水瀬いのり

水瀬いのり

【水瀬いのり インタビュー】
“多色に煌めく”ことを
新たなスローガンとして
頑張っていきたい

このシングルがまた
次への伸びしろになる

カップリングにはテイストの異なる2曲を収録しています。2曲目の「クータスタ」はギターロックのカッコ良い曲ですね。

作詞作曲、編曲の藤永龍太郎(Elements Garden)さんには今までもたくさん楽曲を制作していただいてきました。括りとしてはロックなのですが、その中でも新しい切り口に挑戦していただいて、私としても非常にお気に入りの楽曲です。

タイトルはサンスクリット語で“不変”や“不動”という意味があるとのことで、歌詞はとてもメッセージ性のあるものになっていますね。

私自身の心情を表した歌詞で、とても胸に響きました。今までたくさん私の楽曲を手掛けてくださって、ライヴにも足を運んでくださっている藤永さんだからこそ見える私や、制作にあたってお話をさせていただいた私自身の想いも汲み取って書いてくださっています。

藤永さんにはどんなことを伝えたのですか?

ライヴを行なわせていただくたびに、たくさんの方に応援していただいていることを実感して嬉しい気持ちがある一方で、たくさんの人に自分らしさが本当に届いているのか不安になる気持ちもあって。大きな会場になると、どうしても自分の力不足を感じる時もあって、“本当にみんなに楽しんでもらえたのだろうか?”とライヴ後はいつも葛藤しています。そこで改めて、私が歌を歌うことの意味や歌を通して知ってほしい本当の気持ちを歌にして届けたいと思って。そんな気持ちを藤永さんにお伝えして、この曲を書いていただきました。

水瀬さんのライヴはいつも楽しいですよ。

ありがとうございます。でも、まだまだみんなの近くに行きたいし、もっともっと本当の私のことを知ってほしいと思っています。私らしさを知って、私のことをもっと近くに感じてもらえる、そんな赤裸々な想いを込めたのが「クータスタ」です。また、私と同じような気持ちだったり、似たような境遇にある人、自分というものをアピールすることに迷いや恐れを感じている人にも、すごく刺さる一曲なんじゃないかと思います。新生活など新しいことを多く体験する季節なので、前進することだけがポジティブではなくて、立ち止まることで見えるものもあると、この曲を聴いて気づいてもらえたら嬉しいです。

水瀬さんの中で、不動のものってありますか?

どんなに疲れていたり、どんなにお腹が減っていても、帰ったら一番にお風呂に入ることですね。玄関から直接、脱衣所に向かうルートは絶対です! 学生時代からそうなんですけど、父親がそうだったので影響されたのかもしれませんね。ただ、日に日に潔癖症の度合いが酷くなっていて、それで苦しんでいる側面もあります。不動を貫きすぎました(笑)。

3曲目の「運命の赤い糸」は温かい曲ですね。

恋する気持ちを歌っている曲だから、他の2曲とはかなり世界観の差が激しいですね。緩急という部分では、安心して聴いていただける曲なので、音に癒やされて身を委ねてほしいです。

《結ばれたいんです 言いたい 言えない》というフレーズが印象的でした。

“きっと赤い糸の先にあなたがいる”と信じながら歌うという、非常に可愛らしい曲です。告白するかどうか迷ってはいるものの、これまでに何かが通じているよねって。視線が合うなど伏線のような瞬間が多々あって、悩んでいる時に声をかけてくれたりとか、そういうところからどんどん惹かれていく。この曲の主人公のピュアさが光っていますね。

ご自身からこういう曲を作りたいとオーダーを?

実は別の制作過程のコンペでいただいた楽曲で、その時は他の曲とのバランスで泣く泣く収録を見送ったのですが、とても素敵なメロディーラインでしたので、絶対にどこかのタイミングで歌いたいと思って温めていたんです。その時からこの歌詞もついていて、そのラブソングの路線のまま進めさせていただきたいと。作詞作曲、編曲の椿山日南子さんは、アルバム『glow』(2022年7月発表のアルバム)の表題曲で作曲編曲をしていただき、その時が初めましてだったのですが、とてもおしとやかでほんわかした中にもしっかり自分を持っている方で、実に椿山さんらしい言葉選びと温かみのあるフレーズが散りばめられています。

