【音速ライン】音速ライン Shibuya
E-EAST 2008年11月4日

昨年復活した『ビール☆ナイト』が今年も開催! 会場に足を踏み入れるとBGMに演歌が流れいて、すでにゆるい空気が漂っている。まずは、主催者である音速ラインのふたりが登場。もちろん、片手にはビール! ふたりは挨拶代わりのトークを繰り広げ、さらに場の空気をゆるくさせると、開演の時を告げたのだった。 一番手は藤井敬之(Vo&Gu)の地元である福島県を拠点に活動を行なっている、その名も“いわき兄弟”。郷土ソングをコミカルに披露し、次の出演者にバトンを渡すと、アットホームな空気が張り詰める中、GO!GO!7188が哀愁あるメロディーとパンチのあるバンドサウンドで観客の気持ちをロックモードに切り替え、続く曽我部恵一BANDがピースフルでハッピーな楽曲でもって会場を熱く盛り上げた。 トリは音速ライン。「六本木?GIROPPON?」をSEにステージに姿を表し、瞬く間に和み系の空気が場内に広がったが、「WWG」の切ないメロディーとセンチメンタルなサウンドがロックな空間に変えた。その後は“激しさの中に切なさ”と称される彼らの独断! MCで再び空気がゆるまるも、それを「旅ガラス」の重厚なバンドサウンドで一掃し、最後にハードロックばりの「ロレッタ」が客席の興奮度を沸点にまで高めた。そして迎えた、出演者全員&観客で記念撮影したアンコール。印象的だったのは、音速のふたりの満足げな表情である。それは彼らが来年も『ビール☆ナイト』が開催することを期待させる満面の笑顔だった。

音速ライン

切なくて懐かしい珠玉のメロディと言葉を運ぶ“スローライフ主義”のバンド、音速ライン。メンバーは福島県出身の藤井敬之(vo&g)と東京都出身の大久保剛(b)の2人。03年にこのデュオを結成した彼らは、間もなく自主レーベルを設立して音楽活動をスタート。その音楽性は多くの人の心を揺さぶり、翌04年にはインディー・レーベル<SONG‐CRUX>より1stミニ・アルバム『うたかた』を発表。さらに同年中に2ndミニ・アルバム『青い世界』も発売した。音速ラインの快進撃はこれだけに止まらず、結成後わずか約2年という短期間でメジャー・デビューを果たし「スワロー」(05年)をリリース。同年11月には待望の1stフル・アルバム『風景描写』を発表して日本全国に大きな話題を提供した。続いて早くも翌年には2ndアルバム『100景』も発表。スローライフ主義のバンド=音速ラインは、忙しい日常をフッと忘れさせるような音楽を届けてくれる。注目して欲しい。

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