東島衣里 (ニッポン放送アナウンサー
)が熱く語る! シルク・ドゥ・ソレ
イユ『ダイハツ アレグリア-新たなる
光-』日本公演の魅力と楽しみ方とは

世界最高峰のエンターテインメント集団シルク・ドゥ・ソレイユによる『ダイハツ アレグリア-新たなる光-』日本公演がお台場ビッグトップで6月25日(日)まで上演中だ。シルク・ドゥ・ソレイユの5年ぶりの日本公演ということで、連日多くの観客が来場している。
今回SPICE編集部では、シルク・ドゥ・ソレイユの大ファンだというニッポン放送アナウンサーの東島衣里さんにインタビュー。本公演の魅力はもちろん、『アレグリア-新たなる光-』を最大限楽しむためのヒントを聞いた。
「このエンタメを見たかった! シルクを待っていた!」
ーーこれまでシルク・ドゥ・ソレイユの公演を多く見てこられた東島さん。ずばり『アレグリア-新たなる光-』の魅力は何だと思いますか。
『アレグリア-新たなる光-』の魅力は、何度でも見たくなるところだと思います。『アレグリア-新たなる光-』は正面から見るエンタメとは違って、舞台が中心にあってその周りを円形状に客席が囲んでいます。なので、その日座る席によって、演目の見え方が全く違いますし、気がつくポイントも違うんです。
今回の東京公演は上手側(入場して右側)の前方の席で見ましたが、パフォーマンスを見上げるような場面がたくさんあって……! 臨場感を楽しみました。
『ダイハツ アレグリア-新たなる光-』オープニング   Photos: Cirque du Soleil 2021 / Costumes: Dominique Lemieux
ーー今回の東京公演をご覧になられた感想を改めて教えてください。
やはりコロナ禍を経て「待ってました!」という熱量がありましたね。それはお客さん側からの期待感もそうですし、ステージ上の皆さんからの熱意もそう。会場のテントに入る前にお客さんのいろいろな会話が聞こえてきたんですが「何年ぶりだっけ?」という久しぶりのシルク・ドゥ・ソレイユにワクワクしている方も多かったですし、会場から沸き起こる拍手の大きさからも「このエンタメを見たかった! シルク・ドゥ・ソレイユを待っていた!」という熱気を感じました。
ーー特に印象に残っている演目はありますか?
「エアリアル・ストラップ(Aerial Straps)」という、長いストラップを使ったパフォーマンスが印象に残っています。演舞の素晴らしさはもちろんなんですけど、やっぱり生歌であることが一番活きた演目かなと思うんです。アーティストの動きのみならず、呼吸さえもぴったり合わせていく……。素晴らしい一体感で、とても感動しましたね。『アレグリア-新たなる光-』のメインテーマ曲を扱っている演目でもあるので、しばらく歌が頭から離れなかったです。
エアリアル・ストラップ    Photos: Cirque du Soleil 2021 / Costumes: Dominique Lemieux
エアリアル・ストラップ    Photos: Cirque du Soleil 2021 / Costumes: Dominique Lemieux
ーー席によってまた見え方が違いそうな演目ですよね。
そうなんです。私は上手の前方で見ていたのですが、もう顔を左右に動かして、しなやかなアーティストの動きを追っていました(笑)。頭上で芸術が展開されている感じがしました。
ーーその他の演目はいかがですか?
韓国公演でも一番会場が盛り上がってたかなと思うのですが「ファイヤーナイフ・ダンス(Fire Knife Dance)」です。一体何が起こっているのかわからず、ついつい身を乗り出して見てしまいました。人間離れしているというか、人間でもあんなことが可能なんて……! 生のドラムとあわせたパフォーマンスで、これもまた臨場感がすごかったです。
ファイヤーナイフ・ダンス    Photos: Cirque du Soleil 2021 / Costumes: Dominique Lemieux
ファイヤーナイフ・ダンス    Photos: Cirque du Soleil 2021 / Costumes: Dominique Lemieux
ーー確かにあのパフォーマンスで場の空気もガラッと変わりましたよね。
そうですよね。パフォーマンス自体ももちろん引き込まれたんですけど、観客側も曲とパフォーマンスに合わせてどんどんヒートアップしていきましたよね。
あと「フライング・トラピス(Flying Trapeze)」も印象的な演目でした。いわゆる空中ブランコのパフォーマンスなのですが、まさに息を呑んで、ドキドキしながら見ました。セットの組み替えや、パフォーマンス後に落下防止ネットへ降りてくる姿でさえも、プロフェッショナルで……! 無駄ひとつない動きを隅々まで見てしまいました。

