【ANCIENT MYTH】


取材:石田博嗣

結成は2002年ですが、その頃からサウンドはクラシカルでゴシックテイストのメタルサウンドだったのですか?

MITTU

今よりもメタル要素が強いものをやってたんですけど、メンバーチェンジを繰り返す中で、ポップな要素が強いものに…年月とともに志向性が変わっていったという感じです。

曲作りやアレンジで意識していることは?

MITTU

やっぱり、クラシカルな要素はハズせないですね。ポップ要素が強いものを作っても、そういうテイストを加えていくというか。あと、一般の人が思っているようなメタルとは違う、聴きやすいメロディーを付けることも意識してます。なので、歌モノであることが前提にありますね。

今回の4曲入りシングルの「Aurora」なのですが、現メンバーでの初音源になるんですよね。

Michal

はい。正式音源となると4年前のものになってしまって、今のメンバーではないし…2006年にメンバーの脱退とかで活動を休止して、07年に再開するんですけど、8月にギターのYURIが抜けてしまって、私とベースのNaoki、YURIが戻るまで在籍していたギターが加入した08年1月まで活動してなかったんですね。その後も月に1回ライヴがあるかないかっていう感じだったんですけど、今年の5月にYURIが戻ってきたんです。なので、前メンバーでの音源が最新っていうのもどうかと思うし、今は順調に活動を続けているので、そのプロモーションみたいな感じで作品を出そうと。

収録曲のセレクトはどういうポイントで?

MITTU

「SEED」は『SAMURAI METAL』というオムニバスに前のメンバーの時に提供してたので、“今はこんな感じになってるよ”って比べられていいかなって。「MELT」は以前に僕がYURI、Naokiと別でやってたバンドの曲なんですけど、このバンドのサウンドに近い雰囲気があったから…バラードだったんですけど、メタルの要素を加えて、最新アレンジにしたという感じですね。「湖底の彷徨」は自分の自信曲なんで(笑)。デモ音源で出してるんですけど、デモの雰囲気では満足できてなかったので、ちゃんとした形で聴かせたいと思って。

オープニングのプロローグ的な「Aurora」は?

MITTU

これは「SEED」のために作ったS.E.で、物語じゃないんですけど、つながっているものにしたいと思って作りました。始まりのメロディーが「SEED」の終わりのメロディーと同じになってるんですよ。

では、実感としてはどんな作品に仕上がりましたか?

Michal

やっと名刺代わりのものができたかなって。あと、レコーディングとかすごくバタバタしたんですけど、それによってメンバーの結束も強くなった…安心感が生まれました。ものすごく高い山が目の前にあったんですけど、それをみんなで力を合わせてガッと登れたんで、“もうこれで大丈夫やな”みたいな(笑)。この作品のプロモーションもみんなでやってるので、新しいANCIENT MYTHというバンドを作れた気がします。

MITTU

それは思うよね。やっぱり活動してなかった時期があったんで、バンドに成りきれてなかった部分があったけど、そこが固まったというか。作品としても、今のメンバーでの初音源なんですけど、想像していたものとは違う面白いものができましたね。もっとメタル寄りになると思ってたものが、意外に理想としているポップなものになったなって。そういう意味では、ここからスタートだっていう意識を強く持ってます。

ANCIENT MYTH

エンシェント・ミス:2002年結成。バンド名は“古代神話”の意。キーボードをフィーチャーし、クラシカルかつ印象的なメロディーと哀愁を感じさせる楽曲を特徴とするヘヴィメタル・バンド。

アーティスト