【climbgrow インタビュー】
俺たちが今カッコ良いと
思うものを詰め込んだ
L→R 田中仁太(Ba)、谷口宗夢(Dr)、杉野泰誠(Vo&Gu)、近藤和嗣(Gu)
滋賀発、平均年齢21歳のclimbgrowが3rdミニアルバム『FREEDOM』を完成! “これまでの流れを守りつつ、新しいものにしたかった”とメンバーも口にしていたが、ソリッドなロック衝動が渦巻く今作についてメンバー4人に直撃した。
みなさんまだ21歳という若さですが、音楽的には渋くて男臭いロックンロールをやっているなと感じました。そのギャップについては、自分たちではどう感じていますか?
杉野
自分たちではそんなにギャップは感じてないですね。
谷口
今やからできるんじゃないかなとかも思ったりします。
田中
若さとか関係なく、自分たちにしかできないことをやりたいので。お互いにセンスも合うので、曲はまとまりやすいですね。
結成は2012年ですが、最初はどんな音楽をやろうと思ってましたか?
杉野
最初はRADWIMPSをコピーしてました。でも、初めて作ったのは歌詞のない曲で、ロックっていう感じの音楽でした。もともと僕がミッシェル・ガン・エレファント、エレファントカシマシとかを聴いていたので、今のような音楽になったんだと思います。
谷口
僕は途中から加入したんですけど、歌詞のない曲を初めて聴いた時は“めちゃめちゃええやないか!”と思いました。当時僕はRADWIMPS、ELLEGARDENとか聴いてましたね。
現在の音楽性に影響を受けたアーティストというと?
杉野
ミッシェル・ガン・エレファントやエレファントカシマシの声と魂です。
谷口
僕もミッシェル・ガン・エレファントやザ・ブルーハーツですね。シンプルなバンドサウンドが好きだから。あと、高校の部活ではブルースをセッションして遊んでいました。
近藤
ナンバーガールとか、ギターの音使いが気難しそうなのが好きですね。
田中
ストレイテナー、ASIAN KUNG-FU GENERATIONなども曲に対する楽器隊の立ち回りに関して影響も受けたと思います。
地元・滋賀の風土が音楽性にも表れていると感じるところはあります?
杉野
俺らが出てるライヴハウスは滋賀B-FLATなんですが、さまざまなジャンルのバンドと一緒になるので、やっぱりいろんな刺激は受けましたね。
田中
人間味あふれるバンドが多いんじゃないですかね。
谷口
比較的熱量のあるバンドが多い気がします。
『閃光ライオット2014』で準グランプリを獲得してますが、当時の心境を教えてもらえますか?
谷口
終わったあとに録画してた映像を観返してみたら、メンバー全員負けず嫌いなところがあるので、準グランプリでバンド名を呼ばれた瞬間、ガチガチに顔が引きつってましたね。正直グランプリやと思ってたので。でも、『閃光ライオット』に出てからは観に来てくれる人が増えて、それも自信に変わりました。
結成してからこれまでの活動の中で、ターニングポイントになった出来事は?
近藤
バンドをやって行くと決めて全員進学するのを止めました。その頃から本格的に活動し始めたんですよ。
杉野
高校を中退して音楽をやろうと思った時は、馬鹿にしてきたやつも多かったですし、見返してやろうとか、その気持ちが今も原動力です。
谷口
高3の時に受験勉強してましたけど、途中でバンドをやっていくって決めたから進学を諦めたんです。
田中
大学受験を途中で辞めてバンド一本でやると決めたことで、自分の中でも意識が変わりました。
今作はより無駄を削いだヒリヒリしたロック衝動に満ちた作風で、キャッチーというより、クールな男臭さがグッと増した印象も受けました。
杉野
嬉しいですね。自分のやりたいことが伝わっているようで。何も考えず、俺たちが今カッコ良いと思うものを純粋に全部詰め込もうと思って作りました。
谷口
前作は何カ月もかけてゆっくりレコーディングしましたけど、今作は4日でレコーディングしました。4日しか与えられてなかったので、それなりにスムーズにいくようにレコーディング前に練習をしていたので、思ってたより余裕を持って終われましたね。シンプルな曲が多いとは思うんですけど…特に「RAIN」のBメロのハイハットの部分はレコーディングするにあたってなかなか苦労しました。それは新しい試みですかね。
近藤
バンドの魅力を出すにはこの方向性が一番合っているんじゃないかと思いますね。これまでの流れを守りつつも、新しいものにしたいと思いました。レコーディングにはテックの方に来てもらっていたので、思い通りの音が出て、思った以上にスムーズに進行しましたね。
田中
バンドの音楽と一緒に自分たちも大人になっていくところを感じてもらえると面白いと思います。
杉野さんのしゃがれ声はこのバンドの魅力のひとつになっていますが、「ROCK"N"ROLL IS NOT DEAD」はさらに唸るような野獣ヴォイスで、聴き手の喉元に静かに食らいつくようなアプローチですね。
杉野
その曲は“ロックンロールは死んでない。俺たちみたいなロックンロールバンドがもう一度陽の光を浴びてやる”という気持ちで作ったんですよ。
「LAVENDER」は唯一6分台の雄大な曲調で、ストーリー性を感じさせるいい曲ですね。この曲はどこから着想を得たのでしょうか?
杉野
ラベンダーの匂いがする女に会いたくなったから。
歌詞は天候や景色の描写が多くて、情景が脳裏に浮かんでくるようなアプローチが多いですよね。
杉野
基本、歩いたり電車に乗ってる時に書くんです。だから、景色や天候が多くなるのかもしれないですね。歌詞を書く上では素直に書きたいものを書いてます。
アルバム名にはどんな意味合いを込めているのですか?
杉野
この『FREEDOM』を聴いて、自分の耳で自分の頭でカッコ良いかカッコ悪いか自由に感じたままに判断してほしい。そういう想いから、このアルバム名にしました。流されちゃう奴って多いと思うし。バンド的にはどこまでもカッコ良くなりたいですからね。
取材:荒金良介
ミニアルバム『FREEDOM』全曲トレーラー
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