「臼井孝のヒット曲探検隊
~アーティスト別 ベストヒット20」
2018年限りで引退を発表した、
安室奈美恵のベストヒット20を探る!
「臼井孝のヒット曲探検隊
~アーティスト別 ベストヒット20」
親しまれる“アムロちゃん”から
リスペクトされる“アムロちゃん”へ
まずは、5人組アイドル・グループ“SUPER MONKEY'S”としてWタイアップシングル「恋のキュート・ビート/ミスターU.S.A.」で華々しくデビューするも、オリコン最高29位を頂点とした下積み時代。次に、ユーロビートカバー路線で一気にブレイクし、さらに小室哲哉プロデュース作品で“アムラー”現象まで引き起こすことになった95年~97年、そして突然の妊娠・結婚発表(当時は号外まで撒かれましたっけ)を経て、98年に出産し、その後、小室哲哉作品で復活するもセールスが休業前には及ばず、やがて別の作家を起用するも低迷し続けた98年~02年。これ以降は懐メロ中心のLIVEをすることで、かろうじて延命化していくというのが通常の女性スターで、それでも十分幸せな転進となろう。
そんな中、デビュー25周年を迎えた2017年9月20日での突然の引退発表。2018年9月16日と、1年後の引退としたにもかかわらず、直後からCDやダウンロードでの旧作品の購入が相次ぎ、カラオケでも90年代を中心に過去のヒット曲のリクエストが殺到。そして、同年11月8日にデビュー25周年で発売されたベストアルバム『Finally』は初動で100万枚を突破、年明けには音楽業界全体を見渡しても2010年代初となる200万枚を突破!2018年2月からのラストツアーのチケットも超難関の争奪戦となっており、改めて彼女の存在感の大きさを示している。
この安室奈美恵の約25年間を振り返ってみると、CDヒットやファッションを中心に社会現象となった90年代、ヒップホップのマナーを取り入れることで復活を果たした00年代、そして配信やカラオケヒットのシングルとコアな洋楽ライクなアルバムの二極化が強い10年代、と、どの時代が最もヒット曲が多いかという回答はとても難しい。だからこそ、今回のヒットの判定方法でどこまで納得できるものになるか、筆者自身も楽しみだ。
アーティスト
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