ピアニストよっしー、浜離宮朝日ホー
ルにてソロ公演を開催「クラシックも
オリジナル曲もヒゲダン曲も」

ソロピアニストであり、Official髭男dismのサポートキーボディストとしても活躍中のよっしーが、2023年7月22日(土)に東京・浜離宮朝日ホールでピアノソロ公演を行う。会場はクラシック公演が多く開催されている場所ということもあり、自身のルーツであるクラシックの名曲も披露する予定。ソロライブやYouTubeとは違う一面が見れそうな公演は、いったいどんなステージになるのか、よっしーに話を聞いた。
今、改めて挑戦するクラシック曲
――浜離宮朝日ホールでの公演が近づいてまいりました。今のお気持ちは?
ソロ公演をこの規模でやるのははじめてです。しかも浜離宮朝日ホールは子供の頃からテレビのクラシック番組でよく見ていたホールなので、そこに自分が立つというのはまだちょっと実感がわきません。
――よっしーさんにとって特別な会場なんですね。
先日、イーヴォ・ポゴレリッチのピアノ・リサイタルに行ったのですが、演奏も会場の響きも素晴らしかったです。なので今は7月が来るのをワクワクして待っているという感じでしょうか。本番が近づいてくるとドキドキに変わるのかもしれませんが(笑)。
――具体的にはどのような内容になりますか?
せっかくの機会なので、前半はがっつりクラシック、後半はJ-POPやオリジナル曲をやろうと思っています。
――もともと音楽をはじめられたのはクラシックが最初だったとか?
ピアノをはじめた5歳から11歳まではクラシックをやっていました。11歳でやめてしまったのですが、人生でいちばん聴いている音楽はクラシックですね。J-POPもJAZZも好きですけど、比率でいうとクラシックを聴くほうが多いです。
――今回、クラシックを演奏しようと思われたのには理由が?
これまでもソロライブやYouTube配信などで、クラシックを弾いて欲しいという声がありました。先日、松江でソロライブをやったときも「ラ・カンパネラ」のリクエストがあって。クラシックって思いつきでパッと弾けるものではないので、ちょっとドキドキしながらも騙し騙し弾いたんですけど、なんとその日いちばんの拍手が起きたんです。やはりクラシックには音楽のパワーがあるんだなと改めて思いました。
――いきなりリクエストで「ラ・カンパネラ」はハードルが高いですよね。
“むちゃぶり”は無茶なほど盛り上がるので(笑)。これまでも1曲だけクラシックの曲を入れて演奏したりしてたんですけど、案外そこが良かったという方がけっこういたので、だったらせっかくの機会なので、今回はクラシックにがっつり向き合ってみようと思いました。
――それはとても楽しみです。今の段階で演奏曲目などは決められているのですか?
まだはっきり決めているわけではないですが、今年はラフマニノフのアニバーサリー150年という年なので、なにか1曲やりたいと思っています。あと、みなさんが聴きたいであろうショパンやリスト、そこに僕が弾きたいマニアックな曲を1~2曲いれて構成しようと思っています。
オリジナル曲やヒゲダンカバーも
――後半はどんな感じになりますか?
今、オリジナル曲を作っているところなので、それらの曲を中心にしつつ、Official髭男dismのファンの方も来てくださると思いますので、ヒゲダンのカバー曲やJAZZのスタンダード・ナンバーなんかもやろうと思っています。
――Official髭男dismの曲も聴けるのは嬉しいですね。よっしーさんのなかでソロとサポートで演奏するときの違いはありますか?
ソロは何をやってもいいと思っていますが、サポートやバンドでやるときはあまりでしゃばらないようにしようとは思っています。
――ということはついつい出ちゃうこともあるんですね。
ありますね(笑)。一応、オリジナル通りにやっていくんですけど、「ピンッ」って違う音を入れたりとか。最初は遠慮してそのまま弾いていたんですけど、だんだん図々しくなって(アイデアを)年々、増やしています。例えば、コンサート前のリハーサルで、僕がイントロのコードを変えて弾いてみたら、さとっちゃん(藤原聡)が「フ~~ッ」って声を上げてくれて結局ツアーではそのバージョンが採用されたりとか。
――リハーサル風景が目に浮かぶようです。
徐々にですけどね。
――オリジナル曲の披露も楽しみです。各種サブスクで配信されている「Intermezzo」は美しい曲ですし、「Prost!」は軽快で聴いていて楽しくなる曲です。
オリジナル曲はソロのライブや配信では弾いていましたが、コンサートホールでみなさんに聴いていただくのは初めてなので僕も楽しみですね。「Intermezzo」は夜、寝る前に聴いて欲しいようなテンション感の曲なので、気持ちよければ会場で寝ていただいてもいいくらいです。
――新曲も聴けそうで楽しみです。オリジナルを作るきっかけがあったのでしょうか?
ありましたね。Official髭男dismのエンジニアである古賀健一さんと食事をしていたときに「ドルビーアトモスってシステムで録音したいんだけどソロやらない?」って言われて。僕もちょうど自分の曲をレコーディングしてみたい欲があったので、「やってみたいです」と。そこからオリジナル曲を作っていきました。
――古賀さんからのお誘いは重要でしたね。
普通は自分から「作りたい」ってなるんでしょうけど、僕はなかなか腰が重いタイプなので、古賀さんによい機会を頂いたと思っています。
――浜離宮朝日ホールにいらっしゃるファンの方に向けてメッセージはりますか?
クラシックをやる会場ということで、ドレスコードとかを気にされている方もいらっしゃいますけど、お好きな洋服でいらしてください。あと、僕のコンサートは1曲1曲、解説を入れながら演奏しますので、なんの知識もなくて気軽な気持ちで来てください。
――開演時間も早いですし(13時開演)、学割もあったりして、より多くの人が見に来ていただける気がします。
僕がこれまでやっていたライブはミュージックバーというお酒を飲みながらという環境だったので、お子さんがいらっしゃる方からはなかなか見に行けませんという声を頂いていたんです。なので今回は早い時間からやります。学割に関しても、大学生が地方から観に来る場合、宿泊費と移動費とか考えたらなかなかチケット代が大変だろうと。僕も苦労した時代があったので、そのあたりは意識しました。
――音楽にどっぷり浸れる一日になりますね。
僕の人生はクラシックではじまり、J-POPやJAZZ、映画音楽など、いろいろな音楽に触れてきました。今回またクラシックをやるんですけど、いろいろな経験を経たからこその演奏になると思います。当日を楽しみにしていてください。
――ありがとうございました。
取材・文=高畠正人

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