吉田尚記が見出した、ラスベガスのク
ラブとアニメソングDJの共通点とは?
 アニメソングの可能性 第十回

“アニメソング”とは果たして何なのだろうか?一つの音楽ジャンルを指し示しているように感じさせるが、しかしそこに音楽的な規則性はない。それでも多くの人の頭の中には“アニメソング”と言われて思い浮かべる楽曲の形がぼんやりとあるだろう。この“アニメソング”という音楽ジャンルの形を探るための連載インタビューがこの『アニメソングの可能性』だ。
話を伺うのは、アニメソングを日々チェックし、時にそれをDJとしてプレイするアニメソングDJの面々。多くのアニメソングを日々観測し続ける彼らが感じる“アニメソング”の形とはどんなものなのかを訊き、アニメソングというものを紐解いていこうと思う。
連載企画の第10回に登場していただいたのは、ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記。『日本一忙しいラジオアナウンサー』と呼ばれ、多くのラジオ番組に出演する傍らで、DJとしても活動している氏の視点から見た、アニメソングDJの面白さと、そこに秘められている可能性について聞いている。今後のアニメソングDJシーンへの期待にまで話は至っているので、最後まで楽しんでもらえたら光栄だ。
■アニメソングを好きになるきっかけを作ってくれた『究極超人あ~る』
――まずは吉田さんのアニメの原風景、幼少期に観たアニメの記憶のお話から伺いたいです。
一番古いアニメを見た記憶だと、劇場用アニメ『長靴をはいた猫』シリーズを映画館で観たのが思い出されるんですよね。とはいえ、あのシリーズの最後の作品『長靴をはいた猫 80日間世界一周』の上映が1976年でしょ? 僕が生まれたのが1975年で、あれが1、2歳の時の記憶って感じもしないんですよね。多分リバイバル上映か何かで観たんじゃないかな、と。
――映画館で観たのは確かな記憶なんですね。
そこは確かですね。レンタルビデオとかではなかった。僕、生まれが銀座なんですよ。その影響で家のすぐそばに映画館があって、幼少期からしょっちゅう映画館に行っていたんです。なので記憶にあるのも銀座の映画館なんじゃないかと思いますね。
――その頃から日常的にアニメソングを聴くということはあったのでしょうか?
ありましたよ。当時、『コロちゃんパック』という日本コロムビアさんが出していた商品があった。アニメを絵本にしたものと、その主題歌のカバー版が収録されたカセットテープがセットになったものなんですけど、そのカセットテープに収録されていた楽曲を両親が運転する車の中で聴いていました。収録されていたのが名前を知らない人のカバーで「なんか違うな」なんて思いながら(笑)。
――そんなものがあったんですね…。『コロちゃんパック』でアニメソングを日常的に聴いていた。
単純に手の届くところにアニメソングがあった、それをひたすら聴いていたって感じです。自分が「アニメソングが好きだ」と意識したのは中学2年生の時で、マンガ『究極超人あ~る』(著者: ゆうきまさみ。イメージアルバムは1987年発売)のイメージアルバムシリーズとの出会いがきっかけなんです。
――アニメ作品ではなく、マンガのイメージアルバムきっかけだと。
そうなんですよ。『究極超人あ~る』のイメージアルバムって楽曲制作を山本正之さんが担当していて、それを聴いてドハマりした僕は「山本正之さんって他にどんな曲作っているんだろう?」と思った。それで調べたら子供の頃に観ていた『タイムボカン』シリーズの曲が出てきたんですよね。そこから山本正之さんのコンサートなんかも行くようになり、アニメソング自体への愛も芽生えていった感じですね。
――山本正之さんのことは、その後いつ頃まで追いかけていたのでしょうか?
高校卒業するまでは追いかけていましたね。高校3年の時に山本正之さんについての研究をまとめて文化祭に展示しましたから。
――山本正之さんの楽曲をはじめ、アニメソングが吉田さんをそこまで引き付けたのはどうしてだったのでしょうか?
