UNISON SQUARE GARDEN『EIGHT BALL
FESTIVAL 2023』ライブレポートーー
多彩で感服するステージに岡山が狂喜
乱舞

『EIGHT BALL FESTIVAL 2023』UNISON SQUARE GARDEN
SOLID STAGE、2番手はUNISON SQUARE GARDEN。濃く、青い照明が観客のテンションを落ち着かせるようにステージを染め、視線がじっと前に集中……した途端に、鈴木貴雄(Dr)の高速カウントアップから、「場違いハミングバード」でバンドのギアが一気に上げる。
UNISON SQUARE GARDEN
いきなりの加速に体がぐんと引き込まれ、あまりの展開の速さに「!?!?」とした表情でステージに魅入っている観客に、メンバーもしてやったりな表情を見せている。楽曲は終始ポップだし、キャッチーなんだけど、随所にバンドの武骨さも感じ取れる。鈴木の芯をついて離さない、確かなグルーヴが観客を早々に夢中にさせていく。
次曲「カオスが極まる」では、斎藤宏介(Vo.Gt)のヘビーなギターサウンドは「踊れるか?」と、挑戦状を叩きつけるような余裕さえ感じ取れる。陰陽がくっきりとしたギターの音色は中毒性もあって、長引く快感にずっと身を浸していたくなる。
UNISON SQUARE GARDEN
MCでは4月12日(水)に発売される9thアルバム『Ninth Peel』について告知。「全員、買え!」とドS発言をするも、観客は拍手喝采で大喜び! さっそく新曲披露をと「Numbness like a ginger」へ。透明感ある斎藤の歌声には艶も加味されていて、たった3曲の披露とはいえ、改めてバンドの多彩に驚かされるし、新しいアルバムへの期待値もぐっと上がってしまう。
「Instant EGOIST」からのライブ後半もまたすごかった……。鈴木が叩き出すグルーヴをさらに強める田淵智也(Ba)のベースライン、これがとにかく気持ちが良くって、夢中になって彼の姿を追いかけてしまう。「Kaleido proud fiesta」では、強固なバンドアンサンブルでフロアを圧倒。快感を逃さない、攻め込んだパフォーマンスが次から次にデカイ山場を作り上げていく。
UNISON SQUARE GARDEN
「UNISON SQUARE GARDENでした。ありがとう」。さらりとした挨拶すると、「シュガーソングとビターステップ」のおなじみのギターリフが鳴り響く。高まるだけ高まった会場に、とどめのキラーチューン! しかもキレッキレのアレンジも加わったとなれば、オーディエンスはみな狂喜乱舞するしかない。全8曲を終え、鈴木がステージの去り際に大きく手を広げ、「どうだ!」と言わんばかりの表情を見せていたけれど、大満足&感服のステージでございました!
UNISON SQUARE GARDEN
取材・文=黒田奈保子 撮影=後藤壮太郎
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