L→R コーグチレイヤ(Gu&Cho)、Itsuki Kun(Dr&Cho)、川口淳太(Gu&Vo)、よしか(Ba&Cho)

L→R コーグチレイヤ(Gu&Cho)、Itsuki Kun(Dr&Cho)、川口淳太(Gu&Vo)、よしか(Ba&Cho)

【Fallsheeps インタビュー】
20代後半の岐路と決意のギターロック

自尊心はあるけど自分を大事に
できない人へのアプローチ

今回はより塊感というか、一気にひとつのムードで聴けるEPだと思いました。同じ人の“とある時期”っていう感じがします。

淳太
確かにそうだと思うんですけど、逆の視点から見ると人間って年齢ごとに中に介在する人格が違うというか。例えば3、4年前の自分をすごく愚かに感じる瞬間って誰でもあると思うんです。愚かに感じるんですけど、“その時の自分も自分だし”みたいなもので、あんまりある一定の時期の自分に縛られる必要はないと思っている節があるんですね。それで今回は前作(2022年3月発表のアルバム『Blind』)とはまったく性格が違うと思いながら書いてはいたんですけど、“2022年を通じて感じたことってこういうことだったな”と思い返すところもあって、そういう意味では一番正直にパッケージされているので良かったと思ってます。

みなさんはいかがですか?

コーグチ
作曲家として携わったのは「休日スタイル」だけで、他の曲は最後の詰めみたいな時に参加したので、個人的にはそこそこかかわれていたかなという感じなんですけど。もともとファンだった身でもあるので、Fallsheepsが変わっていくさまを体感できるというか。“Fallsheepsの新しい姿ってこんなんなんだ!?”っていうのを、ある意味、最初に知る第一号のファンみたいな感じなんです。
Itsuki Kun
『Blind』から『Cue』にかけて“すごい曲がり角に差しかかっているな”という感じがしていて。“これからどうなっていくんだろう?”と考えさせられる、個人的にもそういう時期でした。この『Cue』自体の音楽はすごくカッコ良いんですけど、どういう方向にこの4人がまとまっていくのかが聴いていて楽しみになる作品かなと思います。
よしか
今回アルバムの全体のライナーノーツを書かせていただいて、そこでもちょっと触れている内容なんですけど、「こころをだいじに」が今作の中で一番メッセージが強いと個人的には思っています。自尊心がない人とか、自尊心はあるけど自分を大事にできない人ってやっぱり多いと思うので、そういう人たちに対して、歌詞もそうですけど、EP全体としてアプローチしていると思いまして。曲としても今までの『Aid』『Blind』『Cue』って地続きに感じる部分もあって。新しいけどちゃんと今までやってきたことの積み重ねが分かる作品になっていて、バンドに限らずそういう作品がすごく好きなので、個人的にはめちゃくちゃいい作品になったと思っています。

“Cue”は“きっかけ”を意味しますけど、どんな心持ちでつけたタイトルなのですか?

淳太
意味としては、僕らはまだ全然知られていないなと。よく自虐で言うんですけど、自分たちの持っている自信と、現実での人気が全然釣り合っていないというか(笑)。すごく自信があるはずなのに、全然知られていないバンドなので、ちょっと奇天烈なものを作りたいっていう気持ちだったり。でも、どストレートに入ってくる歌を作りたい気持ちも介在していて、世界に対する合図じゃないですけど、“こういうものですが”みたいな感じです(笑)。ちょっとやさぐれつつも、そこに食らいついて行きたい気持ちですね。

取材:石角友香

EP『Cue』2023年3月1日発売 inner space lab
    • ISLB-026
    • ¥2,000(税込)

『2nd EP Cue Release Tour “Aizu On Me”』

4/02(日) 東京・下北沢ERA/近道(昼夜2公演)
5/03(水・祝) 大阪・寺田町Fireloop
6/03(土) 神奈川・横須賀かぼちゃ屋(ワンマン)

Fallsheeps プロフィール

フォールシープス:2018年結成。メンバーの地元である神奈川県横須賀で活動を開始。90's〜最先端のギターロックと、メンバーのコーラスワークが溶け込んだ楽曲は、グランジ・オルタナティブの空気感の中にもどこか寂しさや青さを感じさせる。“横須賀を芸術で盛り上げる”を目標とし、さまざまな方法で芸術に対してアプローチを試みており、その一環として18年から年に一度のイベント『Culture Club Yokosuka』を開催。全ての作品のレコーディングからマスタリング、アートワークに至るまでDIY で制作している。Fallsheeps オフィシャルTwitter

EP『Cue』Teaser

OKMusic編集部

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