BUCK-TICK 2万人を動員したデビュー
30周年スペシャル野外ライブ、熱狂の
2日間オフィシャルレポート
BUCK-TICKが、9月23日・24日の2日間、お台場の野外特設ステージでデビュー30周年を記念したスペシャルライブ『“THE PARADE” ~30th anniversary~』を開催した。BUCK-TICK主催の野外公演は、2012年に千葉ポートパークで行ったデビュー25周年記念公演以来5年ぶり。20周年、25周年の時はBUCK-TICKをリスペクトするアーティスト達と共演したフェス形式だったが、30周年は単独公演。彼らを祝うために集まった両日約20,000人のファンとBUCK-TICK、一対一で向き合ったその時間はとてもとても濃密な愛の応酬に酔いしれた至福の時間だった。
今井寿のギターイントロが飛び立つように軽やかに空に響いた2日目のHIGH SIDEは、この2日間のタイトルに掲げた「FLY HIGH」からスタート。30年前の瑞々しさを呼び起こすようなバンドアンサンブルやコーラスワークで、一曲目から心が踊る。さらにダンスチューン「Baby, I want you.」でフロアのボルテージを上げ、「真っ赤な夜」でステージを赤く染め上げた。初日に披露した「人魚 –mermaid–」と対をなす「THE SEASIDE STORY」で櫻井が情感豊かな迫力あるヴォーカルを聴かせたと思えば、「薔薇色の日々」ではとても柔らかくたおやかな歌声で魅了する。「今夜もみんなが気に入る曲があればいいね。かなりの曲数なので人に任せました」と、選曲秘話を明かした後、「また素敵なラヴストーリーを聴いてください」と始めたのは、『殺シノ調ベ』ヴァージョンの「ORIENTAL LOVE STORY」。序盤から高い熱量を放ちながらも、前日よりどこか肩の力の抜けたリラックスした表情も見せるメンバー。フロント3人がセンターステージから離れ、左右に伸びる花道に躍り出るシーンもしばしば。「スピード」では、櫻井、今井、星野、樋口の4人が上手の花道に集結し、パフォーマンスするという滅多に見られない光景に大歓声が上がった。2日目のメニューは初日に比べると比較的近年のナンバーが顔を揃える。デビューから今に至るまで、“愛と死”を表現し続けてきたBUCK-TICKだが、この2日間のメニューから感じ取れるのは深い愛情。“あなたに会えた喜びに心からありがとう”――「RENDEZVOUS ~ランデヴー~」の歌詞が今のメンバーからファンに向けられたメッセージだと感じたのは勝手な妄想だろうか。歌い終えた後、櫻井が短くも大切に放った「ありがとう」の言葉がズシンと心に響いた。
「DADA DISCO –G J T H B K H T D–」から始まる後半戦も、個性豊かな楽曲郡が色濃い表情を見せる。星野のアコースティックギターが荒涼とした土の匂いを感じさせる「Coyote」、灼熱の太陽を思わせるラテンナンバー「Cuba Libre」では櫻井がカルメンを踊り、サビの大合唱で沸いた「CLIMAX TOGETHER」では、宇宙の果てまでいっちゃうレベルで一体感を生んだ。その後、初日の大ラスで披露した「DIABORO」で本編を締め括るのかと思いきや、この日のラストに披露されたのは「無題」。初日同様、一筋縄ではいかないセレクトに醍醐味を感じた人も多かっただろう。
取材・文=大窪由香
2017年11月15日発売
Lingua Sounda / Victor Entertainment
完全生産限定盤A [SHM-CD+Blu-ray] ¥2,380+税 / VIZL-1261
完全生産限定盤B [SHM-CD+DVD] ¥1,880+税 / VIZL-1262
THE DAY IN QUESTION 2017
2017.10.21(土) 埼玉:大宮ソニックシティ 大ホール
2017.10.29(日)神奈川:川崎市スポーツ・文化総合センター
2017.11.4(土) 石川:本多の森ホール
2017.11.11(土) 兵庫:神戸国際会館こくさいホール
2017.11.12(日) 京都:ロームシアター京都(京都会館) メインホール
2017.11.18(土) 栃木:栃木県総合文化センター メインホール
2017.11.23(木・祝) 宮城:仙台銀行ホール イズミティ21
2017.11.26(日) 北海道:わくわくホリデーホール(札幌市民ホール)
2017.12.2(土) 大阪:オリックス劇場(旧:大阪厚生年金会館)
2017.12.3(日) 大阪:オリックス劇場(旧:大阪厚生年金会館)
2017.12.7(木) 愛知:日本特殊陶業市民会館フォレストホール(旧:名古屋市民会館)
2017.12.8(金) 香川:サンポートホール高松 大ホール
2017.12.10(日) 広島:広島上野学園ホール
2017.12.16(土) 熊本:熊本県立劇場 演劇ホール
2017.12.17(日) 福岡:福岡サンパレスホテル&ホール
2017.12.23(土・祝) 群馬:高崎アリーナ
2017.12.28(木) 東京:日本武道館
2017.12.29(金) 東京:日本武道館
2017年9月16日(土)10:00~
イープラス(http://eplus.jp/buck-tick2017/)
※3歳未満入場不可/3歳以上有料
※客席を含む会場内の映像・写真が公開される場合があります。予めご了承ください。
※公演日当日にチケットをお持ちでない場合、ご入場できませんのでご注意ください。
アーティスト
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