのを見たいというか。ロックバンドって、ライブに来ている何万人に手を上げろって言って、そうさせるパワーがあるじゃないですか。そういう憧れがあります。
——— その憧れをはじめて持ったのはいつですか?
——— たしかにアーティストでしか持ちえない影響力、パワーってありますよね。
太我:まぁまぁ(笑)。
矢野:そうやって言われると恥ずかしいじゃん(笑)。
——— 9月22日にはTSUTAYA O-WESTでワンマンがありますが、そこでは何か特別な演出があったりしますか?
Daichi:最近、ライブは男の子のファンが結構多いんですよ。今はもう4割ぐらいは男子ですね。
田口:もともとは完全に女子ばっかりだったんですけど。YouTubeで色々やりはじめてからは、もう半々の割合になりそうな勢いで。最前列に男がいるみたいな(笑)。
——— 同性からの支持も増えているんですね。あと最後に何かお知らせなどあれば。
Non Stop Rabbit Twitter (バラエティ):https://twitter.com/Nonrabi_koya
Non Stop Rabbit YouTube (音楽):https://www.youtube.com/channel/UCjYLXKyr9ZMSXeQpq1rK21g/
Non Stop Rabbit YouTube (バラエティ):https://www.youtube.com/channel/UCchSUCTw60Dx_mkkwXcvSwA
Cubic Records:http://www.cubicrecords.jp/
1. PLOW NOW
2. UNorder
3. いけないんだ、いけないんだ
4. 夏の終わり
5. 私面想歌
6. 僕ら
7. SHION
8. これだけ
9. Refutation
10. クリア
11. 1ミリ先の努力
各配信ストア:https://linkco.re/HHPvsVr8
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