「俺はお前らとは違う音楽聴いているぜ!」みたいな、いわばパンク精神が刺激された感じでしたね。周りに迎合しないのがかっこいい、みたいな価値観ってオタクはみんな持っているじゃないですか。僕も多分に漏れずそういう感じでしたから、加速度的に愛着を持っていったんだと思います。
■アニメソングのすごさは、“どんなことをやってもいい”ことだと思う
――当時はアニメソングを聴くのはオタクだけだった。
サザンオールスターズやB’ zそのほか、J-POP全盛期でしたからね。アニメソングってランクが低い音楽みたいに扱われていて、愛着を持って聴いている人はメジャーではなかったと思います。J-POPアーティストの方がアニメのタイアップ依頼が来ても断った、なんて話もあった時代のことですよね。
――当時、そういったアニメソングがランクが低いという風潮は何が原因だったのでしょう?
アニメソングが目指していたものが、当時のJ-POPとは違う方向性だったからだと思います。テレビアニメの歴史初期って、勧善懲悪ものが多かったじゃないですか。そこに提供される楽曲が目指すのは戦意高揚につながるような、みんなで一緒に歌う軍歌のようなものを目指していたと思うんですよね。そのイメージが僕の中高生時代だとまだみんなの頭から払拭できていなかったからだと思いますね。
――そこから現在に至るまで、アニメソングの方向性も大きく変化しましたね。
本当にいろんなジャンルの音楽がアニメソングの世界に流入しましたからね。今や戦意高揚を目指しているアニメソングは、敢えてその方向を目指して作られたものだけですよね。
――そんな現在の多種多様なアニメソングですが、共通点ってあるのでしょうか?
どの曲にも89秒バージョンが存在する。これがすごく大事な共通点だと僕は思います。逆に言うと、89秒であれば“どんなことをやってもいい”のがアニメソングだとも思っていますね。唯一、時間で規定されている音楽ジャンルだと思います。
――“どんなことをやってもいい”ですか?
例えば去年、僕が『アニソン大賞』の企画賞で選んだ『名探偵コナン 犯人の犯沢さん』の「捕まえて、今夜」なんかは“どんなことをやってもいい”の典型だと思っています。あの楽曲は2022年にリリースされているにも関わらず、楽曲としては70-90年代チックな歌謡曲なんですよ。そんなニッチな楽曲を今のアニメソング以外の音楽シーンで聴いてもらうのってすごく難しい。それがアニメソングというジャンルに組み入れた途端、みんなに聴いてもらえるわけですからね。そこがアニメソングの素晴らしさ。
――リスナーサイドからすると、アニメソングが多様なジャンルの音楽と出会うきっかけをくれるということにもなりますね。
そこなんですよ。だからアニメソングスナーはやめられない。だって、こんないろんなジャンルの楽曲を聴いているのが世界広しと言えどアニメソングリスナーだけだと思いません? 僕は他の音楽ジャンルにそこまで造詣が深くないので断言はできませんけど(笑)。
――確かに、他のジャンルの音楽を聴く人は、ある程度ジャンルに絞って音楽を聴いているように思います。一方で、アニメソングはタイアップ作品があるからこそ、やれることの制約もあるようには感じるのですが……。
僕は逆で、タイアップのおかげで制約から解放されている部分の方が大きいと思います。だってタイアップ作品に寄り添っていれば、流行のサウンドやメッセージ性に迎合する必要がなくなるわけですから。おかげで一時期のJ-POPの「どれ聴いてもラブソング」みたいなことに陥らないのがアニメソングの面白さだと思いますね。
■オタクが好きになるのは、オタクが作った楽曲だと思う
――吉田さんが好きなアニメソングアーティストというのはどのような方なのでしょうか?
毎回作品に合わせて楽曲を変えてきてくれるアーティストさんは好きというか、純粋に尊敬しますね。とは言いつつ、アーティストの方もキャリアの中で出した楽曲に近いものを皆さんから求めるから、バランス感は難しいだろうな、とは思うのですが……。
――一概に毎回まったく違うものを作ればいい、というものではないですからね。
そうそう、そこのバランス感のうまさを考えるとangelaさんはすごいと思いますね。曲の振り幅も大きいけれど、angelaらしさもキープしている。『シドニアの騎士』(TVアニメ1期は2014年放送)、『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』(TVアニメ1期は2020年放送)、『アホガール』(TVアニメは2017年放送)、この三作だけでも、全然違うのに全部angelaさんっぽい曲に仕上がってますからね。アニメソングアーティストの理想形だと思います。
――では、近年はアニメソングを主戦場にしていないアーティストによるアニメソングも多くありますが、すごいと思った楽曲はありますか?
