パンダドラゴン、初のホールツアー『
THE PARAGON KITCHEN』が開幕 初日
・福岡公演(1部&2部)をレポート

THE PARAGON KITCHEN

2023.3.26 福岡国際会議場 メインホール
6人組ボーイズアイドルグループのパンダドラゴンが、1stホールツアー『THE PARAGON KITCHEN』を2023年3月26日より開催。ここでは、福岡・福岡国際会議場 メインホールにて行われた初日公演、1部と2部両方の模様をお伝えする。なお、以下ネタバレを含むレポートとなるため、閲覧にはご注意を。
1部は、トーク中心の内容。まずはオープニングアクトとして『Daredemo Dream オーディション2023 ~パラゴン・ベイビーズオーディション~』の最終合格者7名で結成された新グループ・パラゴンベイビーズ(仮)が*ChocoLate Bomb!!の「?~クエスチョンマーク~」で場内を温めたのち、ステージに現れたパンダドラゴンのメンバー。黒いベスト&エプロンに白シャツを合わせたウエイター衣装がよく似合う。
パンダドラゴン、パラゴンベイビーズ(仮)
コロナ禍を経て、パンダドラゴンのライブでの声出しはこのホールツアーからようやく解禁。コール&レスポンスが巻き起こる自己紹介にしても、トークの合間に上がる歓声にしても、メンバーが大きな喜びをもって噛みしめているのがよくわかる。
宇宙出身エンターテイナーロックバンド・わんちゃんわんわんねこにゃんにゃんをステージに迎えると、なるき、ようた、なぎがそれぞれのソロコーナーへ。なるきはMeseMoa.の「Shadow kiss」を艶っぽく、ようたは*ChocoLate Bomb!!の「NEW STAR」をエモーショナルに、なぎはMeseMoa.の「YAKINIKU」をダイナミックに。バンドサウンドの上で豊かな表現力を爆発させる3人をうしろで見守るあづ、ぱっち、たいがもなんだか誇らしげだ。
パンダドラゴン
ソロコーナーを賑やかに振り返ったあとは、「なるきとようたとなぎのソロを観てたらバイブス上がっちゃった」とたいがが言い出して、「仕方ないなぁ、たいがちゃんがそう言うなら私がリーダーを務めるユニットでやっちゃいますか」となるきがぱっちも誘い、ぱっち、なるき、たいがによるユニット曲「かわちぃ侍よいちょ丸∠( ˙-˙ )/」へ。かわいらしくもキレッキレな3人を、今度はあづ、なぎ、ようたがうしろで盛り上げている。かと思えば、あづ、なぎ、ようたのユニット曲「REAL≠NONFICTION」ではとことんかっこよくスタイリッシュに魅せて、その振り幅も楽しい。
パンダドラゴン
『目指せ五つ星!パンダドラゴン一流への道』と題した企画では、この日のバイトリーダー・なるきがMCを務め、ピンポン球をなかなか小さなゴールポストに入れるゲームをすることに。その後のファンから寄せられた質問に答えていったトークにしても然り、6人の仲睦まじいやりとりは、観ているだけでほっこりできる。
パンダドラゴン、わんちゃんわんわんねこにゃんにゃん
パンダドラゴン

そして、1部と同じくパラゴンベイビーズ(仮)がオープニングアクトを務めた2部。キッチンを思わせるステージセット、わんちゃんわんわんねこにゃんにゃんによるインストゥルメンタルに期待感が膨らむ中、クリームを泡立てたり、味見をしたり、フライパンを振ったり、それぞれのメンバーカラーを配したシェフモチーフの衣装をまとって腕利きシェフなジェスチャーをするひとりひとりに、スポットライトが当たっていく。
お待ちかねの1曲目は、メンバーも「名曲ぞろい」と胸を張る2月20日発売の3rdアルバム『FEBRUARY』の幕開けを飾る「パLIFE!パLIKE!パLOUGH!パLOVE!」だ。「NEO TRAVELER」の作詞・作曲を手がけた玉屋2060%による進化形パラパラナンバー、“ギャル”がテーマの振付、カオスな曲展開にしてもやっぱり中毒性が高すぎる。
ホールツアーもバンドメンバーを迎えてのライブツアーも初めてであり、久々の声出し可能ライブでもあり。元気よく自己紹介をしていった6人、その声にも表情にも興奮と嬉しさがにじみ出ている。
パンダドラゴン
メンバーの「レッツ」にオーディエンスが「クッキング!」と応える合言葉が導いたのは、メンバーのジャンプ、コール&レスポンスで勢いづく「エビバデDASH!!」。「NEO TRAVELER」、「(超)あいどる道中膝栗毛」といったおなじみのナンバーも、バンドサウンドとそれに映える6人の歌声と躍動によって、いつにも増して心躍るものになっている。ちなみに、「(超)あいどる道中膝栗毛」ではぱっちシェフがたこさんぬいぐるみのフライ返しに挑んで見事大成功。スーパーアイドルであり一流シェフでもあることを、堂々見せつけたりもした。
福岡グルメの話に花を咲かせたあとは、あづが“ハヤタ”名義で作詞を担当した「SPEECH」へ。自問自答しながら葛藤しながら<諦めない>と決意する主人公に、気持ちを重ねて歌い踊る6人の姿。色味を抑えたライティングも印象的だった。キュートでキャッチーなダンスチューン「ない♡Night」。タイトルそのまま、この1曲でかなり筋トレできそうな「熱血!ドラゴン・ブートキャンプ」。一途で切ない恋心が伝わりすぎる「幸せならOKです!」。『FEBRUARY』の楽曲たちはパンダドラゴンの可能性をますます花開かせたのだな、とあらためて思う。
パンダドラゴン、わんちゃんわんわんねこにゃんにゃん
「お腹空いた」と末っ子のなぎが言い出して、「じゃあメインディッシュへいきますか」と突入したのは、「サファリズム DE ね~しょん!!」。骨付き肉のぬいぐるみを追いかけたり、みんなで肩を組んで歌ったり。青春感に胸が熱くなる「桜Ambitious」では、メンバー同士アイコンタクトしたり向き合ったりしながら歌って、オーディエンスの大合唱も。「VIVA! チャイナ」ではジェットスモークが勢いよく噴き上がり、なぎやなるき、たいがが銅鑼を豪快に鳴らして、高揚が止まらない。
「甘いものが食べたい」と前振りした「ハニーピエロ」では、先陣を切ったたいがに続き、メンバーみんながハチさんカチューシャを装着。後ろ向きからくるりと振り返ってハチのように軽やかに舞いながら歌う6人、かわいいにもほどがある。<ダイスキ>があふれ出す「ダイスキ☆シンドローム」、バレンタインのドキドキを歌でダンスで鮮やかに描く「決戦!ヴァレンティーノ」とたたみかけて、スイーツまで完璧に仕上げた6人である。
パンダドラゴン
さらに、特別サービスとしてできたてほやほや、わんちゃんわんわんねこにゃんにゃんがこのホールツアーのために書き下ろした新曲を特別に披露。笑顔になれるナンバーに、メンバーからファンの愛と感謝をひしひし感じた。なにしろ、目と耳で味わうパンダドラゴンはとっても美味しい。
メンバーが一流シェフとなり、さまざまな試みも盛りだくさんな今回のツアー。残るは、大阪、東京公演。パンダドラゴンのことである、ライブを重ねるたびに“楽しい”を更新していくはず。メンバーの歌とダンス、オーディエンスの声援が織り成すとびきり素敵なエンターテイメントのフルコース、是非とも味わうべきだ。

文=杉江優花

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