桑田佳祐、初のBillboard Live Toky
o公演は
まさに真夏の夜の夢!
「この夏、大人の夜遊びin日本で一番垢抜けた場所!! supported by ニッポンハム / Billboard Live 10th Anniversary」
1日1公演の2days。しかも、1回公演につき300名という超プレミアライヴ。桑田にとっては、史上最少のキャパシティー会場でのライヴである。タイトル通り、大人の夜遊びを感じさせる高級感溢れる空間、そしていつものライヴであれば、巨大モニター越しに見る桑田の表情ひとつひとつを肉眼で見ることができるという贅沢なシチュエーション…。当日六本木に集ったファンは、まさに真夏の夜の夢のごとく、このスペシャルなライヴを満喫した。
ステージに桑田が登場すると、実際の数の100倍ほどの人数がいるのではないかと思われるほどの歓声が沸き起こる。この会場でこれだけの熱気を感じることは、今までになかったのではないだろうか。実際の空間はグッと凝縮されていたが、演奏のエネルギーとそれを受け止める観客のパワーは、ドームスタジアム級だった。
ニューアルバム『がらくた』のリリースを発表したばかりの桑田は、今年ソロ活動30年というタイミングでもある。そんな中でどんな曲が演奏されるかは大いに注目されるところだったが、冒頭は『Keisuke Kuwata』(1988年)、『孤独の太陽』(1994年)、『ROCK AND ROLL HERO』(2002年)、『MUSICMAN』(2011年)というソロアルバム、さらにKUWATA BANDからの選曲も入り、実にバランスよく今までのソロ曲が網羅された。そして中盤からは、お待たせしましたとばかりに『がらくた』収録予定の新曲が並び、後半は一気に新旧織り交ぜた盛り上げモードへとつながっていくという、究極のセットリストとなった。
アルバム『がらくた』には15曲が収録されるが、この日はその中から8曲を披露。昨年から今年にかけて、すでにCMやドラマで流れていたりする曲も多いせいか、このように改めて聴くと、『がらくた』というアルバムはここ数年の桑田佳祐のベストアルバムではないか、という装いすら呈してくる。
今年初のライヴ、初のBillboard Live Tokyoでのライヴから感じられるのは、いよいよリリースとなるニューアルバム『がらくた』への期待感、そしてソロ30年と言いつつもまだまだ進化し続ける、現在進行形の“桑田佳祐”というアーティストの姿だ。
アルバムリリース、5大ドームを含む全国ツアーへとまだまだ続いていく、今年の桑田佳祐の活動がますます楽しみになってくる。そんな2日間のライヴだった。
photo by 岸田哲平
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