L→R TAKA(Ba)、YUHKI(Key)、Masatoshi “SHO” Ono(Vo)、SYU(Gu)、LEA(Dr)

L→R TAKA(Ba)、YUHKI(Key)、Masatoshi “SHO” Ono(Vo)、SYU(Gu)、LEA(Dr)

【GALNERYUS インタビュー】
世界の暗闇に希望の光を射す、
強靭な心

一緒に歌いたい気持ちと、
未来への強い想いを封じ込めた

各曲についてコメントをお願いします。まずはオープニングの「DEMOLISH THE WICKEDNESS!」を経ての「RUN TO THE EDGE」。王道の流れですね。

SYU
この流れを崩すとGALNERYUSじゃなくなるんじゃないかっていうね。予測できる感じでいいと思いました。掴みがしっかりとないと、僕ら的にはちょっと違うっていうところがあるんです。その意味では、前作は若干異端だったと思いますよ。今回は王道にしっかり沿った感じ。新たにSHOさんにいっぱい頑張っていただかないといけない区画があったりします(笑)。
SHO
展開もいろいろあるしね。いきなり全部出しちゃう感じですよ。
SYU
いきなりマックスのラーメンです。
SHO
増し増し、全部盛りで(笑)。これはライヴでは1曲目でしょうけど、そこでしっかりと空気を作るのが大切ですから。大変な曲ではありますけどもそこはしっかりと。
SYU
お客さんにもしっかりとコーラスを覚えて来てもらえると嬉しいな。歌詞的にはロシアによるウクライナ侵攻に心をすごく傷めたことがあって、その気持ちを書きました。

続く「TIME WILL TELL」は、YUHKIさん作曲、SHOさんとYUHKIさんの作詞で、イントロのオルガンが印象的でした。

SYU
YUHKIさんのオルガンのゴーッという音から始まっていきなりドコドコという展開で、僕的にはYUHKIさんっぽくないなぁと思っていて。YUHKIさんの曲というと荘厳で構築されたイントロダクションがしっかりあるイメージなので、この曲は新機軸。もし、イントロダクションが入っていたらひと呼吸置いた感じになるので、結果的にはこのアレンジはすごく良かったです。押せ押せな感じでね。YUHKIさんと話している時に“あの頭のオルガン、カッコ良いですね”と伝えたら、“えっ? そんなの入れたっけ?”だって。なんせ、彼は天然なんでね(笑)。オルガンの音がカッコ良いのでかなり強めに出しています。

「LET US SHINE」と「WITH PRIDE」では一転してテンポを落としたハードロック色の濃いメロディアスな曲調になっています。

SYU
この2曲、僕たちは“メロディックハード区画”と呼んでいます。キラキラした感じの同じシンセの音色を使っているんですよ。できた時期がすごく近かったこともあって、対を成す曲みたいにとらえていて。僕たちとしては新機軸という認識です。僕が“メロハー”と呼ばれるバンド…最近で言うとH.E.A.T、Eclipse、The Poodlesといったバンドを気に入って聴いていて。シンガロングな感じの、ミディアムテンポで歌をしっかりと聴かせるバンドを。それで僕らもこのテンポ内で表現したいと思ったんです。あえてバッキングでは派手なことはせずに、歌を聴かしていこうという曲たちですね。

「LET US SHINE」はMVを撮影されたとか。

SYU
そうなんですよ。サビのイメージに沿ってカイロ持参で屋外撮影してきました(笑)。もう指の感覚がなくなるぐらい寒いんだけど、それでも途中まではいい感じの天気で撮影も順調に進んでいたんですが…。
SHO
4時ぐらいに突然空が曇り出して大量に雪が降ってきてね。
SYU
僕とSHOさんの車はサマータイヤだったので“ヤバい!”と思って、一目散に帰りましたよ。
SHO
怖かったよね。
SYU
撮影に関しては、普通MVの撮影って実際に声を出して歌うことってないじゃないですか。だけど、SHOさんは本気で歌っているんですよ。20メートルぐらい下からその姿を見ていたら生声がバンバン聞こえていて(笑)。
SHO
こういう曲は実際に声を出して“キツいんだよー!”という顔をしていないと、絵として合わないんですよね(笑)。

なるほど(笑)。「WITH PRIDE」は歌詞がSHOさんですね。

SHO
少しぼやかしているけど、言ってしまうと“変わらず声が出ますように”という想いを込めて書いた詞なんです。TAKAさんに“歌詞を見たら切なくなりました”って言われまして(笑)。

ヴォーカリストとしての苦悩ですね。

SYU
しかも、この曲はテンポが速い中で音程の上下が激しくて。それで歌詞は本人に書いてもらったほうがいいと思ったんです。もうこの辺はSHOさんじゃないとキャッチーに聴かせられないんじゃないかな? この4、5曲目は楽器隊もめっちゃ難しいんですよ。速い曲より難しい。タイム感と楽器の各ポジションを押さえている時間が長いので、すぐに演奏が走っちゃう。こういうテンポは速い曲とは違った難しさがあります。

「BRAVEHEARTS」は男気に満ちたメタルアンセムですね。

SYU
シンガロングが非常に多い、男臭い“まさに”という感じの三連符の曲。とにかくライヴでみなさんと一緒に歌いたい気持ちと、未来への強い想いを封じ込めました。アルバムを強い気持ちで締め括りたかったんです。続くピアノインスト「A PIECE OF SOULS」の余韻までを含めて楽しんでいただきたいですね。

ラストの「祈」はNetflixアニメ『終末のワルキューレII』のエンディングテーマになります。SHOさんの“小野正利”というソロ名義で配信されたシングルとは違い、『BETWEEN DREAD AND VALOR』に収録されているのはGALNERYUSバージョンです。作曲はSYUさんですが、SHOさんのソロ曲なので作業の上で気持ち的にバンドの曲とは違っていたのでは?

