【PINC INC】


取材:石田博嗣

めっちゃいい作品ができた

3月にデビューして以降、4枚のシングルを出して、今回の1stアルバム『もっとキミ色に染まりたい』が発表されるということは、ずっと制作期間だったと?

1年間ずっと制作してましたね。アルバムの制作が始まったのは9月ぐらいからで、10月は毎日アルバムのレコーディングをしてました。

ライヴも並行しながらだったので、バンドの基盤を作りつつレコーディングをしていたと思うのですが、バンドの変化や自分のヴォーカルの変化とかも実感してました?

そうですね。レコーディングを重ねるにつれて、歌いやすい歌い方とか分かってきて…喉の使い方とか、いろいろ分かりました。バンドのコミュニケーションも“こうしたらいいんじゃない?”とか意見が出るようにもなって…結構、仲良くなってます(笑)。どうしても最初の頃は遠慮があったんですけど、今ではPV撮影の合間やライヴのリハーサルとかでも音楽の話をするし、“今度、ライヴでこんなことやりたいよね”とか話してますね。みんなでひとつの音を作るから、ひとりでも違ったら全然違う音になると思うし、4人集まって初めてPINC INCの音になるんだって実感してます。

9月ぐらいからアルバムを作り始めたということは、その頃から曲を用意し始めたのですか?

その前からアルバム用の曲の候補はいっぱいありましたね。歌詞は付けてたんですけど、まだアレンジがされていなかったので、アレンジをやってもらって、一気に20曲ぐらいレコーディングして、全体のバランスを考えつつ、私が好きな曲たちを選んでいきました。

碧井さんが作曲した曲も収録されているのですが、やはりアルバムに入れることを考えて?

夏ぐらいに曲作りを始めたんで、アルバムは意識してなかったんですけど、アルバムを作る時に“この曲も入れたいです!”って。

どんなアルバムを作りたいと考えていたのですか?

アルバムって好きな曲しか聴かなかったりするじゃないですか。3曲目と4曲目しか聴かないとか。そうなってしまうのが嫌だったから、バラエティー豊かなものにしたいと思ってました。

確かに、楽曲のバリエーションは幅広いですね。あと、曲はポップでキャッチーなんですけど、パンクのテイストが強いバンドサウンドが作られているのも印象的でした。

そこは意識しました。絶対に歌はメロディアスなもので、アレンジでパンクとかロックの要素を出していければって。

歌詞は全て碧井さんが書かれているのですが、やはり曲から受けたイメージで書いていくのですか?

デモを聴いて、その時のイメージで…もうその瞬間に書かないと書けなくなるんで、一気にバーって書いてしまいます。

歌詞の主人公の女の子は内気で、恋をすることで強くなったり、不安になったりするのですが、それは碧井さん自身が出ているのかなと思ったのですが。

そうですね(笑)。友達とかの話を聞いてても、恋愛するのは楽しいんですけど、不安や悩みもあるって言ってるし…恋をしているとネガティブな部分も、ポジティブな部分も、どっちも出てくると思うので、そういうのはちゃんと出そうと。

完成したアルバムには、どんな手応えを感じてますか?

めっちゃいい作品ができたなって(笑)。家とかで何回も聴いてます。全曲、ライヴでやりたいですね。

PINC INC

ピンクインク:碧井 椿(Vo&Gu)を中心に結成された4ピースロックバンド。女の子の気持ちを生き生きと描いた歌詞とキラキラしながらもしっかりパンクしているハードなサウンドが持ち味。

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