【DOPING PANDA】”最高傑作”を引っ
提げ2008年始動!
”HIGH”三部作の完結、SOLD OUT 連続のツアー…07年をアグレッシブに終えた彼らが08年、いや今後の活動の指針ともなるアルバム「Dopamaniacs」をリリース。FURUKAWA(Vo&Gu)に今作のことを語ってもらった。
取材:高木智史
昨年のインタビューで“次のアルバムの構想がある”とおっしゃっていましたが、その構想は今振り返るとどのようなものだったのでしょうか?
そういうのって、生き物なんでね・・・けど、そう言ってたってことは、何かあったんでしょうけど、紆余曲折する中で変わってくるし、新しく見えたものも入れてるから。
それでは、実際にアルバムが完成してみて、改めてどんな1枚になりました?
簡単に言うと、月並みになるけど最高傑作。レコーディング技術の話にもなっちゃうんだけど、このぐらいのクオリティで出したいってところには辿り着けたし。音、楽曲、アレンジ・・・最高傑作ですね。あくまでも現状の、だけど。もっと上に行けると思ってますしね。
“生みの苦しみ”っていうのは、いかがでしたか?
ありましたよ、当然。けど、今回はゆっくりやらせてもらえたから。月の前半に曲作り、後半にレコーディングってサイクルを4ヶ月かな。もっと言うと、レコーディングスタッフも、ジャケットのデザイナーとかも自分たちのチョイスで変えていったんで。そのへんの生みの苦しみはあるんだけど、今までよりもクリエイティブな面で苦しんでたんで。辛いって言うよりは、楽しかったですね。
スタッフを変えるということは、結構バンドにとってデカい作業だと思うのですが。
メジャーでやってきて、メンバー間で活動における危機感っていうのがあって。自分たちによりフィットするスタッフを改めて探そうって、去年の2月くらいから動いてました。その際にストックしてある曲を一回フラットにして、もう一度全部書き下ろしたり。なので、今作も全曲書き下ろしと思っていただいていいです。
一回フラットにできるということは、なくなってもやれるという“バンドの自信”にもつながると思うんですけど・・・。
もちろん自信ということにもなるんですけど、環境を良くすればいくらでもいいものができるという気持ちの方が大きかったですね。
では、アルバムの中身についてお聞きします。ジャケのビジュアル、リードトラックの「nothin'」・・・ちょっと環境問題にまでアプローチしているふうにも取れるのですが・・・。
曲のリリックだけ見れば、そうですね。だけど、以前から一貫して言ってるんだけど、基本的にはメッセージを信じないんですよ。個人的に言うとエコのことも勉強してますけど、僕の音楽はそういうメッセージ抜きで評価されたい。歌詞は僕の本音ではあるんだけど、純粋に音楽だけで評価されたい。もちろん先進諸国のエゴとか、そこに対する提唱はあるんだけど、あえて関係ないかな。この曲にこの歌詞が乗ったら面白いっていう、ケミカルな部分が楽しくてやったっていう。それに、出した曲は不特定多数の人に可能な限りピュアに聴いてもらいたいんで。何かの“色”を付けたくないんですね。
3曲目「I'll be there」から4曲目「call my name」の流れは、ふたつで1曲というか、世界観がすごいですね。
両方、同じサビでね。けど、ひとつは4つ打ちのニューウェイブ、もう一個はロック的なニューウェイブ、それを今風の切り口でっていう。それを並べるのが面白いかな、と。クラブとライヴハウスみたいなね。同じ“ニューウェイブ”って切り口で1曲にしたいなっていうのはずっと頭にあったから。
納得できました。今作を引っ提げた大規模なツアーも予定されてますが、先ほどのお話に出た“フラット”になられてからのツアーということで、どんなライヴになりそうですか?
ライヴに関してはね、今までも結構自分たちでコントロールできてたんですけど、もっと密に現場レベルでやっていきたいなと思ってます。今まではステージの作り方とかに関して“ハッタリ”も大事だと思ってたんですけど、もっと“身の丈”に合わせたというか。カッコいいものを作ったら、カッコいいものが付いてくると言うか。そこでDOPING PANDAは優れたバンドなんだと見せていくのが一番大事なのかな、と。“Dopamania”と呼ばれるファンたちも腹括ってくれてるところはあるんで、“これがカッコいいんだ”ってところをこっちから提示して、浸透させたいね。アルバムタイトルの“Dopamaniacs”もファンに対するささやかなプレゼントって感じでもあって・・・まぁ、本当のプレゼントは当然、中身なんだけど。とにかく、スタートを切り直したDOPING PANDAの新しい1枚として、真っ白な気持ちでまずアルバムを聴いてほしいですね。
アーティスト
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