真島昌利

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    真島昌利マシママサトシ

    難しいことを難しく言うのは簡単で、平易な表現に深みや含蓄をもたせるのは難しい。だから難解な哲学書より優れた童話を書ける方が凄いように思う。そういう意味で、真島昌利は哲学書でなく童話を書ける人だ。
    誰もがわかる平易な言葉と素直なメロで唄われる叙情的な詞は、何となく書き綴った落書きのような気やすさでポンと耳に入ってくるが、それはいつしか強烈な切なさを伴いながら、胸の中のもっともナイーヴな部分をかき乱す。
    彼が最初にソロ・アルバム『夏のぬけがら』をリリースしたのは89年。ザ・ブルーハーツが解散し、ザ・ハイロウズが結成されたのが95年だから、これはザ・ブルーハーツのギタリストとしてのソロ作品ということになる。最近はホーンを導入した軽快なテンポ感のも多くなってきているので、ナイーヴさや叙情性、ある種の郷愁をもっとも強く感じさせるのはこの作品かもしれない。
    その後もマイ・ペースに作品をリリースし続けているが、1stシングル「アンダルシアに憧れて」を近藤真彦が唄ったり、ロンドンブーツの「岬」の詞・曲を手がけるなど、他者への楽曲提供もおこなっている。

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