1世紀ほど前に奏でられ、
民衆を沸かした
メンフィス・ジャグ・バンドが
今なお影響を与え続けている理由
日本に飛び火した
ジャグバンドの洒脱なセンス
有山淳司や憂歌団だけでなく、ルーツミュージックに敏感な日本のアーティストの中には早くからジャグバンドの面白さ、奥深さに注目し、自ら実践していた。今や伝説となっている日本のジャグバンド、アンクルムーニーを70年代から率いたムーニーこと橋詰宣明さんはライヴを通じて長年にわたりジャグバンドの普及につとめ、バンド、リスナー人口を増やしてきた。彼が中心となって横浜ジャグバンドフェスティバル(毎年4月横浜西口ターミナル近辺の路上、ライヴハウスを中心に開催)はなんと数えること今年で22回になる。全国から40を越えるバンドが集まるというからすごい。1年に1度の集い目当てにファンもやってくる。今や本場アメリカ以上にジャグバンドに熱いのが何と日本なのだ。そんな日本のジャグバンドマンたちを夢中にさせた根っこの部分にメンフィス・ジャグバンドの存在があったのだ。その魅力、影響力の理由をぜひ探ってみてほしい。
http://jugbandfes.blogspot.com/
TEXT:片山 明