緑黄色社会『EIGHT BALL FESTIVAL 2
023』ライブレポートーー「かっこい
いところを見せないと！」歓声が沸き
立つ、心の充実感に満ちたステージ

『EIGHT BALL FESTIVAL 2023』緑黄色社会

SOLID STAGEの2番手は緑黄色社会。眩い照明がフロアを照らし、1曲目「始まりの歌」へ。＜さあ始めようか＞と、歌詞にある言葉はこれからのステージの幕開けにぴったりで、バンドの真骨頂でもあるポジティブ＆ポップなサウンドでスタートダッシュを決めていく4人。

緑黄色社会

体の真正面から突き抜けていく、軽快なバンドサウンド。たった1曲でも気持ちが昂っているのはバンドも同じで、小林壱誓（Gt）が「岡山――！」と盛大に叫ぶと、めいっぱいの歓声で応える観客。最高のパフォーマンスに声援で応えられる、そんな喜びも感じられて、会場が嬉々とした空気に満ちていく。

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peppe（Key）が描くメロだけで歓声が沸き立ったのが次曲「sabotage」。天高く駆け上がっていくような力強いメロに合わせるように、オーディエンスもさらに高く手を掲げる。ダイナミックなバンドサウンドに負けじと、言葉ひとつひとつを誠実に真摯に届ける長屋晴子（Vo.Gt）。スクリーンに映る彼女の強い視線に目が奪われてしまう。

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MCでは、初開催となるイベントに出演できた喜びを伝えつつ、5月にリリースされる新アルバム『pink blue』についても告知。同作に収録されるという、先月リリースされたばかりの新曲「White Rabbit」もライブ初披露。

ステージ後半、「初開催のフェス、2回目も呼んでもらうにはかっこいいところを見せないと！」と、＜こんな僕も「エイトボール」のヒーローになりたいのさ＞と、歌い上げたのは名曲「Mela!」。穴見真吾（Ba）のグルーヴが一層強みを増し、バンドのテンションも高く駆け上がっていく。続く「キャラクター」も、抜群のポップセンスを誇る楽曲だけど、緑黄色社会が生粋のライブバンドなんだと印象付けてくれて、何度も心が躍ってしまう。

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ラストナンバーは「これからのこと、それからのこと」。春の始まりにぴったりな、ドラマティックな楽曲展開は観客とがっちりと手を組んだ感覚を覚えて、心の充実感に満ちたステージはあっという間に終わりを迎えた。

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取材・文＝黒田奈保子　撮影＝後藤壮太郎

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