松平健と檀れいがモノマネやコメディ
に果敢に挑戦? 『大逆転!大江戸桜
誉賑』取材会レポート

2023年4月28日に創業150周年を迎える『明治座』。記念すべき創業日に向け、前月となる3月に、松平健コロッケ、久本雅美、檀れいらを迎えて『大逆転!大江戸桜誉賑』(だいぎゃくてん!おおえどかーにばる)を上演することが決定した。明治座で単独座長の経験がある松平・檀・コロッケ、今回が初の明治座出演となる久本という4人を中心に、ベテランから若手まで、高い実力を持つキャストが大集結。脚本と演出はコントユニット「男子はだまってなさいよ!」を主宰し、舞台・ドラマ・映画の脚本・演出のみならず、映画監督やアニメ作品のシリーズ構成、テーマパークのショー演出まで多岐に渡って大活躍中の細川徹が担当する。
上演に向け、本作では殿様とその奥方という役どころを演じる松平健と檀れいによる取材会が行われた。
――まずは本作への出演が決まったときの思いと意気込みを教えてください。
松平:まずは明治座150周年という記念すべき公演に呼んでいただけて嬉しいです。さらに共演者の皆様の顔ぶれを見ると、それぞれが座長を張っている方々。すごくいい芝居ができるだろうと想像できました。先程コロッケさんや久本さんともお話しさせていただいたんですが、今からワクワクしましたし、檀さんとは以前も共演させていただいてとっても楽しかったですし。お客さんにもとにかく喜んで、笑顔で帰っていただこうと思っています。
松平健
檀:明治座さんには何度も出演させていただいていますが、記念すべき時にこの舞台に立てるのはやはり嬉しいです。皆さんも感じると思いますが、とても楽しいメンバーが揃いました。松平さんとは共演経験があり、久しぶりにご一緒できるのが嬉しいです。また、コロッケさんや久本さんとはこれまでお芝居で絡むチャンスはなかったので本当に楽しみです。先程も4人で話していて笑いが止まりませんでした。お客様にもずっと笑っていただけるんじゃないかと思います。舞台が好きな方、久しぶりに思い切り笑いたい方は、ぜひこの作品を観にきていただきたいですね。
――明治座150周年ということで、明治座に関する思い出を教えていただけますか。
松平:私は建て替え前から明治座の舞台に立たせていただいています。勝新太郎師匠の舞台で初めて立ち、その時は色々失敗もありつつ、長い間お世話になっています。歴史ある場所の記念すべき時に呼んでいただいて舞台に立てるというのはやはり誇らしいですね。今回は特に、座長クラスのキャストが集まって一つの芝居を作る。昔の印象ですが、明治座という場所は、やはり皆さん襟を正して、着物を着てご覧になるような劇場。皆さんが楽しんで来られるような、いいものを作りたいですね。
檀:初めて明治座さんに立った時、自分の名前が入ったのぼりが劇場前に立つことがすごく嬉しかったです。あの喜びが今でも忘れられません。あと、お芝居を楽しむだけじゃなく、お食事や買い物もできて、休憩時間を含めて丸ごと楽しめる空間ですよね。立つ側の人間としては、150周年ということでいつも以上に力が入ります。明治座さんは色々なジャンルの公演をしていらっしゃる、日本の多彩なエンタメ文化がぎゅっと集まったような場所だと思います。
檀れい
――タイトルの『大江戸桜誉賑(おおえどカーニバル)』からもにぎやかな雰囲気が漂っています。内容について、今の時点での印象を教えてください。
松平:私と檀さんが夫婦役で、この二人だと王道なお芝居。ただ、コロッケさんと久本さんの夫婦と入れ替わるという面白さがあります。どんなふうになるか、今の時点ではまだ分かりませんね。プロットを見るとコロッケさんと入れ替わることでモノマネをしないといけないようなので、コロッケさんを研究しようと思っています(笑)。
