【Silent Siren】「ハピマリ」と「八
月の夜」 ギャップのある2枚で、両面
の魅力を発揮!

L→R あいにゃん(Ba)、ひなんちゅ(Dr)、すぅ(Vo&Gu)、ゆかるん(Key)

今年初頭に日本武道館公演を成功させ、現在全国ツアー中のSilent Sirenが、6月10日に「ハピマリ」、7月29日に「八月の夜」とシングルを連続リリース。それぞれの魅力にあふれた2枚になった。
取材:榑林史章

あまりにリアルなMV撮影で ひなんちゅガチ泣き!

「ハピマリ」はサイサイ初のウェディングソングですが、どうしてこういう曲を書くことに?

すぅ

ファンの女の子から、彼氏がなかなかプロポーズしてくれないからウェディングソングを作って応援してほしいと。それで、うちらが後押しをできたらいいなと思って作りました。実際にプロポーズする場にも行って、その場で演奏したんです。その様子は結婚を応援する『なら婚』という番組で放送していただきました。

あいにゃん

プロポーズは大成功でした。最初からみんな号泣でしたよ。昔から応援してくれているファンの子だったので、私たちも感情移入しちゃったし。喜んでもらえて、本当に良かったです。

特定の誰かに作った経験は?

すぅ

初めてだったので、勉強になりました。確かに特定の人に書いたけど、内々感が出すぎないように気を付けたし、これを聴いてくれたみんながハッピーになってくれたらいいなって。すごくいい経験になったと思います。

演奏面ではハッピーオーラが出るように意識して?

あいにゃん

でも、最終的にはライヴの時、みんなで盛り上がれるようなものにしたいという意識だったので、レコーディングは普段と同じでした。ただその上で、ゆかるんのキーボードをパイプオルガンの音色にしたり、キラキラ感を足してウェディングソングに近づけていきました。

ゆかるん

最初はパイプオルガンのところはベースだけだったんですけど、入れたことで教会の雰囲気が出て結婚式感が増したと思います。

すぅ

ギターソロもポップな感じだし、丸い感じを出したくてテレキャスターで弾きました。シャリッとしているよりかは、包まれている感じがあるようにって。

ひなんちゅ

歌詞がドラマチックに展開して、曲調もコロコロ変わるんです。そういう部分では、強弱の変化を考えながら演奏していますね。

MVでは結婚式を挙げていますね。すぅさんが新婦で新郎は、おぎやはぎのやはぎさんという。

ゆかるん

すぅのウェディングドレスを選ぶシーンも、みんなで“こっちのほうがいいよ、こっちが似合うよ”って。リアルにすぅの結婚式を挙げているみたいな気持ちになりました。嬉しいけど切ないみたいな。ひなは、ガチ泣きするし。

ひなんちゅ

あまりにリアルだったので(笑)。

あいにゃん

やはぎさんが撮影中、みんなのことを気遣ってくれたり、すごくいい人で。やはぎさんなら、すぅのことを任せられるって(笑)。

結婚は憧れると思いますが、どういうプロポーズがされたいとか、みんなで話したんでしょうね。

ゆかるん

そういう話はすごくしました。『なら婚』の時の彼は手紙を書いて読んでいて、すごくいいなと思ったんです。だから、プロポーズされるなら私も手紙がいいなって。普段はメールでやりとりすることが多いと思うので、手紙というかたちとして残るものがいいですよね。

すぅ

私はサプライズとかなくてもいいんで、シンプルに言ってもらえるのがいいかな。

ひなんちゅ

私、サプライズとかされると絶対に気付いちゃう自信があるんです。夜景のきれいな高級ホテルの最上階とか、ありきたりのことされると、“あぁ、そのパターンね”とか、今日絶対プロポーズされるって。だから、やるなら絶対にバレないくらいすごいのをやってほしい(笑)。

周りの人がどんどん踊り出すフラッシュモブとか。

ひなんちゅ

それは絶対に嫌です。恥ずかしい!(笑)

あいにゃん

あれ、断るとどうなるんですかね? 絶対に気まずくなるよね(笑)。まぁ、自分のために普段とは違うことをやってくれるのは嬉しいんだけど…やっぱり私も手紙とか、そういう心のこもったものがいいかな。

ゆかるん

これをきっかけに、「ハピマリ」が結婚式の定番ソングになってほしいですね。ファンの子の結婚式に行って歌うとかも、やれたらいいなって思います。

あいにゃん

曲を流してもらえるだけでも嬉しい!

もう1曲の「clap!!!」はライヴで聴きたい曲ですね。

すぅ

ライヴ向けです。

でも、間奏のハンドクラップが、複雑すぎて覚えられないです。

ゆかるん

そこがミソです。

あいにゃん

簡単だと面白くないんで。

ゆかるん

ライヴではその場でクラップのリズムを変えてやったりとか楽しめると思うし。

そもそもライヴ向けに作った曲?

すぅ

最初はそういう感じではなくて、途中からそういうふうになりました。1コーラスだけ昔に作っていて、それをかたちにする時に、振り切ってライヴで楽しめる曲にしようって。

ゆかるん

私がコーラスでかけ声を入れているところもあるので、そこはみんなも一緒に声を出してほしいですね。

あいにゃん

リズム的には難しいことはしていないんですけど、自然と身体が動くようなものを意識して録りました。面白い作りの曲にしたいという意識があったので、それでクラップは変わったリズムにして、階段を下っていくようなフレージングもあって、そこではガラッと景色が変わるので、そこもいいアクセントになりましたね。

ひなんちゅ

「LOVE FIGHTER!」みたいなタイプの曲ですね。みんなで同じことをやるのが楽しいっていう。

あいにゃん

レコーディングではクラップのところはみんなで一緒に録ったんです。

ゆかるん

スタッフも呼んで、みんなでブースに入って。ずれないようにするのが難しくて、何度か録りましたね。

今回はリリース形態が3タイプで、ジャケット写真も3種類あるのですが、通常盤のジャケットですぅさんが押さえているギターのコードは何か意味があるのですか?

すぅ

これは何かのコードを弾いているわけではなくて、指がWのかたちになっているんです。ウェディングの“W”です。

ゆかるん

みんな気付くかな? ウェディングの“W”って。パッと見、指輪のほうに目が行くと思うし。

すぅ

初回生産限定盤Bのイラストは、MVの私がモデルなんですけど、友達のイラストレーターのかとうれいくんの作で、ブックレットも描いてくれています。

あいにゃん

初回生産限定盤Aは、結婚披露宴の二次会パーティーみたいな雰囲気。みんなで、すぅをお祝いしている様子です。カメラを意識せず、みんなで本当にパーティーしている感じなので、すごく自然な表情です。

ひなんちゅ

みんな、めっちゃ笑ってます。こういうオフショットっぽい写真がジャケットになるのは珍しいよね。

アーティスト