【NOA インタビュー】
制作中は本当に悩んだけど、
結果的にすごく満足のいく
一枚になった
デビュー曲と最新の曲を比べると、
発声の仕方や歌い方も変わってきている
では、今作を作る中でこだわったことはどんなことでしょう?
1stアルバムは人生で1度しか出せないからこそ、いい自己紹介になったらいいなって思ったんです。僕が特化しているのがR&Bとダンスなので、そこを軸にしながらも、既存曲から感じられる過去の自分と新曲から感じられる今の自分、プラス最近の音楽の流れを全て詰められたらいいなと考えました。制作中は本当に悩んで、何度も曲を入れ替えたりしていましたが、結果的にすごく満足のいく一枚になりました。
どんなことに悩みましたか?
まず、既存曲を何曲入れるのか悩みましたし、新曲もどういったものを作るのがベストなのかも悩みました。一曲ずつレファレンスやテーマを決めて作ったんですが、その上でこのアルバムに相応しいのかどうかと考えたり…そこで新たに曲を作ったりもしましたね。さらにデビュー曲と最新の曲を比べると、シンプルに発声の仕方や歌い方も変わってきているのを感じて。それは、昨年『君の花になる』というドラマに出演させていただいてからなんですよね。そこで表現力を学ばせていただいたんです。そのおかげでレコ―ディングの時に、歌詞の入り方が全然違ったんですよ。それは大きな発見でしたね。
具体的にどの曲でしょうか?
「Fireworks」は2019年にYouTubeでデモとして初めて出したんですけど、それと今作に収録したものと聴き比べると声の質感も変わっていて驚きました。あと、声に自信もついた気がしていて。年齢や経験で声って本当に変わるんだなって思いましたね。
歌詞の書き方も変わりましたか?
変わりました。前は“ここは日本語にしよう。ここは英語にしよう”って考えていたんですが、メロディーを生んだ時に英語で出たら英語で書くし、日本語なら日本語にするという書き方になりました。そのほうが本当に自分が伝えたいことがちゃんと伝わる気がするんです。
音ノリ重視なのかメッセージをしっかり届けるのかって難しいところですよね。
そうなんですよね。東南アジアの人たちに届けるぶんには英語に振りきったほうがいいんですよ。でも、8LOOMを経て日本のファンの方が増えてくれたので、今はそういう人たちにグッと刺さる曲を作りたいという意味でも、今回のようなかたちをとりました。
8LOOMでの楽曲も素晴らしかったですよね。
そうなんですよ。歌いながら感じることはたくさんありました。僕たち自身も8LOOMの曲が大好きなので、普段も聴いていたんです。もちろん今も聴いています。
今回も名立たる方たちとのコラボで制作をされていますが、印象的だったエピソードを教えてください。
SUNNY BOYさんと作った曲の中に「Step Back」という曲があるんですが、初めての曲調だったんです。メロや歌い方も全て、僕っぽさを捨てた曲なんですよね。もともとデモとしてSUNNYさんが歌った時に、ものすごく特徴的で癖があったので、それを自分のものにしたいと思ったんです。そこでSUNNYさんの歌い方を真似して歌ってみたらすごく新しいものができたので、いい経験になりました。ふたりで“ヤバいね!”と興奮しながら制作していましたね(笑)。
SUNNYさんとはいつぐらいから一緒に制作をしているんですか?
SUUNYさんとは2年くらい前に知り合ったんです。初めて「Runaway Love」を一緒に作ったんですけど、そこでプロデューサーとしてだけでなく、人として大好きになったんですよ。めちゃくちゃ面白い人で、一緒にいる時はいつもお腹を抱えながら笑っています。
レコーディング中にお腹を抱えることないですよね(笑)。
そうなんですよ(笑)。ヘッドフォン越しで大笑いすることはないですからね。そういった楽しい雰囲気でやることが大好きなので、今回も曲を誰に頼むとなった時に、すぐに名前が挙がりました。今後も一緒にいろんな曲を作っていきたいですね。
先ほどリファレンスを挙げるとおっしゃっていましたが、どんなアーティストを挙げていたんですか?
洋楽やK-R&Bが多いですね。ヒップホップとR&Bが調和しているゴリっとしたものを作りたいので、そのジャンルあたりからインスパイアをもらっています。バースはものすごいラップですが、サビはR&Bみたいな曲を作っていきたいですね。最近は韓国のヒップホップもアツいからチェックするようにしています。
Ayumu Imazuさんともコラボをされていますが、同世代ですし、さまざまなルーツが被っているからこそ、通じ合える部分も多かったのではないでしょうか?
そうですね。「Just Feel It feat. Ayumu Imazu」という曲で一緒にやらせていただいてからすごく仲良くなったんですよ。ご飯も何度か一緒に行って、そこで曲を一緒に作ったりしているんですが、作り方もまったく違えば、思い浮かぶメロディーのスタイルもまったく違うんですよ。それは大きな刺激になりましたね。
音楽のことは音楽でリフレッシュしているタイプですか?
そこが悩ましいところなんですよね。ドライブもよく行っていますよ。最近は趣味を持ちたくて絵を描いているんですが、その時も音楽を流しているから離れられないんですよね。なので、陶芸などをしてみようかと思っています。
陶芸も音楽を流す余地がありますね…。
ありますね(笑)。あえて陶芸教室に通ってシャットダウンしようかな?(笑)
あははは。ドライブは遠出をするんですか?
そうですね。8LOOMのメンバーだった八村倫太郎とはグループで唯一の同じ年で、本当に仲良くなったんです。その倫太郎とはよくドライブに行くんですよ。倫太郎はものすごいパワーを持っていて声も大きいから車内がうるさいんですよ(笑)。でも、そこで真面目な話をたくさんしますし、彼自身が勉強家なので尊敬しています。
そういう仲間ができると大きいですよね。
そうですね。共演者を超えての友達なので、すごく大切な存在です。
そして、5月にはワンマン公演が控えています。どんなライヴにしたいですか?
とにかく圧倒したいですね。僕が今までいろんなアーティストさんのライヴに行って、圧倒されるたびに記憶に残っているし、そんなライヴができたらいいなと思うんです。ぜひ楽しみにしていてください!
取材:吉田可奈
「Purple Sky」Lyric Video
「Just Feel It feat. Ayumu Imazu」
MV
アルバム『NO.A』Teaser
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