【ゾロ】ゾロ Shibuya O-WEST 2008年
10月17日

撮影:Shinji Tanaka(Luz-p.o.)/取材:ジャガー

“負ける気がしねー!”、幾度となくヴォーカルの龍寺は叫んだ。自分たちの目指す音楽ができていること、それを支えてくれる人、応援してくれるファン…ゾロを取り巻く環境ひとつひとつに感謝する姿がそこにはあった。それと同時に、渾身の力を振り絞り、確固たる意志をみせるその姿はとても逞しくも思えた。 彼らにとって久しぶりのワンマンライヴは、アルバム『COSMO -ステンレスミュージック-』リリース後というのもあって、いつになく会場は熱気付く。1曲目「KITSUNE」を中心に前半は会場が一体となりやすいナンバーが繰り出される。後半では、切ないメロディーを爆音でかき鳴らす「ライオンベイビイ」、雰囲気をガラリと変えた「雨ライフ」を披露。特に「雨ライフ」は、ゾロ初のバラードであり、いろんな思いを込めて作ったというだけあって、プレイ、歌、どれをとっても聴く者の感情を高ぶらせるのだった。 かと思えば、MCでマラカスを持って踊るたつひ(Ba)だったり、あれだけ攻撃的なプレイをしたかと思えばMCはいたっておとなしいタイゾ(Gu)、どの状況下でもマイペースな発言で場を和ます裕哉(Dr)、熱弁の最中に噛んでしまう龍寺と、あまりの曲とキャラクターのギャップに笑いを誘う場面も! こういう一面があるからこそ、曲の緊張感が持続するのだろう。  彼らはほんの始まりにしか立っていなくて、可能性も夢もまだまだ膨らむに違いない。そして、さらなるステージアップすることも確実であろう。一体どこまで進化していくのか、期待せずにはいられない夜となった。

ゾロ

ゾロ:2007年1月に龍寺を中心にたつひとタイゾの3人で結成、同年6月に裕哉が加入。UK、ファンク、トランス等さまざまなジャンルを自分たちの中に取り入れ、新たなサウンドを生み出している。7月23日(金)の名古屋SPIRALを皮切りにクラブツアー『ZORO TOUR 2010 club “MAD HOUSE”』を開催する。

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