フライング・トラピス    Photos: Cirque du Soleil 2021 / Costumes: Dominique Lemieux

ーーアクロバットなパフォーマンスの合間に出てくるキャラクターの小芝居も面白いかなと思うのですが、東島さんとしてはいかがですか?
最初は謎が多くて「どんなキャラクターだろう?」と思いますよね。でもパフォーマンスが進むにつれ、気がついたらあのキャラクターたちを待ってる自分がいる。「また出てきた!」とどんどん愛着がわくんですよね。それはコミカルな動きやコスチュームにも秘密があるからだと思うんですが、公演ごとにその国の言葉や流行をちょっとだけ入れているんですよ。東京公演ではお笑い芸人さんの有名なギャグだったり、ちょっとだけ日本語を話したり……(笑)。やっぱり日本人として嬉しかったですし、心を掴まれましたね。
世界各国でハイクオリティなパフォーマンスができる理由とは……
ーー東島さんは韓国で行われた『アレグリア-新たなる光-』にも行かれたことがあるということで、ぜひ韓国公演のお話も伺いたいです。何か違いなどはありましたか?
昨年11月末に韓国で『アレグリア-新たなる光-』を見ました。韓国でも会場はものすごい熱気でした。日本公演と同じように、韓国公演は韓国公演ならではの工夫——韓国語を話す場面や韓国の方が面白いと思うネタを入れ込んでいたようで、会場では笑いが起きていました。私は韓国語が分からないので何を言っているのか分からなかったんですけどね(笑)。
『アレグリア-新たなる光-』韓国公演より 東島衣里アナウンサー  本人より提供
ただ、日本と韓国の公演を比較すると……逆にそこまで大きな違いはないように思うんです。バックヤードを取材する機会があったのですが、パフォーマンスのハイクオリティを保つために、どの国で公演してもいいような仕組みが整っているんですね。例えば、食堂があったり、パフォーマンスを決定して練っていくためのスペースがあったり、衣装スペースや体をほぐすスペースがあったりするんです。街というと大袈裟かもしれませんが、施設ごと各国を巡っているんですよ。だからこそ、日本でも韓国でもどこでも同じように高いパフォーマンスができるんだなと思います。
ーーなるほど、バックヤードは日本公演のときも韓国公演のときも同じだからこそ、アーティストやスタッフも、土地ごとのさまざまな事情に左右されずにハイクオリティな公演ができると。
まさに。コンテナで施設をそのまま運ぶとうかがいました。環境をそのまま持っていく点が、アーティストやサポートする方々の安定の秘密なのかなと。
『アレグリア-新たなる光-』韓国公演より (左から)東島衣里アナウンサー、シニアパブリシスト:フランシス・ジャルベール  本人より提供
ーー東島さんはこれまで『トーテム』『キュリオス』など、数々のシルク・ドゥ・ソレイユ作品をご覧になられてきたそうですが、やはりお好きなんですか?
はい。最初はお仕事をきっかけに見ているのですが、プライベートでも何度も見ています。いや、楽しいんですよね。特別なエンタメだなと思うんです。それまで映画でも舞台でも目の前にあるものに集中して、楽しむという経験しかしてこなかったんですが、シルク・ドゥ・ソレイユの作品は「360度楽しめる会場」なので、それがとても新鮮でした。
最初に言った通り、席によって見え方が全然違うので、飽きないですね。セットの細かい装飾の秘密だったり、照明の当たり具合で気がつくポイントだったり……行く度に発見があるんですよ。
ーーここまで長年にわたって惹きつけられる理由は何だと思いますか。
圧倒的な没入感があるからだと思います。もちろんパフォーマンスも素晴らしいんですけど、その空間や世界感に自分が入っていく感じがあって……なかなか他では味わえない感覚なんですよね。今回の『アレグリア-新たなる光-』でいえば、紙吹雪の演出はまさに「体験」だと思います。
パフォーマンス自体が素晴らしいので、例えばお子さんが細かいところまで話が分からなかったとしても楽しめると思うんですけど、ちゃんと見てみると結構深いストーリーを感じられて、それはそれでさらに面白くなるんです。衣装の秘密やキャラクターの関係性など深くまで考察したくなるんですよ……!
