梅田彩佳・高泉淳子出演 ミュージカ
ル『ピエタ』幻想的なメインビジュア
ルが解禁 全キャスト決定

2023年5月18日(木)~5月24日(水)俳優座劇場にて上演されるオールスタッフプロデュース ミュージカル『ピエタ』のメインビジュアルと全キャストが発表された。
浅田次郎原作の「ピエタ」を初ミュージカル化。ミケラジェロの“ピエタ像”になぞらえ描く、娘と母の愛憎と葛藤の物語となる。
主人公の友子(娘)には、近年の話題作への出演やミュージカル女優としての活躍が目覚ましい梅田彩佳。幼かった友子を捨て、自分の人生を求めた母・千代子には、映像、舞台、執筆と表現活動に常に輝きを放つ高泉淳子が演じる。
左:梅田彩佳 右:高泉淳子 撮影:岩田えり
そして物語のキーマンとなる、友子の婚約者リー・イン(A/B)にミュージカル俳優の伊藤裕一と神田恭兵、友子の祖父に、ベテラン俳優で数々の舞台で確かな表現力に定評のある畠中洋の出演も決定した。
(上段左から)梅田彩佳、高泉淳子(下段左から)伊藤裕一、神田恭兵、畠中洋
脚本・作詞には、翻訳物をはじめ様々な作品で一目される高橋亜子、演出はブロードウェイでの実績を携え日本でも活躍の場を広げている渋谷真紀子、振付はパフォーマーとしても活躍の原田薫、音楽は若手音楽家として注目を浴びている小澤時史、田中和音という布陣で作品を創り上げる。
原作 浅田次郎 コメント
ミュージカル「ピエタ」に寄せて
尊敬する芸術家を問われたなら、私は迷うことなくミケランジェロ・ブオナローティの名を挙げるだろう。一九九七年に書いた短篇小説「ピエタ」は、文字通り彼へのオマージュである。サンピエトロのピエタの美しさに陶然とし、フィレンツェとミラノのピエタに戦慄した経験は、先人たちのどの小説にもまして私の作家人生に影響を与えたと思う。
このたび私の「ピエタ」がミュージカル化されると聞いて驚いた。五百年後の小説家が勝手に書いて、「ピエタ」の足元に捧げた話が、さて、天国のミケランジェロは何と言うだろうか。
<スタッフ プロフィール&コメント>
音楽 小澤時史
今回この作品の作曲のお話をいただいた時、スケジュールの事もありなかなか難しいなと思っていましたが、プロデューサーの熱意もあり田中さんと共作という形で参加させて頂くことになりました。私は作曲家いずみたくの楽曲に触れて、今の自分の作曲スタイルが明確になったと思っています。
「メロディ」という大きな軸をこだわって作り、そこから和音やアレンジを考えていく。何よりもメロディをしっかり書くことが歌の多いミュージカルではとても大切だと考えています。劇場にはどんな空間が広がるのか、今からとても楽しみです。そして2人の楽曲が作品を彩る事が出来たらと願うばかりです。
音楽監督 田中和音
揺れ動く繊細な感情を音楽でどう表現しようか、と試行錯誤の日々でした。様々な想いの重みを表現しつつ、それでいてメロディは印象的に、ということを目指して曲を書いていきました。
また、今回は小澤時史さんとのダブル作曲体制。二人の色を強引に揃える必要はないと思いましたが、極端にテイストが違うのは……と考えながらの作業は新鮮で楽しくもありました。素晴らしいキャスト、スタッフの皆様とともにここからさらに創り上げていきたいと思います。
振付 原田薫
今回振付を担当させて頂きます、原田薫です。いよいよ、キャストも決まり、脚本、楽曲が次々に上がってきて、ピエタの物語が明らかになってきました。ここから演出の渋谷さんとセッションしながら、時に大胆に、時に繊細に、キャッチーな部分も取り入れつつ、見ている人の想像力を掻き立てる様なシーン作り、振付をしていきたいと思っています。
東京、ローマを舞台に、時を超えて描かれる親子の物語。大切にお届けします。
リー・イン役 A 伊藤裕一
ミケランジェロは「私は大理石の中に天使を見た。そして天使を自由にするために彫ったのだ。」という言葉を遺しています。我々俳優も、自分自身の役を、そして相手役を、さらにはお客様を「自由」にするために、演じます。
本作の中で、リーは「自由」ではないかもしれません。ですが、彼は、友子を「自由」にするために、そのためだけに存在しているのかもしれません。そうしたがっているようにも、僕には見えました。彼を演じることは、とても光栄で遣り甲斐に満ち溢れています。
リー・イン役 B  神田恭兵
新しいミュージカル作品が創られていくその瞬間を体験することは、ミュージカル俳優を続ける上で何にも代え難い喜びです。 そして同時に大きな緊張を感じています。原作に描かれるイタリアと日本の空気のコントラストや親子の葛藤をミュー ジカルというフィルターを通してどう形作っていくのか? リー・イン役にどれだけ説得力を持たせることが出来るのか、大きな挑戦の日々になると思っています。
祖父役 畠中洋 
『ピエタ』、浅田次郎さんの珠玉の短編です。今まで様々な形で上演されて来ましたが、初のミュージカル化。
娘と母親の愛憎と葛藤の物語の中で、僕は主人公友子の祖父を演じます。さて、どんな風にクリエイティブできるのか今からワクワクしております。また、初めましての方々ばかりなので、新たな仲間との出会いも楽しみで仕方ありません。素敵な作品となるよう、一丸となって頑張る所存です。どうぞお楽しみに!
<あらすじ>
1989年—。30歳になる永井友子は大学を卒業後、大手出版社で人気女性誌の副編集長を任せられていた。友子の母は24年前、駅で友子を捨てたきり、音信不通のままであった。母が残した『いい子でいれば、帰ってくる』という言葉を信じて努力を重ね、友子は優等生となった。再婚した父に気を遣って大学進学を機に自立し、唯一の味方であった祖父が他界したあとも友子は「いい子」でいつづけてきた。しかし母がいつまでも戻って来ないことに心を蝕まれ、自分の中に隠しようのない歪みを自覚した友子は、ついに消息不明の母を探し出したのだった。友子の母はイタリアで観光ガイドとして働いていた。友子は、母の目の前で優等生の自分自身を壊すために、愛していない男を「婚約者」に仕立て上げ、イタリアへ向かうのだった。

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