一人旅に予定も立てずに出たくなる曲
ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聞きたい音楽!」ということで、日常のヒトコ マでふっと聞きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ (http://ms-kouza.jp)によるもの。
今回のテーマは、「一人旅に予定も立てずに出かけたくなる曲」です。友達と一緒もいいけど、ひとりで出かけたくなることもありますよね。そんな時に、アナタと一緒にいてくれる音楽をご紹介。傷ついた心を癒す?それとも、テンション上げて楽しむ?旅の思い出と共に、心に残る曲をどうぞ。
「Trampes Disco Theme」/Trammps
Trammpsは、1972年に結成されたアメリカのディスコ・ソウルバンド。1976年には「Disco Inferno」で、グラミー賞も受賞している、人気・実力の両方を兼ね備えたバンドです。
この曲では、ヴァイオリンなどストリングス系の流麗なサウンドが、空に舞い上がるような開放感を感じさせるので、カバンを1つぶら下げて、ふらっと旅に出たくなる気分を掻き立ててくれるでしょう。
(選曲/文章:堀川 将史)
「イージュー★ライダー」/奥田民生
「僕らの自由を、僕らの青春を、大げさに言うのならば、きっとそういうことなんだろう」など歌詞のひとつひとつに、人生という旅への愛情が感じられます。これまでを振り返りながら出かける、ひとり旅に良く合う曲です。
(選曲/文章:阪口マサコ)
「Stand By Me」/Ben.E.King
人が旅に出られるのは、みんな絶対的な帰る場所があるから。それは、恋人や家族、親友であったり、自分の中にある揺るがぬ信念であったりとさまざまです。「Stand By Me」と繰り返し歌い、あなたの側にいて欲しい人、支えてくれる人を思い出させてくれる、Ben.E.Kingの歌声は、力強く、そして優しく響きます。前に進むために、たったひとりで旅をする時に良く似合う曲です。
さぁ、映画さながらに、リュックにとりあえずの物を詰め込んで、カメラを首から下げ、口ずさみながら歩き始めましょうか。
(選曲/文章:和久井直生子)
「僕らが旅に出る理由」/小沢健二
ニューヨークへ旅立つ恋人と日本に残る主人公。それぞれの日々で、自分のいる場所で「どんなことを感じるか?」を伝えあう。東京にいる主人公からしたら、ニューヨークを旅する彼女ですが、ニューヨークが日常になっている恋人からしたら、東京で過ごす主人公もまた「東京を旅する人」に映る。日常も見方を変えると「旅」になるのです。
そんな理屈は抜きにしても、ホーンの入った明るい音楽を聞くと、幸せな気持ちになります。大切な人のことを思いながら、ひとりで出かけた時に耳にしたい曲です。
(選曲・文章:石井由紀子)
「Águas de Março」/Elis Regina
エリス・レジーナは、1960年代~70年代のブラジルで国民的人気を得た歌手で、「3月の雨」を最初にカヴァーしました。36年という短い生涯だった彼女の歌声に、どこか旅愁を感じられ、一人旅の気分に浸るのにオススメです。
(選曲/文章:コーリス)
「少しばかり旅に出る」/井上侑
80年代風のバンドサウンドに耳を傾けながら、良く晴れた朝に空を見て大きく一呼吸。行き先を決めずにバスに飛び乗り気ままな旅へ。気持ちをフワリと軽やかにしてくれる、旅のお供にもってこいの1曲です。
(選曲/文章:伊藤 威明)
「Fast Car」/Tracy Chapman
Tracy Chapmanは、政治的問題や社会問題に鋭く斬り込んで行く、アメリカ人の女性シンガーソングライター。辛辣な内容の歌詞も、温かみを帯びたハートフルな歌声に包まれると、どことなく耳に優しく聞こえます。
現実逃避ではなくて、リフレッシュのための旅。気持ちを切り替える旅にピッタリです。
(選曲/文章:高原 千紘)
著者:ミュージックソムリエ協会