【Orland】枠にあてはまらないことが
Orlandの面白さ
取材:高良美咲
Yuma Osako
前身のバンドでは、ネオアコースティック、ギターポップみたいな生楽器主体の音楽をやっていたのですが、アナログシンセとかの機材に興味があって、シンセサイザーをメインに使った打ち込みの音での音楽をやりたいと思って結成しました。
シンセ3人+ドラムという体制で名古屋を軸に活動してきたOrlandが、ついに全国流通1st EP『Because Of You』をリリースする。常に変化し続けている彼ら。“今の自分たちを表す名刺代わりになる作品にしよう”という気持ちが詰まった意欲作だ。
Yuma Osako
その時に好きな音楽や、聴いている音楽を楽曲に表すというのが僕たちのスタンス。これは最近しみじみ感じることなのですが、小さい頃にエレクトーンを習っていて、その時に出した音とか演奏していた曲に一番影響を受けているなと思います。結成当初、Earth Wind & Fireの「September」、Stingの「Englishman In New York」、kraftwerkの「Popcorn」などをエレクトーンふたり、シンセ、ドラムという4人構成で演奏していました。シンセでベースとかも弾いたりしていて、最近やっていることに近いという。インディロックやパンクロックから音楽に入ったわけではなくて、もともと音楽を習っていてそこで吸収した音楽から始まっているところが面白いと思うので、そこを意識しています。
シンセに乗ったトークボックスが映えるキャッチーな表題曲「Because Of You」が耳を引くが、シンセが際立つインストゥルメンタル「Manhattan In Love」も印象深い。
Yuma Osako
普段は自宅スタジオで楽曲制作をするのですが、この曲はリハーサルスタジオに入った時にピアノの1ループから生まれた曲です。バンドでは普通だと思うのですが、リハーサルスタジオに入って制作するということが今までになかったので、新しい制作方法が発見できました。あと、一本のリードシンセで曲を作るということも今までなかったので、これから制作する楽曲にも取り入れていきたいですね。
Orlandの門出を飾る今作をYuma Osakoは“自信作”と言い切った。
Yuma Osako
僕たちの楽曲は振り幅が広いし、常に変化していくと思うので、枠にあてはめるのが難しいと思います。でも逆に、枠にあてはまらないことがOrlandの面白さと感じられるようになりたいです。今回の作品は前半3曲と後半2曲でガラっと雰囲気が変わっていて、トークボックスを使った曲、シンセをリードにしたインスト曲、90'sハウスを意識した曲、ハイエナジーをオマージュした曲など一見バラバラに見えますが、自分たちのフィルターを通すことによってOrlandならではの統一感が出せたと思っています。僕たちの好きな音楽やルーツなども感じてもらいたい。今回のタイトル曲でもある「Because Of You」は、今年の夏に自分が聴きたいと思える曲になりました。アートワークも含め気に入ってもらえたら嬉しいです。自信作です。
彼らならではの強みは、やはりシンセサイザー。さまざまな音の表現ができ、それにドラムやギターを絡ませることで音の幅が広がるのだという。
Yuma Osako
あとは、場所によって使い分けているのですが、シンセサイザーでトライアングルを組んでライヴをしています。他にはないバンドスタイルで目を引けますね。
見た目でも引けをとらないバンドスタイルでありながら、楽曲もジャンルにとらわれないアーティストであり続けたいという彼ら。今後に期待はふくらむばかりだ。
アーティスト
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