檀:最初にお話をいただいた時、「どのように4人が絡むんだろう?」と思っていました。なのでプロットを読んだ時、それぞれのいいところが活かされ、ちゃんとまとめられているのが素晴らしくて。お話を読みながら大笑いしました。お稽古をして板の上に立った時にさらにパワーアップするんだろうという期待ができるストーリーです。
――ちなみに、松平さんは得意なモノマネがあるんでしょうか?
松平:やったことがないですね。ショーで歌を歌うことはあって、師匠である勝先生の曲だと仕草や声音などを思い浮かべることもありますが、それは皆さん笑いませんから(笑)。
松平健、檀れい
――役作りについてもお聞きしたいです。松平さんは意地っ張りなお殿様、檀さんは気さくで誰とでも仲良くなれる奥さんということですが。
松平:お殿様はずっとやっていますから、そこは大丈夫かなと(笑)。ただ、今回はコロッケさん演じる傘売りと入れ替わります。どう演じたらいいか考えているところですが、とにかくコロッケさんのやる芝居を研究して作っていきたいです。
檀:コロッケさんと久本さんが楽しいお芝居を繰り広げて皆さんを盛り上げる中、本筋に戻すのが私の役割なのかなと思っています。お客さんの笑いを受けつつ上手に本筋に戻して、また笑ってもらって、メリハリをつけていきたいですね。
――コロッケさんと久本さんが笑いを担当し、松平さんもモノマネをするかも? ということですが、檀さんも笑いに挑戦したいという気持ちはあるんでしょうか。
檀:皆さんを見ていたら、楽しくなって自分も何かやらなきゃと思うかもしれません(笑)。モノマネはやったことがありませんが、やる場合はどのようにすればいいのか教えてくださいとお願いしています。特別笑いに挑戦したいという思いがあるわけではないんですが、コロナ禍で公演中止になってしまった作品も多く、次にやるならみんなが笑ってくれるような楽しいものがいいと願っていたんです。そこにちょうどきたのがこのお話なので嬉しいですね。
檀れい
――コメディシーンも多いと思いますが、お二人は人を笑わせた経験は。
檀:宝塚の下級生は余興に命をかけているんですが、うちの期はあまり得意ではなかったですね。一生懸命やるけどスベる、みたいな。私自身は公演では下級生の時に個性的な役も多く演じましたが、この舞台で活かせるかどうかは……。
松平:私も、あまり人を笑わせるということはありませんね。宴会などでも、そんなにはしゃぐタイプではありません。演歌を流して当て振りをするなどは、流行っていたのでやりましたが。
――プロットを拝見すると「マツケンサンバ」を踊るシーンがあるようです。どうショーアップするか、構想はありますか?
松平:まだ決めていませんが、どんなことがあっても最後はサンバでパーっと明るく。そんなイメージです(笑)。
――「マツケンサンバ」は幅広い世代に長年愛されていてます。松平さんがエンターテインメントにかける思いを教えてください。
松平:基本は見てくださる方を楽しませたいということですよね。本人も楽しくないとお客さんも楽しくないですし。最近は海外に行けず買えていませんが、「マツケンサンバ」の衣装に使う生地は自分で仕入れています。ずっと同じじゃ皆さん飽きてしまいますから、マイナーチェンジしながらやっていますね。
松平健
――最後に、観に来る方々へのメッセージをお願いします。
松平:これだけのメンバーが揃っていますから、絶対に楽しい作品ができると思います。明るい気持ちになれると思いますから、ぜひ皆さんにも楽しみにしていただきたいです。
檀:明治座150周年ということで私たちも楽しみですし、お客さまにも大いに笑っていただきたいです。メンバーを見るだけで何が起きるだろうとワクワクすると思いますが、私自身もお稽古が楽しみです。この数年間の鬱々とした気持ちを晴らせるような作品になるといいなと思っています。

本作は2023年3月4日(土)〜28日(火)まで、明治座にて上演される。
取材・文=吉田沙奈 撮影=池上夢貢

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