オフィシャル髭男dismとYOASOBIの作ったものはどれもすごいと思います。アニメに対して高い理解を示した上で楽曲を作っている。もうあの二組に関してはミュージシャンっていうよりも、ストーリーテラーが表現方法に音楽を選んでいるって感じがするんですよね。彼らのアニメソングって最小単位のミュージカルって感じがする。だからいいものを作れるんじゃないかと思います。
――ストーリーテリング力によって良質なアニメソングができていると。他に、アニメソングを作るにあたって必要な能力として感じる部分はありますか?
やっぱりオタクであることは大切な気がしています。例えば『るろうに剣心』の主題歌って最初に思い浮かべるのが「1/3の純情な感情」か「HEART OF SWORD ~夜明け前~」って人が多い気がしませんか?
――その二曲の印象は強いですね。
あの二曲って両方とも作っている人がオタクなんですよね。T.M.Revolution西川貴教さんがオタクなのは今や周知だし、SIAM SHADEDAITAさんも自身がオタクであることをカミングアウトしている。だからこの二曲はアニメソングとして今も人気があるんだと思うんです。逆に、オタクのミュージシャンが作った曲は、アニメソングじゃなくてもオタクに刺さる、これは僕自身の経験としても覚えがあるんです。
――それは具体的にどういった経験だったのでしょう?
僕、アニメソングタイアップする前からUNISON SQUARE GARDENの大ファンなんですよ。でも当時は様々な意向でソングライターの田淵智也はオタクであることを公表していなくて、私も知りませんでした。それでも僕は当時から彼らの大ファン、すごく魅力を感じていたんです。それがある日、UNISON SQUARE GARDENの田淵(智也)から、「俺、オタクなんだ」ってカミングアウトされて(笑)。その瞬間に、「どおりで僕が好きな音楽を作るわけだ!」って納得しちゃったんですよね。
――その後、UNISON SQUARE GARDENさんは多くの大ヒットアニメソングを持つバンドとして大成功しますね。
そうなんですよ、その時に「やっぱり! 彼らの作る曲はオタクが好きになる曲だったんだ!」って確信してしまいましたね(笑)。やっぱりアニメソングはオタクが聴く曲なんだから、オタクが作ってくれたほうがいい。オタク同士だからこそ通じ合える何かってあると思いますから。
――オタク同士だから通じ合える何か、それってどんなものだと感じていますか?
オタクってみんな根底に反骨心を持っていると思うんですよね、先ほどの山本正之さんの話じゃないけど、「俺たちは流行り物には流されないぞ!」みたいな感じの。そういう心を持っているミュージシャンが作った音楽は、同じような思想を持ったオタクには刺さるからなんじゃないかと思ってます。
■秋葉原にアニメソングが聴けるクラブができる、MOGRAの開店に大きな衝撃を受けた
――ここまでアニメソングのお話を伺ってきましたが、吉田さんご自身のアニメソングDJとの出会いについても伺えればと思います。
初めてアニメソングDJを聴いたのは、アニメ関連の展示会だったように思いますね。MOTSUさんがDJとして出演されていて、『頭文字D』の楽曲をかけていたんですよ。その時は「これは面白いな」なんてぼんやり思ったぐらい。その後ガッツリとアニメソングDJの世界に入っていくことになったのはMOGRAの開店がきっかけですね。
――MOGRAを開店当時からご存じなんですね。
知っているどころか、僕は開店初日に取材に行ってますからね! 秋葉原にアニメソングが聴けるクラブができるなんて……あまりの衝撃で是非とも話を伺いたいと思って、行って、その話をラジオで話したり、当時連載を持っていた『アニカン』というフリーペーパーのコラムで書いたりしました。そうしていくうちに僕自身もDJやってみたくなって、MOGRAの店長・D-YAMAさんに「DJのやり方教えてください!」って言いに行ったんです。
――DJを始めた印象はいかがでしたか?