『アレグリア-新たなる光-』韓国公演より (右から)東島衣里アナウンサー、シニアパブリシスト:フランシス・ジャルベール  本人より提供
遊び心と好奇心を持って『アレグリア-新たなる光-』の世界へ飛び込もう!
ーー必ずこれはする! という、東島さん流の『アレグリア-新たなる光-』の楽しみ方を教えてください。
開演するとどうしてもパフォーマンスに目がいってしまうので、少し早めの会場入りをして、じっくりセットを見渡すことが多いです。「何か伏線があるのかな?」と秘密を探っておく。ぜひその席からしか見えないものや、その席でしか発見できないものを楽しんで探してほしいです。
それに、会場に向かうまでの道すがらさえも楽しいですよね。会場のビッグトップが見えた瞬間の高揚感、一歩テントをくぐったときの甘い香り。私はいつもポップコーンを買うんですが、フードやグッズを見る時間も楽しい。演目だけでなく、そういうアクティビティもまるごと楽しんで欲しいです。
ーーちなみに東島さんがシルク・ドゥ・ソレイユに入団するとしたら、どの役や演目をやってみたいですか?
おこがましいんですが、『アレグリア-新たなる光-』のミスター・フルールをやってみたいですね。ストーリーテラーのような役割を担っていて、物語と物語、演目と演目を繋いでいるキャラクターです。アナウンサーとしてのスキルも生かせるかなと思いますし(笑)、ぜひ客席側からではなくステージ上からは『アレグリア-新たなる光-』の世界を見てみたいなと思って……。
ミスター・フルール    Photos: Cirque du Soleil 2021 / Costumes: Dominique Lemieux
アクロバットに関しては、自分ができる気は全くしないのですが、もしできるならば「フライング・トラピス」ですかね。一度は宙を舞ってみたいという思い、きっとみなさんもありますよね? 絶対緊張もしていると思うし、アーティスト同士の信頼関係がないとうまくいかないと思うんですが、みなさん本当に気持ちよさそうに宙を舞ってパフォーマンスをされている。どんな心地良さなのか体験してみたいです。憧れます。
フライング・トラピス    Photos: Cirque du Soleil 2021 / Costumes: Dominique Lemieux
フライング・トラピス    Photos: Cirque du Soleil 2021 / Costumes: Dominique Lemieux
ーー最後に改めてどんな人に『アレグリア-新たなる光-』をおすすめしたいですか?
遊び心や好奇心を持てる方だったら、年齢性別問わず、それこそ国籍問わず、楽しめると思います。自分もその世界観の中に入り込んで、いっぱい想像して、探って、楽しめる方なら特に思い出に残るエンタメなのではないでしょうか。
ちなみにストーリーに関しては、ストーリーが分かって見ると細かいところまで楽めるかもしれませんが、あとから答え合わせのようにストーリーを復習しても面白い。実際、私は韓国公演ではあまり把握せずに見たので。予習派も復習派でもどっちでも楽しいと思いますよ!

【東島衣里  ニッポン放送アナウンサー】プロフィール
2013年ニッポン放送に入社。
<主な担当番組>
「中川家 ザ・ラジオショー」「モヤモヤ解決! ゲッターズ飯田 ラジオで占いまSHOW」「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー サタデー」「はじめよう!フェムテック」「ニッポン放送ショウアップナイター」
公式instagram(https://www.instagram.com/higashijimaeri/) 

『ダイハツ アレグリア-新たなる光-』東京公演では、3月29日(水)、4月5日(水)、4月7日(金)に<ニッポン放送スペシャルデー>を開催する。チケットは特別優待価格での販売となるので、チェックしてみてはいかがだろうか。
取材・文=五月女菜穂

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