押井守監督の実写映画『東京無国籍少
女』主演・清野菜名、衝撃のラスト1
5分

押井が「アニメの専売特許を実写でも可能だと信じて制作した」「そろそろ自分自身で設けてきた枠を外そうと考えていた」語る通り、これまで避けてきた凄惨な暴力や性的な描写を解禁。特に、最低限のCGで役者の身体表現を最大限に活かしたクライマックスは、過去の実写作品とは一線を画すという。

そんな今作の見どころの1つとも言えるアクションについて、清野菜名は「監督が殺気をもってやってほしいと言ってくださったので、迷いなんて出せませんでした。だから頭で考えながらやるのではなく、体が勝手に動くくらいまで染みつけたいと思い、ひたすら何回も何回も同じことを繰り返しました」と語っている。

押井監督の言葉に擦り合わせながら創り上げたという清野菜名演じる藍の雰囲気だが、監督から「本当にしつこかったよ」と言われるほど自分が納得いくまで質問し、理解して演じた役柄になっているそう。そんな役に対するこだわりから、押井監督は清野について、「ときおり放つ冴えた殺気が魅力的でした」と語る。特に最後のアクションとなるナイフで戦うシーンは、清野自身が、やっとOKがでても納得できず、もう一回挑戦し、本人自身が一番「殺気」というものが出てると言えるシーンになっている。是非、劇場でその瞬間を感じてもらいたい。

【ストーリー】
そこは女子美術高等専門学校。日々、創作活動に取り組む生徒たち。その中に、かつて天才と持て囃された藍(清野菜名)が居た。彼女は事故で怪我を負った影響で心に傷を抱えてしまい、今では眠ることも出来ず、授業もドロップアウトし、ただ一人、謎のオブジェを作り続けていた。そんな藍を再び広告塔として利用するため全てを黙認し、決して学園の外に出そうとしない教頭(本田博太郎)。特別扱いされる藍を苦々しく思う担任教師(金子ノブアキ)と、嫉妬を募らせる同級生たち。降りかかる執拗なイジメと嫌がらせの中、唯一、彼女の身を案じる保険医(りりィ)にも心を開かない藍。やがて、心休まらない憂鬱な日々は、藍の中で目覚めた「なにか」によって崩れ始める…。群発する地震。響く大量の鳥の羽音。学園内に流れ続けるクラシック音楽。そして繰り返される謎の声… お前はなぜ、ここにいる?

キャラクター
藍(清野菜名):学校が海外に留学させるなど、天才ともて囃された特待生だったが、心身ともに傷を負った事故の影響で不眠を患う。授業をドロップアウトするなど精神的に脆くなってしまうが、それでも学校から特別扱いされるため、周囲から嫉妬を受ける。彼女の心を解き明かすのは、本人が熱心に創作する何かのオブジェが鍵を握るようだが、、、

担任(金子ノブアキ):藍の学級担任。特別扱いされ事故の影響で授業をドロップアウトする藍に対して、彼女を妬む生徒たちに藍の制裁を依頼するほどに、苛立ちを感じている。

保険医(りりィ):眠ることができず、情緒不安定な藍のカウンセリングを行う。藍を見るその目は、診察というより観察。

『東京無国籍少女』
2015年7月25日(土)より新宿バルト9ほか全国ロードショー
監督:押井守
出演:清野菜名、金子ノブアキ、田中日奈子、吉永アユリ、花影香音、りりィ、本田博太郎
配給:東映ビデオ
上映時間:85分
(C)2015東映ビデオ

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