SYU
違うかと思ったんですけど、いざ作業し始めたらバンドと何ら変わらないっていう(笑)。とはいえ、僕がどこまで言っていいのかというのは悩みどころでした。歌い方についてもSHOさん自身で思うところもあるでしょうし、そういうことを大事に考えて作業するという感じでしたね。
SHO
アルバム用にGALNERYUSバージョンとして歌い直した時には、すでに出来上がっているものがあったので、“もう少しこうできたんじゃないか。もう少し強く歌おうか”と改めて向き合えたんです。むしろ、こちらのほうが自分として出せ得るものを出せたように感じています。

サビの“プロセフホメ”と“オルキゾメ”というギリシャ語のフレーズが印象的でした。

SHO
詞は僕だけど、ギリシャ語を乗せるアイディアはSYUくんなんです。最初は英語でしたが、“もう少し印象に強く残るものを乗せたいね”と話していたら、SYUくんが“いいのを見つけた!”と教えてくれて。
SYU
少し前に自分のソロ作品でギリシャについて調べたことがあって、そのつながりでギリシャ語を調べてみたんです。
SHO
そうしたら見事に音数に合って、それを1個いただきました。
SYU
“プロセフホメ”は僕が閃いて、“オルキゾメ”はSHOさんが考えたんです。
SHO
一応、韻を踏まなきゃと思って探していたらいいのが見つりましたね。

そして、アルバムリリース後には久しぶりの全国ツアーも予定されています。

SYU
前回よりも気持ち的に開けた感じでライヴができると思うと楽しみです。
SHO
スケジュール的には連続する日が1回あるだけであとは余裕があるので、しっかりと体調管理をして頑張りたいと思います。

前回のツアーとは違って今回は満席かつ歓声も挙げられるはずですので、この違いはフロントマンとして大きいのでは?

SHO
まさしく。より空気を作りやすいですよね。このバンドに初参加した時から感じているんですが、GALNERYUSのお客さんって“一緒に楽しみたい!”“俺たちが応援するぜ!”という温かい気持ちの人が多いんですよ。その辺がうまく解き放たれると一層楽しい空間になるはずです。

取材:金澤隆志

スペシャルアルバム『BETWEEN DREAD AND VALOR』2023年3月1日発売 WARNER MUSIC JAPAN
    • 【初回限定盤】(CD+DVD)
    • WPZL-32042~3
    • ¥4,730(税込)
    • 【通常盤】(CD)
    • WPCL-13466
    • ¥2,530(税込)
    • 【完全生産限定盤】(CD+DVD)
    • WPZL-32046~7
    • ¥8,030(税込)
    • ※TシャツLサイズ付き
    • 【完全生産限定盤】(CD+DVD)
    • WPZL-32044~5
    • ¥8,030(税込)
    • ※TシャツMサイズ付き

ライヴ情報

『"STRUGGLING BETWEEN DREAD AND VALOR" TOUR 2023』
3/24(金) 埼玉・HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
3/26(日) 栃木・HEAVEN'S ROCK 宇都宮 VJ-2
4/01(土) 大阪・UMEDA CLUB QUATTRO
4/02(日) 愛知・名古屋 Electric Lady Land
4/07(金) 福岡・DRUM Be-1
4/09(日) 広島・SECOND CRUTCH
4/14(金) 北海道・札幌 cube garden
4/16(日) 宮城・仙台 darwin
4/21(金) 長野・CLUB JUNK BOX
4/23(日) 新潟・GOLDEN PIGS RED
4/30(日) 神奈川・KT Zepp Yokohama

GALNERYUS プロフィール

ガルネリウス:SYU(Gu)を中心に結成。2001年に現在までプロデュースを務める久武頼正と出会い、翌年にデビューを果たす。その後、メンバーチェンジを経て現在は、驚異的なテクニックとエモーショナルなギタープレイで絶大な人気を得るSYUをリーダーに、HM/HRサウンドに於ける理想的なキーボードプレイを聴かせるYUHKI、テクニシャンながら押しと引きをわきまえた理想的ベースプレイで魅せるTAKA、ミリオンヒット曲「You're the Only...」を筆頭にJ-POPシーンでの数多くのヒット曲で知られる、日本が誇るクリアハイトーンヴォーカリストのMasatoshi“SHO”Ono、21年に加入したドラマー・LEAという最強のラインナップが揃う。GALNERYUS オフィシャルHP

「LET US SHINE」MV

OKMusic編集部

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