珠城りょう「『罪と罰』が原作ですが
、気負わずに劇場に足をお運びいただ
ければ」~ミュージカル『天翔ける風
に』が開幕

2023年9月29日(金)東京芸術劇場 プレイハウスにて、ミュージカル『天翔ける風に』が開幕した。初日公演に先駆けて行われた公開ゲネプロ及び囲み取材より、キャスト・スタッフコメントと舞台写真&フォトセッション写真が届いたので紹介する。
ミュージカル『天翔ける風に』舞台写真    撮影:藤井光永
本作は、ドストエフスキーの小説『罪と罰』をもとに野田秀樹が幕末の日本を舞台に描いた『贋作・罪と罰』を、謝珠栄が自らミュージカル化し、2001年に初演した舞台。2003年に再演され、2009年には野田秀樹芸術監督就任記念プログラムとして東京芸術劇場で上演。2013年には東宝プロデュースでも上演された。
男尊女卑が当然という価値観であった時代に、男性の中にひとり混じって、迷い、悩みながらも自分の信じた人生を駆け抜ける主人公の姿を描く。
ミュージカル『天翔ける風に』舞台写真    撮影:藤井光永

ミュージカル『天翔ける風に』舞台写真    撮影:藤井光永
男性社会の中で生き抜く女性・三条英を演じるのは、宝塚歌劇団入団からわずか9年という早さでトップスター就任を果たし、2021年8月の退団まで月組を牽引してきた珠城りょう

ミュージカル『天翔ける風に』舞台写真    撮影:藤井光永

ミュージカル『天翔ける風に』舞台写真    撮影:藤井光永
そして、俳優としての実力を着実に積み重ねるだけでなく、卓越したダンス技術とセンスで振付やLIVEプロデュースなど多方面での活躍をみせている屋良朝幸、劇団四季を経て、ミュージカルをはじめさまざまなジャンルの舞台で活躍する今拓哉、ダンスパフォーマンスや身体表現を追究しながら数々のミュージカル作品に出演している東山義久、近年ストレートプレイからミュージカルまで、幅広い舞台や映画で活躍をみせている原嘉孝、劇団ハーベストの座長を経て、しなやかで存在感のある演技力を身につけている加藤梨里香、舞台はもちろん、声優としても長きに渡りオリジナルキャストを務めている作品がある俳優の駒田一、元宝塚歌劇団月組トップスターで退団後も数多くの作品に出演し、確かな実力のベテラン女優・剣幸といった、ミュージカル界を牽引する名うての実力派が顔を揃った。

ミュージカル『天翔ける風に』舞台写真    撮影:藤井光永
ミュージカル『天翔ける風に』舞台写真    撮影:藤井光永
なお、本公演は10月9日(月・祝)東京芸術劇場 プレイハウスまで上演。その後、兵庫、豊橋でも行われる。
登壇者コメント
■珠城りょう (三条英 役)
今回、この『天翔ける風に』の出演のお話を謝先生からいただいたとき、また一緒に作品を作れることがとても嬉しかったです。謝先生は役者一人ひとりに愛情を注いでくださる方で、先生ご自身が舞台を作ることを楽しんでいらっしゃるので、稽古場はいつも明るくカラっとした雰囲気が漂っていて、“人間パワースポット”だと思っています(笑)。
私が演じる三条英は、野田秀樹さんの戯曲がもとになっているということもあり演劇的要素が強くてセリフの量も膨大なので、そのセリフの量と歌のバランスを調整するのに苦戦しました。でも、一緒に作品を作っているみなさんが素晴らしいボールを投げてくださるので、自然と心が動いていくような感覚が得られて、そんな皆さんと作品を作れるのは嬉しいですし、大変だけどやりがいを感じています。
今はまだコロナやインフルエンザも流行っていますので、体調管理をしっかりしてみんなで一丸となって舞台を務めていきたいと思いますし、何度も再演されている作品ではありますが、自分たちにとっては初演なので、今回初めてご覧になられるお客様も、ご覧になられたことがある方も楽しみにしていただきたいですし、『罪と罰』が原作の作品ではありますが、ちょっとコミカルなシーンもありますので、そういうところはぜひ笑ってください。皆様、気負わずに劇場に足をお運びいただければと思います。お待ちしております。
■屋良朝幸 (才谷梅太郎役)
約一か月の間、内容の濃い稽古をしてきました。早い段階でおおまかな形ができて、通し稽古も重ねられたので、 今は早く観ていただきたいと思っています。
僕が演じる才谷梅太郎は、以前の動画を見たときに、そんなに踊らない役だけど僕が出るから踊るだろうなと期待していたのですが実際にそんな踊るシーンはなくて…。それをいろいろなところで言っていたら、謝先生が踊るシーンを作ってくれることになりました! 本編と関係ないところですが、ヨシ(東山義久)さんと一緒に踊るシーンを作ってもらえたので、自分としてはやりがいを感じています。
謝先生はその場でどんどん振り付けを作られるので、事前に練ってフォーメーションとかも紙に書いて現場で調整する僕とは真逆だなと思いました。ものすごいスピーディーなのですが、数日経つと自分で付けた振り付けを忘れている時があったのが面白かったです(笑)。
志士たちのダンスは僕も嫉妬するぐらいかっこいい振り付けを謝先生が付けてくれているのでぜひ注目してほしいです。
■剣幸 (三条清/おみつ役)
皆さん息止まりますよ、深呼吸してください!と伝えておきたいくらい、(珠城)りょうちゃん、屋良君はじめ、志士の皆さんの迫力がとんでもないので、みなさんぜひ楽しみにしていてほしいですし、いまは、早く皆さんに観ていただきたい!という気持ちと、きちんと私の役割を果たせるかというドキドキ感があります。
退団してからも謝先生のオリジナル作品などにも出演させていただいてますが、謝先生がオリジナルのものを作ろうとなさっているそのパワーにはどこまででもついていきたいと思っていますし、先生のパワーがあるからこそ座組みを引っ張っていけているんだと思います。先生のみんなを引っ張る力はいまだに健在だし、私も先生の背中を見ながら頑張っていきたいと思っています。
月組トップスターの後輩であるりょうちゃんは、宝塚時代の舞台も拝見させていただいたのですがすごくノーマルな宝塚らしい男役さんで、お芝居もとても自然だなと感じました。トップスターっていろいろ気負ったり背負ったり頑張ったりという感覚を覚えるんですけど、それが無くて、みんながりょうちゃんの背中を見てついて行っているな、と思えました。
今回ご一緒して、やっぱり緻密に計算してお芝居を表現している役者さんなんだなと思います。
■謝珠栄 (演出・振付)
珠城さんは、ご覧の通り日本物の姿が美しい人で、宝塚時代は2回しか一緒にできなかったのですが、今回改めて宝塚を離れたところで一緒に挑みたいなと思ったので、とてもうれしく楽しみに思っています。
屋良さんは、初めての出会いですが何でもできる方なので頼もしく、皆さん憧れの坂本龍馬をりりしく演じてくれています。
ウタコ(剣幸)さんは宝塚のときから知っていますし、ずっと演劇界で頑張ってくれている姿をみてきたので信頼しています。ワーッと勢いで進んでいく私に戸惑いながらもついてきてくれて、頑張ってくれるのでとても嬉しいです。
あとは、キャストの皆さんを信頼していい舞台に仕上げてくれることを祈っています。

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