【ザ・ビートモーターズ】基本目立ち
たがり屋ですね(笑)

L→R 木村哲朗(Gu)、秋葉正志(Vo&Gu)、鹿野隆広(Dr)、ジョニー柳川(Ba)

ザ・ビートモーターズの1stフルアルバム『The First Cut is The Sweetest』が完成!ロックの衝動を炸裂させるライヴが魅力の彼らだが、今作には聴かせる楽曲も満載だ。秋葉正志(Vo&Gu)に訊く!
取材:高橋美穂

バンドを始めた時には、どんなコンセプトがあったのですか?

いや、何も決めごとはなくて。サークルが同じだったので、仲も良くて一緒にやることになったんですけど、最初はドラム以外は曲を作って歌う、ビートルズみたいなスタイルで、好きな曲を作って歌ってたんです。でも、他の人は就職したんですね。それで時間がなくなって、僕だけ暇だったんで(笑)、曲を作ったり練習したりしてたら、喉が強くなっちゃって、だんだん比率が変わっていきました。

(笑)。でも、秋葉さんはヴォーカリストらしいヴォーカリストですよね。声の大きさからして。

そんな上手くないので、どういうふうにやったらいいかを考えたんですよね。パッと歌って“おっ”て思わせるにはどうすればいいかなって。それで、しゃがれた声に昔から憧れていたんで、いろいろ修行しました。ビールでうがいしたり、全然効果ないと思いますけど(笑)

ライヴでのアグレッシヴなパフォーマンスも、自分に合うことを探していった結果なのですか?

高校の時は歌ってなくて、ギターだったんです。自分はギターが上手いと思ってたんですけど、大学に入ったら全然上手くないことが分かって(笑)、それで考えて、最初のライヴで“わっ”て歌ってみたら、みんな喜んでくれて。悩んだ結果、歌を練習をする方向に行ったんですね。

“おっ”て思われたいとか、喜ばせたいとか、単に衝動的ではなく、サービス精神が旺盛なんですね。

基本目立ちたがり屋ですね(笑)

私は昨年末の『COUNT DOWN JAPAN』でライヴを観ましたけど、ほんと縦横無尽にステージを動いていて。

あれは背水の陣じゃないですけど(笑)、ここでやらないでいつやると、自分にプレッシャーをかけたんですよね。でも、演奏や歌がしっかりしてないと、変なふうになっちゃいますよね。ベテランだと、(奥田)民生さんとかは、変なことしなくてもカッコ良いんですよ。俺もゆくゆくはそういうふうになりたいんですけど。いつまで今の感じは続くんだろうって(苦笑)。ないものに憧れてるんですよね。

でも、今作は1曲目の「メリーゴーランド」からそうですけど、しっとり歌い上げる曲も意外に多いですよね。

そういう曲の方を、むしろ作っちゃいますね。家でギター弾きながら作ってるので。ガーっていくようなヤツは、無理しないと作れないかもしれない。だんだん歌も好きになってきたんですよね。今までも、目立ったりすることは好きだったんですけど、歌を歌うことに自分でグッとくる感じはなかったんですよ。音程とかも気にしたこともなかったし。でも、気にし出してから、そういう方面で拘るのも楽しみのひとつだと思うようになりましたね。

ライヴも変わってきそうですね。

ライヴとCDは違いますよね…って最近思いました。ちょっと前までは、CDの延長でライヴがあると思ってたんですけど。だから、次に頑張んなきゃいけないのは、そういう曲をライヴでやっても、違った熱で盛り上げられるようにならなきゃいけないなって。

ザ・ビートモーターズ

ザ・ビートモーターズ:過去に『気楽にやろうぜ』と『素晴らしいね』2枚のミニアルバムをリリース。昨年は、『ROCK IN JAPAN FES』等、数々のフェスに出演し、そのパフォーマンスで注目を浴びている。

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