もう楽しすぎました! 永遠にやってられるじゃんこれ! と(笑)。僕自身、DJを始める前からアニメソングの音源を大量に持っていましたから、DJ機材さえ手に入れればすぐにはじめられた。加えて本業がラジオDJなので、曲のイントロで曲紹介をするスキルもあるわけですよ。それを活かせるなんて最高の趣味だな、そう思いました。
――その時の楽しいという気持ちが、自身が主催するイベント『ヨシダワイヤー』の開催に繋がったかと思います。
そうなですよ。『超ひだまつり in 日本武道館』(2013年3月3日)の日の深夜のMOGRAをお借りしたのを覚えています。
――その日を選んだのは何か理由があったのでしょうか?
当時の『ひだまりスケッチ』ブームの熱量がすごかったのを受けて、みんな武道館の後にもう一騒ぎしたいだろうし、何より僕が一騒ぎしたい、そう思ったんですよ。それでアニメソングDJのイベント開催しちゃえばいいじゃん、ということを思いついたんです。加えていうと、当時クラブカルチャーが世界的には流行っている、そこに日本は追いつけていないというニュースをすごく目にする時期だったのも理由としてある気がします。「今ここでクラブイベントをやっておけば、後にクラブブームが来た時に参入しやすいじゃん」なんて打算もありましたから。
■ラスベガスのDJパーティと、アニメソングクラブに見た共通点
――吉田さんがDJをするにあたって、選曲はどのようにしているのでしょうか?
まず考えるのは、今回のDJで絶対にこれは流したいというキーになる曲だったり繋ぎを決めるんですよ。そこから前後考えていったら自然と全体が決まっていく感じですね。例えばオーイシマサヨシさんがリリースした「オトモダチフィルム」って曲が、星野源さんの「恋」を意識して作ったって話を聞いた時は、その2曲を実際に繋いでみたりとか。あれをやったのは確か新木場ageHaでDJした時じゃないかな?
――すごく大きな会場ですね。会場の規模感でキーになる部分への意識は変わりますか?
お客さんがどういう人か、ということは考えますが、規模を意識することはあまりないですね。強いて言えば、大きな規模のところでは流せない曲もあるので、そこだけは気をつけつつ……(笑)。
――それはどういった曲なのでしょう?
山本正之さんが歌った、一般流通していない楽曲があるんですよ。ライブ会場にいた人だけがなぜか会場に落ちていたカセットテープを拾うことが出来たという(笑)。歌っている内容が過激でここでは言えません!(笑)。それなんかは、あまり大きい会場でかけるわけにいかない、小さい会場でもかける時は「今いる人だけに特別に聴かせます」なんて言うようにしてます。
――現場に居合わせた人しか聴けないエクスクルーシブだと。
そういうものがあった方が面白いじゃないですか? 小さいクラブだけでしか出会えない体験があってもいいかな、なんて思いますから。
――吉田さん自身、今後アニメソングDJの世界がどうなっていってほしいなどはありますか?
流行ってほしいというか、もう流行って然るべきぐらいに思っているんですよ。だってあんなに楽しいんですから! 僕の実感としては、今世界の最先端の楽しいものがあそこに詰まっているぐらいに思っていますからね。この間、ラスベガスで聴いたDJが、僕らアニメソングDJに近いスタイルでDJをしているのを聴いてその確信はさらに確かなものになりました。
――そんなことが! それは具体的にはどういったスタイルでのDJだったのでしょうか?
その時DJしていたのはZEDDという、グラミー賞で最優秀ダンスレコーディング賞もとっている音楽プロデューサーだったんですけど、とにかく短いスパンで曲を変えていくんですよ。その曲の切り替わりのテンポがアニメソングDJにおける、一番で曲を切り替えていく感じにすごく似ていたんです。その上、お客さんがそれに合わせてみんな光る棒を振っていて、それもアニクラ(アニメソングクラブの略称)じゃん、なんて思って。
――光る棒、アニメソングDJの世界では定番アイテムですからね。
どうやら彼らはそれをEDM棒なんて呼んでるらしいんですよ。もう世界中の娯楽を探求しているであろうラスベガスのトップパリピがたどり着いたパーティのあり方が、僕らが楽しむ“アニクラ”にそっくり。もう今後流行る以外考えられないじゃん、なんて思いました!
