「本当のが~まるちょばを知って」~
が~まるちょば(HIRO-PON)が3年ぶ
りの新作公演に向けて意気込みを語る

が~まるちょばが、3年ぶりの新作公演を2023年6月3日(土)~4日(日)に東京・よみうり大手町ホール、同年6月24日(土)に東京・町田市民ホールで行う。『が~まるちょば シネマティック・コメディー ジャパンツアー 2023』と題したステージでは、新作の長編と、数作のショートスケッチを上演する予定。本番に向けて現在、創作中というHIROPONが行った取材会の様子をレポートする。
が~まるちょばのHIROPON   撮影:翡翠
2019年に約20年間におよぶデュオ活動に終止符を打ち、現在はソロアーティストとしてが~まるちょばを継続するHIROPON。2020年に開催された東京オリンピックの開幕式では、クリエィティブチームのクリエイターとして参加し「ピクトグラム50個パフォーマンス」で世界を驚かせた。2022年にはドキュメンタリー番組「情熱大陸」への出演もあり注目度が上昇。その効果が現れた前作公演『が~まるちょば LIVE 2021-2022 STORIES「PLEASE PLEASE MIME」』の来場者は、その半数が初めてが~まるちょばを観に来た人だったという。
が~まるちょばのHIROPON   撮影:翡翠
今回のツアーは3公演を予定しているが、タイトルに『ジャパンツアー』と付けたのは、「全国をめぐりたい」という思いがあるから。HIROPONは「ミュージシャンが毎年レコードを出すように、僕らも毎年パフォーマンスを見せていかなくては、お客さんの所に出向いていかなくてはいけない」と語っていた。熱い思いの裏側には「忘れられてしまう危機感もある」と吐露。「前作公演に足を運んでくださった方が、また観に来てくださるか。結果は出てみないと分からないけれど……」と少し不安そうに語っていた。
現在創作中の新作については、「いましかできないことをやりたい」と意気込み。集めたパーツを机上で組み立てている最中と説明し、「全て繋がったら、身体を動かして確認したい」と語った一方で、肉体的な老いにも直面していることを告白した。「少なくても25年前の僕ならできたはず。ハードルを高くして挑んでいるので、肉体の鍛錬も必要」と言い聞かせていた。
記者から突っ込まれて困った顔を見せた、が~まるちょばのHIROPON   撮影:翡翠
肝心の内容については、新作の長編と、過去にも上演したことがあるショートスケッチから選りすぐりのものを再演するとだけ明かすと、「もう少し詳しく」と記者から突っ込みが入る。HIROPONは「夏休みが終わる日じゃないですけど、出演者は僕しかいないので、舞台に上がる前日まで最前の作品にするために考えているので、まだ言えません。舞台に上がったものが最終形」と回答。「大どんでん返しがあると話してしまうと、そういう目で見られてしまう。記者殺しと思いますが、予備知識なしで見て欲しい。僕、年齢も非公開にしているのは、そういう情報も含めてない状態。無垢のままで見て欲しいから」とこだわりを語っていた。
言葉を発さない身体表現の楽しみ方は千差万別と語ったHIROPON。「経験が豊富な人は、人生経験を重ねて見ることができますし、感性がするどい子どもたちは、こちらが思ってもみないような着眼点を持って見ていることもある。感じ方がひとつではないことが、言葉がないパフォーマンスの魅力」と話していた。
が~まるちょばのHIROPON   撮影:翡翠
約2時間にわたって行うワールドプレミアについて、最後に観客へのメッセ―ジを求められたHIROPONは「が~まるちょばを知っているけれど、舞台を観たことがない人は多いと思います。が~まるちょばという音や文字ではなくて、舞台上でストーリーを演じているということを知って欲しい。その空間を客席で味わって、心を動かして欲しい。本当のが~まるちょばを知って」と思いを込めていた。
取材・文=翡翠

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