ミームトーキョー、「何があってもこ
のグループで夢を見て、夢を叶えます
」2023年のスタートを完全体かつ最新
型で魅せつける

ミームトーキョー『未夢東京-IDOL MORATORIUM-』2023.01.20(fri) 東京・Spotify O-WEST
「6人揃ったし、挨拶しましょう! 明けましておめでとうございま~す!!」
ライブ序盤を終え、全員揃ってのMCタイム。嬉しそうにメンバー同士で顔を見回し、改めて新年の挨拶をする6人。韓国在住のため、普段は一緒にライブ活動が出来ないSOLIも加わって、フルメンバーで行ったミームトーキョーの『未夢東京-IDOL MORATORIUM-』ツアー東京公演。初日の大阪公演こそ、延期となってしまったが。2023年一発目を飾る重要なツアーは、完全体かつ最新型のミームトーキョーを見せる絶好の機会となった。
ミームトーキョー
ミームトーキョー

開演時間となり、色鮮やかなペンライトの光がフロアを埋める会場にSEが響き、SOLIを除く5人のメンバーが登場。ミームトーキョーのライブを見るのは、初めてだったのだが。ひとつ気になってたのが、他のアイドルライブと比べた時、客層が女子多めであること。しかも最前列でペンライトを振る熱心な女性ファンが多く、「同性に好かれるヤツは、総じて良いヤツ」という僕の持論からいうと、きっとメンバーはみんな良いヤツなんだろうと勝手に推測していたのだが。RITOの鋭いラップから「モラトリアルアクアリウム」でライブの幕を明けると、その理由がなんとなく分かる気がした。
キャラ立ちした個性的なルックスや衣装、グループとしての統一感の中に個々の長所や持ち味が光る歌やラップ、パフォーマンス。タイプの異なる5人が色とりどりの魅力を放つステージは最初、目移りしてどこを見て良いのか分からなかったが。全体で見てもアンバランスさが心地良い絶妙なバランス感や、角度によって見え方が異なる多角的な面白さがあることに気付き、がぜん楽しくなってきた。
NENE
MITSUKI
そうか、女性ファンは「カッコいい」とか「可愛い」とか、同性も惹かれるであろう様々な魅力を持つ、タイプの異なるメンバーから、特に好きなタイプやフィットする人を見つけて。推しメンバーに身近さや憧れを抱きながら、推し視点でグループ全体を応援しているのかも知れない。この読み、全然違ってるかも知れないけど。
そんなことを考えながら、軽快なビートからハードな曲調に展開し、キュートさとカッコ良さの両面を見せた「リアリティ・ウォー」に気分を高揚させてると、SOLIが登場。いよいよミームトーキョー完全体のステージが本格スタート。清楚なイメージのSOLIが加わって華やかさを増し、また違ったグループの魅力を見せる「ROAR」に観客も楽しそうに手振りを合わせ、とびきり大きな拍手を送る。
ミームトーキョー
ミームトーキョー
MCではメンバー挨拶から、6人の仲の良さが見える新年トークへ。「2023年は6人でもっとライブも出来たらいいね!」というSAEに、「いいね~~!」と声を合わせ、メンバーの士気とファンの期待が高まったところで、「THE STRUGGLE IS REAL」へ。クールで大人びた曲で雰囲気を変えると、「レトロフューチャー」、「メランコリックサーカス」とアップテンポなが続き、フロアが再び熱気立つ。SAEの伸びやかな歌声で始まった「Sweet Dream」は、感傷的な歌声とRITOとNENEの感情の乗ったラップパートが印象的。
続いて、「みなさん、楽しんでますか?」と始まったのは、SOLIのソロコーナー。6人でライブが出来る喜び、リハで感じた自分の無力さを真正直に語ると、「そんな自分の無力さにブルーになることもあるんですけど。こうやって見る景色を諦めたくないから、ブルーな感情も原動力にして成長していきます」と力強くファンに告げ、思いを乗せた「ブルーレター」を披露。人柄が見えるピュアで真っ直ぐな歌声、美しいハイトーンが聴く者の胸を締め付ける。
SOLI
RITO
続いてステージに登場したのはRITO。自身作詞による「Mephisto」を表情豊かな歌とラップ、広いステージを活かしたダンスと、楽しむ余裕さえ見える堂々としたソロステージを見せると、「ミームトーキョーでソロ曲がもらえるなんて思ってもみなくて、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです」と喜びを語る。「ミームトーキョーに加入して、最初の頃は大きい舞台に立ちたいとか、色んな景色を見たいと思うことは無かった」という告白で始まったMCでは、「そんな奇跡は一握りのアイドルしか見れない景色で、上手くいかない時に悲しくなりたくないんでそう思ってたんです」とその理由を語ると、「でも、やっと覚悟が出来ました。何があってもこのグループで夢を見て、夢をえます」と宣言。
ミームトーキョー
再び5人がステージに揃うと、「アニモア」、「スーサイド ボーダレス」とRITOの覚悟を受け止めたメンバーがその思いに応えるように、より強固な絆が見えるパワフルなな歌とパフォーマンスを披露。ファンへの感謝を告げると、心引き込むMEWの歌声で始まった「メテオ蜃気楼」、続く「リバーズ・エンド」でフロアを踊らせ、ラストは「OVERNIGHT」に全員が手を上げて仰ぎ合わせて、会場に大きな一体感が生まれる中で本編をフィニッシュ。
SAE
MEW
アンコールでは、拳銃を構える振り付けとスリリングで性急な曲調が印象的な新曲「SNSKILLER」を披露。MCでは6人で初披露した「メテオ蜃気楼」を振り返り、歌詞に出てくる“アイス”にちなんで、「パルム! ピノ! やっぱりガリガリくんが好き! とか、アイスミックスを作ったらいいんじゃないの?」とMITSUKIが提案して盛り上がったり、2月に歌謡ポップスチャンネルで放送されるミームトーキョーのドキュメンタリーや、「SNSKILLER」が4月に配信されることなど、ここからの明るい展望を楽しく話した6人。アンコールラストは、ペンライトの光と手拍子に包まれて、「ブルーレター」をたっぷり気持ちを込めて熱唱。温かい雰囲気とここからの希望が溢れる中、会場中の笑顔でワンマンライブを締めくくった。
2023年の幕開けとなる、6人揃った完全体でのライブ。1stアルバム『MEME TOKYO.』収録曲に加え、次の一歩となる新曲で構成されたセットリスト。最新型のミームトーキョーがしっかり見えるライブを見終えた僕は、ライブを見るのは初めてながら、ここまでの集大成と新たな始まりに立ち会えたような満足感を得ていた。この日のライブを観た僕が、断言出来ることはただひとつ。「ここからさらに飛躍していくであろう、ミームトーキョー。今から見ても、決して遅くない! さぁ、ライブに行け!!」ということだ。

取材・文=フジジュン 撮影=チェリーマン
ミームトーキョー

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