ロマン優光のさよなら、くまさん

連載第37回 宝島休刊

 あ、あつい…あたまいたい…げろはきそう…しぬ…そういうわけで、こんかいはなつやすみということで。

 というわけにもいかないので、夏の暑さでグラングランの煮えそうな脳味噌ですが何か書きますよ、何か。何か書けばいいんでしょ、何か! 暑い! というか、熱い! こんなに糞暑い夏に野外フェスとかやるなんて信じられない。フェスは春秋にだけやって! まあ、もとからいかないけど。

 気を取り直して、なんかお題を編集氏に聞いてみますね。え、なになに宝島休刊? あー、どうでもいいっす。だって、自分が中学生とかに読んでた時の宝島と名前が同じなだけで内容なんて全然違うじゃないですか。なんか、エロ本みたいになったりビジネス誌みたいになったりしたころぐらいまでは、朧気ながら消息も知っていましたが、最終的に、オヤジ向け裏モノ実話誌みたいになってたのなんて休刊で初めて知りました。メンバーチェンジを繰り返してるうちに誰一人知ってるメンバーがいない上に、音楽性も全く違うものになってたバンドとかアイドルみたいなもんで、名前同じでも実際は全くの別物じゃないですか。内容が違うといってもね、W☆INGが格闘三兄弟からデスマッチ路線に変わったみたいな変わり方だったらいいですよ。そっちの方が良かったし。ノイズコアバンドがメロコアに変わったくらいまでは聴いていたが、さらにゆずみたいな音楽性に変わり、その時点で興味を全く失い、解散の知らせで三億年ぶりに見てみたら、知らないハゲやデブの不細工なオヤジたちが卓越したダンススキルでユーモア溢れるショーを展開するようなダンスグループになってたぐらいの話ですよ。それぐらい昔の原形をとどめてないもんに対して、途中の変遷とかも知らずに「私の青春が…。」みたいな感慨にふけったりしてる人の気が知れないです。あんなもん、実質的にはとうの昔に死んでるでしょ。そんなジジイの感傷とか豚の餌にもならんです。「同じ名前で糞みたいなことやってるのが許せなかった。ようやく、なくなったか! やったー! 」みたいな話だったら、まだわかりますけどね。
 あ、あと昔の宝島はサブカルだったと言う人がいますけど、宝島がサブカル色が強かったとはっきり言えるのは判型が小さい頃の宝島までで、自分がリアルタイムで読んでた頃の判型が大きくなってからの宝島、要するにバンドブームの頃の宝島はわりとガキ向けミーハー雑誌だったと思うんですけど、どうでしょうね。あの頃の宝島で一番不快な連載といえば、もちろん『東京トンガリキッズ』。ヲタクのおっさんがキッズとか言ってる時点で全身が痒くなって死んじゃいそうな気分になります。その上、トンガリとかつけられた日には、不快のあまり、体のあらゆる穴から血がふきこぼれて憤死しちゃいかねないぐらいの大惨事。あれはいったい何だったんでしょう。積極的に存在自体を抹消していきたいですね。同年代であれが大好きだった人とは未だに仲良くなれる気がしません。

 暑いの嫌い…夏はやく終わって…。

【ロマン優光:プロフィール】
ろまんゆうこう…ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っている。好きなアイドルは、イニーミニーマニーモー

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(コピペして検索窓に)おすすめ雑誌:宝島 2015年 09月号(宝島社)
※宝島が休刊するのは、この号の次の2015年10月号(8月25日発売)となります。

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