【Silent Siren】バンドとしての魅力
が詰まった一枚 サイサイらしさを掲
げて武道館へ!
左から時計回り、あいにゃん(Ba)、ひなんちゅ(Dr)、ゆかるん(Key)、すぅ(Vo&Gu)
来年1月に日本武道館公演が決まり、波に乗るガールズバンドのSilent Sirenが、ニューシングル「ラッキーガール」をリリース。5月の野音でも披露されて好評だった楽曲について、武道館に向けての想いなどを語ってもらった。
取材:榑林史章
「ラッキーガール」はツアーで成長させてレコーディング
新曲の「ラッキーガール」は5月の日比谷野音でも披露していましたね。《Hey! Hey! Hey!》というかけ声も楽しくて、すごくポップなナンバーに仕上がっていると思います。
すぅ
ライヴを意識して作った曲です!
あいにゃん
サビでは振り付けがあって、野音の時はみなさんすぐに覚えて一緒にノッてくれて。ステージからそれを見て、こちらもすごくテンションが上がりました。
ゆかるん
キーボードのフレーズが結構印象的だと思いますが、すごくこだわって考えました。いろんなフレーズを試したし、そのひとつずつをいろんな音色でも試して、みんなで“どっちがいい?”って何度も聴き比べたんです。最終的にこのフレーズと音色が「ラッキーガール」には一番合っているんじゃないかということで決まりました。すごく耳に残る、印象的なものになりましたね。
演奏は、いつもより熱くアグレッシブになっていると思いましたが、そこは意識したのですか?
ひなんちゅ
そうですね。特に間奏はベースのスラッピングとかロック的な要素をもっと足したほうが、ポップな歌とのギャップが、より出て面白いんじゃないかということで。結果的に、そこもこの曲の聴きどころのひとつになりました。
すごく前向きな歌詞ですが、作詞のクレジットがSilent Sirenになっていますね。
ひなんちゅ
最初はみんなの共作にする予定ではなくて、4人それぞれで歌詞を書いていたんです。それがたまたま仲間との友情だったり、夢に向かう応援ソングだったりと、みんな前向きなものを書いていて。今まで恋愛の歌詞が多かったので、こういう前向きなものもいいなと思ったし、4人の言葉をまとめてひとつの歌詞にしたら、よりいいものになるんじゃないかと思って共作というかたちになりました。
こういう共作の歌詞の時は、すぅさんが中心になってまとめていくのですか?
すぅ
この時はLINEで“ここはどうする?”とか、まめに連絡し合ったり、雑誌などの撮影で一緒になったメンバーと、その場で考えたりもしました。あと、練習の空き時間とかも。だから、今までで一番時間がかかった歌詞かもしれないですね。
あいにゃん
そうやって時間をかけて出来上ったからこそ、すごくいい歌詞になっていると思います。本当に前向きなことしか出てこないので、演奏しながら自分でも励まされて元気になりますね。あと、今回のツアーで最初からずっとやっていた曲なので、ツアーの中でどんどん成長させることができたし、これからももっと良いふうに変わっていくと思います。ライヴで育てて、ライヴ感も乗せることができました。
カップリングの「恋話」(こいばな)は、打って変わって切ない恋愛ソングですね。歌詞に花占いが出てきますが、すぅさんは結構こういう古風な面もあるのですか?
すぅ
いえ、実際には、花占いはやったことないです(笑)。そういうイメージというか、切ない情景が浮かんだらいいなと思って、その言葉を使いました。“こっちとこっち、どっちがいい?”って、本当はどっちがいいか分かっているのに、一応訊いてしまうみたいなことってありますよね。答えは出ているのに同意が欲しいみたいな。主人公の女の子は、自分の力で想いを伝えなきゃ意味がないと分かっているんですけど、なかなか一歩を踏み出せないでいる。そういう、女の子のもどかしい気持ちを描いています。
ミディアムテンポだけど、疾走感が感じられる演奏で、単純な切なさではないものを表現してると思いました。
ひなんちゅ
個人的には、この「恋話」が一番大変だったんです。今回のシングルの3曲の中で、一番テンポが遅いのですが、こういう遅い曲はリズムキープが大変で。そのくせして、Bメロは少し食って前のめりになっているのが難しくて。一番練習した曲ですね。
あいにゃん
テンポが遅いと、細かいズレもすごく目立ってしまいますからね。グルーブに関しては、リズム隊の気持ちをひとつにすることに意識を集中して演奏しました。練習では“もっとこうじゃない?”とか、ひなんちゅと何度も話し合って。
ひなんちゅ
だからこそレコーディングが終わった時は、すごく達成感がありましたね。
ギターはアコースティックで、キーボードは少し鈴っぽい音色とフレーズですね。
ゆかるん
キーボードのフレーズは、女の子がウキウキワクワクして跳ねているような感じです。かわいい音色に寄せすぎると、丸くなって聴こえづらくなるし、逆に固くするとキンキンしてしまうので、音色のバランスは難しかったです。
すぅ
象徴的なリフはゆかるんに任せていますが、その分ギターのコード進行はすごく単純です。ギターソロに入る前でクレッシェンドして、徐々に大きくなっていくところがあるんですが、個人的にはそこが好きで。すごく気持ち良くギターソロに入れるんです。
あいにゃん
そのダンダンダンダンってクレッシェンドするところは、すごく難しかったですね。合わせる練習を、みんなで何度もやりました。ギターソロは私もお気に入りで、演奏中もつい聴き入ってしまいますね。
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いろんなものを吸収しても どれにも染まらない魅力アーティスト
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