エド・シーランの新曲、ラナ・デル・
レイのニューアルバムなどーー『spe
akeasy podcast』今週注目の洋楽5曲

海外音楽情報専門podcast『speakeasy podcast』とSPICEの連動企画。毎週金曜日に海外でニューリリースになった楽曲やアルバムの中から、Spotifyの『New Music Friday』のプレイリストやイギリスの『Official UK Charts』などでピックアップされているリストを独自に集計し、MCを務める竹内琢也が特にオススメしたい5曲を紹介。SPICEではニュースが中心のpodcastでは紹介しきれない、楽曲をより深掘りしたコラムをお届けしていく。今週の5組はエド・シーラン、ラナ・デル・レイ、エリー・ゴールディング、ロザリア&ラウ・アレハンドロ、フロー。リリースまでの背景やアーティストの情報まで網羅できるので、洋楽好きはもちろん、洋楽が気になっている人も要チェック。

今週の気になるニューミュージック5選

●「Eyes Closed」／エド・シーラン

Ed Sheeran - Eyes Closed (Official Video)

エド・シーランの新曲「Eyes Closed」がリリースになりました。5月5日にニューアルバムであり、10年にわたる数学的タイトルを冠したアルバム・シリーズ『マスマティックス・プロジェクト』の最後となるアルバム『−(サブトラクト)』をリリースする予定で、この「Eyes Closed」はアルバムからのファーストシングルとなります。エド・シーランは2021年にリリースした前作『＝(イコールズ)』以降もポケットモンスターとコラボした「Celestial」や、ジャマル・エドワーズに捧げた「F64」など多数シングルをリリースしていますが、これらはアルバムには収録されないため、この「Eyes Closed」で新たなエド・シーランのフェーズに突入したと言えます。3月9日に自身のSNSに曲の一部を投稿し、リリース前から話題になっていました。「Eyes Closed」も今年リリースされた「F64」と同じく、2022年に亡くなった人気音楽YouTubeチャンネルSBTVの創設者でもあるジャマル・エドワーズに向けて書かれたものだと報道されており、ソングライターには大人気プロデューサーのマックス・マーティンとシェルバック、そして現在ブレイク中のフレッド・アゲインが参加しています。

●「Candy Necklace(feat.ジョン・バティステ)」/ラナ・デル・レイ

Candy Necklace

ラナ・デル・レイのニューアルバム『Did yo know that there's a tunnel under Ocean Blvd』がリリースになりました。2021年にリリースされた2枚の作品『Chemtrails Over The Country Club』と『Blue Banisters』に続く自身9枚目のアルバムで、彼女のコラボレーターとしてはお馴染みのジャック・アントノフらがプロデューサーとして参加。客演でジョン・バティステ、ブリーチャーズ(ジャック・アントノフのプロジェクト)、ファーザー・ジョン・ミスティらが参加しています。日本語がタイトルとなった「Kintsugi」、ジャック・アントノフの婚約者マーガレット・クアリーのことを歌った「Margaret」、2019年のアルバム『Norman Fucking Rockwell!』収録曲の「Venice Bitch」と関連するとみられる「Taco Truck ✕ VB」など全16曲が収録されています。各国のSpotify『New Music Friday』にはジョン・バティステとの「Candy Necklace」がリストインしています。

●「By The End Of The Night」／エリー・ゴールディング

Ellie Goulding - By The End Of The Night (Visualiser)

エリー・ゴールディングが新曲「By The End Of The Night」をリリースしました。80'sムードと幸福感が溢れるサウンドのこの楽曲は4月7日にリリースが予定されている自身5枚目のアルバムからの先行トラックです。エリー・ゴールディングは3月10日にカルヴィン・ハリスとの「Miracle」をリリースし、UKシングルチャート初登場1初登場1位を記録。エリー・ゴールディングとカルヴィン・ハリスは2013年の「I Need Your Love」（US16位、UK4位）、2014年の「Outside」（US29位、UK4位）に続く3度目のコラボとなり、二人のコラボ曲としては初登場にしてUK過去最高位を記録しました。

●「BESO」／ロザリア、ラウ・アレハンドロ

BESO

ロザリアとラウ・アレハンドロのコラボEP「RR」がリリースになりました。スペインのシンガーソングライターロザリアと、2021年リリースのシングル「Todo De Ti」がSpotifyグローバルチャート2位を記録するなどしたプエルトリコのシンガーソングライターラウ・アレハンドロという、ラテン圏では絶大な人気を誇る二組のコラボとなります。(もちろんラテン圏を超えてグローバルに人気がある二組でもあります！)二人は恋人同士でもあり、昨年末から今年の頭にかけて日本に長期滞在しており、ロザリアのSNSでは東京、京都、奈良などを回る姿が投稿されており話題となっていました。今回のEPには「Beso」、「Vampiros」、「Promesa」の3曲が収録されています。交際している二人が一緒に楽曲をレコーディングをするのは今回が初めてです。各国のSpotify『New Music Friday』には「Beso」がリストインしています。

●「Fly Girl(feat.ミッシー・エリオット)」／フロー

FLO - Fly Girl (feat. Missy Elliott) [Official Video]

フローとミッシー・エリオットのコラボソング「Fly Girl」がリリースになりました。フローは2022年にデビューしたUKの3人組R&Bグループで、イギリスの国営放送BBCが選ぶ今年のブレイク候補『BBC Sound Of 2023』でグランプリを獲得し、『ブリット・アワード2023』のライジング・スター賞も受賞。イギリスで重要な音楽新人賞を二つとも獲得し、過去にこの二つを受賞したのはアデル、エリー・ゴールディング、サム・スミスら6組のみで、この事からも分かる通り非常に注目のグループです。2022年にリトル・ミックスが活動休止を発表したこともあり、その不在を埋めるガールズ・グループとも言われています。この「Fly Girl」はミッシー・エリオットとのコラボで、2002年のミッシー・エリオットの楽曲「Work It」がサンプリングされています。

3月24日（金）配信の『speakeasy podcast』（#231）では、ほかにも今週の様々な音楽ニュースを取り上げていますので、お時間ある時に聴いてみてください。

文＝竹内琢也