■VRを活用したアニメソングクラブがあるといいのに……
――今後アニメソングDJの世界がこうなってほしい、などお考えはありますか?
まずは『D4DJ』がもっともっと人気のコンテンツになってほしい……。僕もあの作品にはキャストとして関わっているので思い入れがありますからね。あとは、もっとアニメソングDJというものの存在がカジュアルであるといいのに、とは思います。毎日、どの街でも一ヶ所はアニメソングDJが聴けるお店がある、そうなったら素敵ですよね。
――吉田さんは海外でもアニメソングDJを披露していますが、そちらでアニメソングDJの人気を感じるということもあるのでしょうか?
もちろんです! 先日、『Anime Festival Asia Singapore 2022』のアフターパーティでDJをさせていただいたんですが、すごい人気だったし、盛り上がり方も日本と一緒で笑っちゃいました。向こうでも「うまぴょい伝説」を聴いたらみんなでクラウチングスタートするし、「Rising Hope」聴いたらナマステスネーク(「Rising Hope」にあわせて作られたヲタ芸)をするんですよ。これだけ海外でも知れ渡っているんだから、もっと国内で流行って然るべき。
――世界的に人気が高いアニメソングDJが、国内で今ひとつ認知度が上がりきらない要因はなんだと思いますか?
まずはコロナの影響で人が集まれないっていうのがある。あとはクラブという場所が僕らみたいなオタクに敷居が高いことも一つあると思うんですよ。一回行ってみちゃえば全然怖い場所じゃないことはわかると思うけど、一回行くまでがどうしてもハードルが高いですから。
――そんなクラブに行きやすくするにはどうしたらいいでしょうか?
VRを活用したアニメソングクラブがあるといいと思ってます。今VRでのクラブってすごく盛り上がっているんですよ。そこなら家から出ないでクラブにアクセスできるし、モッシュしようがダイブしようが怪我もしない。それに、酔っ払いに絡まれることもない(笑)。加えて、VRなら数十メートルの高さからプールにダイブとかできちゃうんですよ。あそこでアニメソングDJが聴ければ最高なのに、そう日々思うんですが、アニメソングでやるとなるとネットでの楽曲使用に関しての権利的な問題が出てくるのが難点……。
――楽曲使用の権利問題、非常に超え難いハードルですね。
そこは『D4DJ』さん、『電音部』さんの楽曲をフルに活かしてもらえるといいと思うんですよね。この二つのコンテンツはガイドラインに沿うことで、オリジナル楽曲をネット上でも使えるんですよ。彼らに続く形で「うちからリリースしている楽曲はVRクラブでも好きなだけ流していいですよ!」ということを、いろんなコンテンツにやっていただけると、世界は変わっていくと思う。商業的なことを言えば、そういった施策から曲の知名度が上がって、ファンが増えるコンテンツも出てくると思っていますから。
――これまでとは違う、新しい楽曲の流行り方がそこで生み出せるかもしれないと。
そうですよ、これからは原盤権フリーのヒット曲とか生まれてもおかしくない時代だと思いますから。実は僕もそれを見越して、原盤権フリーの楽曲を一曲持っていますからね。
――そうなんですね!
もともとはそういうつもりで作った曲じゃないんですけどね(笑)。「バーチャれ!ニッポン」という曲で、『ミューコミVR』っていう自分のラジオ番組用の主題歌として作ったんですよ。実はこれ、どうしても田淵智也くんに作ってもらいたくて、それだと番組の予算だと足りないから、僕の自腹で制作したので、原盤権は僕にあります。なので皆さん、この曲はインターネット上で好きに使ってください! DJでもバンバン使ってもらえると嬉しいです!
インタビュー・文=一野大悟撮影=福岡諒祠

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