【Clench & Blistah】


取材:石田博嗣

この振り幅がClench & Blistah

初めてシングルという形態の作品をリリースするわけですが、最初からシングルを出そうと?

Clench

そうですね。8月というタイミングでシングルを出して、そこからスタートしたいなって。初めてのシングルってことで…いつも良質なものを作っているつもりなんですけど、それ以上のものというか、より一層、共感、共鳴できる楽曲制作を念頭に置いて作業にとりかかりました。

Mr.Blistah

シングルは1、2曲の収録曲でどれだけ自分たちを表現できるかだから、「真夏のMemory... feat. Foxxi misQ」は数年経っても思い出の曲として残るようなものにしたいと思ってました。

「真夏のMemory...」はヴォーカルダンスユニットのFoxxi misQをフィーチャリングしているのですが、これは楽曲在りきで彼女たちと一緒にやろうと?

Mr.Blistah

倖田來未ちゃんやSOUL’d OUTなど、他アーティストの作品ではフィーチャリング参加してきたんですが、自分たち名義の作品では初となるので、季節感とかも考えて、R&Bの女性アーティストを入れたらどんなことができるのかなってところから、Foxxi misQさんにお願いしたんですよ。もともとコンセプト的なところはあったんですけど、内容とかは一緒に考えていきましたね。オファーする前に彼女たちのライヴを観に行ったら、イメージ通り、華やかで迫力もあって…

Clench

綺麗でキラキラしてて、これは手強いなって(笑)。

Mr.Blistah

彼女たちも僕たちに対して厳つくて、デカいっていうイメージがあったみたいなんですけど、何度かミーティングをしているうちに打ち解けて、どんどん普通の男の子と女の子になっていった…昔からの知り合いじゃなかったんですけど、フィーチャリングするのなら、深いところでつながっていたかったんですよ。じゃないと、作品が薄っぺらいものになるんで、いろいろ話しましたね。“こんなことを女の子に言われたら、俺はドキッとしちゃうな”って話しながら、言葉を紡いでいったというか。ほんと、10代後半から僕らよりも少し上ぐらいの人が日常に使っている言葉を使っているので、すごく説得力のあるものになったと思いますね。

曲の大枠を作って彼女たちのパート部分だけを丸ぶりするのではなく、5人で一緒に作っていったという感じですね。

Mr.Blistah

…っていうものがフィーチャリングだと、僕は思ってるんです。じゃなければ、一緒にコラボレートする意味がないと思うんですよ。

カップリング「Tip of the game」は攻撃的な曲ですが、それは「真夏のMemory...」とは違う世界を見せようと?

Mr.Blistah

この曲は4年ぐらい前…それこそClench & Blistahとしてデビューする前に書いてた曲なんですよ。“俺たちが、このゲームの先陣を切ってやるぜ!”っていう挑発的な曲で、僕たちのルーツ的なものを今っぽい音で表現したかった…他にも僕らにはいろんな面があるんですけど、今回はこの2曲でコントラストをつけたら面白いんじゃないかなって。

Clench

「真夏のMemory...」があって「Tip of the game」があるという白と黒…どっちが白で黒なのかは分からないですけど、この振り幅がClench & Blistahだと認識してもらえるものになったと思いますね。

Mr.Blistah

秋にフルアルバムが出るんですけど、このシングルはアルバムへのいい布石になってますね。

Clench & Blistah

クレンチ・アンド・ブリスタ:2001年に結成。誰とも類似しないオリジナルな声とラップのフロウ、メロウなサビが特徴。10月16日に開催される「Venus-B NIGHT 2008」に出演決定!

アーティスト