そして、秋には待望のツアーを開催しますね。

初日のワールド記念ホールは初めて行く会場だし、最終公演となるぴあアリーナMMは『Inori Minase LIVE TOUR 2019 Catch the Rainbow!』以来の2デイズになるので、ちょっとドキドキしています。あと、時期的に台風が大量発生する季節でもあるので、交通機関に影響が出ないことを願っています。

そのツアーまで待てない方は『Inori Minase LIVE TOUR glow』のBlu-rayを観ていただいて。

そうですね(笑)。「風色Letter」という曲では机でお手紙を書きながら歌い、ポストに投函する演出がありましたし、「Melty night」ではリズムに合わせてナイトランプが点灯するなど、魅せる演出が盛りだくさんです。センターステージで歌う曲もあって、360度ペンライトの海の中にいるような景色で、光の中に溶けていくようなきれいさで、モニターで自分の姿を見て“こんなにたくさんの光に囲まれているのか!?”と、あまりの絶景に息を呑んだことを覚えていますね。あと、センターステージのリフターが上がって歌った「Starry Wish」もかなりの大迫力映像です!

今回のシングルは昨年7月にリリースしたアルバム『glow』以降初のシングルということで、新たな一歩を踏み出した一枚になりましたね。

はい。11枚目という15、20につながる一歩を踏み出したシングルです。『glow』の制作を経ての私は見た目や言動は変わらないけど、内側にあるモチベーションや勇気、表現の幅は成長したと思っています。今回のシングルは自分のやりたいことや表現したいものができるまで諦めずに臨むことができました。なので、このシングルがまた次への伸びしろになるのではないかなと。果敢にいろんな音楽に挑戦すること、自分らしさをしっかり胸に抱きながら新しい音楽に挑戦していくこと、その楽しさを実感したシングルです。

今後はもっといろんなタイプの曲にチャレンジして、より多色を極めていくんですね。

はい! “多色に煌めく”ことを私の中の新たなスローガンとして頑張っていきたいと思います。

取材:榑林史章

シングル「アイオライト」 取材:榑林史章2023年4月19日発売 KING RECORDS
    • KICM-2128
    • ¥1,430(税込)
Blu-ray『Inori Minase LIVE TOUR glow』2023年4月19日発売 KING RECORDS
    • 【Blu-ray】 
    • KIXM-537~8
    • ¥12,000(税込)
    • 初回特典:特製BOX、60Pフォトブック
    • ※DAY1、DAY2収録

ライヴ情報

★ライヴツアー開催が決定!
9/17(日) 兵庫・ワールド記念ホール
9/24(日) 宮城・仙台サンプラザホール
10/08(日) 愛知・日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
10/14(土) 福岡・北九州ソレイユホール
10/28(土) 神奈川・ぴあアリーナMM
10/29(日) 神奈川・ぴあアリーナMM

水瀬いのり プロフィール

ミナセイノリ:2010年に『世紀末オカルト学院』(岡本あかり役)で声優デビュー。中学⽣の時、オーディション『アニストテレス』に参加し、第1回⽬のグランプリを受賞。その後、2010年にTVアニメ『世紀末オカルト学院』(岡本あかり役)で声優デビューを果たす。2013年に出演したTVアニメ『恋愛ラボ』をきっかけに演技⼒の⾼さや役幅の広さが⾼く評価されるようになり、10代にして話題作のメインヒロイン役に次々と抜擢されるようになる。そして、キャラクターソングやアニメ・ゲームイベントでのパフォーマンスで、ジャンルを選ばずあらゆる楽曲を歌いこなす歌唱⼒が多くのアニメ/声優ファンを魅了し、歌⼿としての活動にも⼤きな期待が寄せられていた中、15年12⽉2⽇、⼆⼗歳の誕⽣⽇を迎えた記念すべき⽇に、シングル「夢のつぼみ」で待望の歌⼿デビューを果たす。日本武道館、横浜アリーナ、ぴあアリーナMMなどアリーナクラスの大会場で単独公演を成功させ、音楽活動の面でも常に大きな注目が寄せられている。水瀬いのり オフィシャルHP

「アイオライト」MV

「sunrise glow(overture)
〜 僕らだけの鼓動」
ライブ映像
(Inori Minase LIVE TOUR glow)

「Melty night」ライブ映像
(Inori Minase LIVE TOUR glow)

「REAL-EYES」ライブ映像
(Inori Minase LIVE TOUR glow)

『Inori Minase LIVE TOUR glow』
ダイジェスト

水瀬いのり
2023年ライブツアー開催決定!

OKMusic編集部

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