【THE LAST ROCKSTARS
ライヴレポート】
『Live Debut 2023 Tokyo
– New York – Los Angeles』
2023年1月27日 at 有明アリーナ
2022年11月にYOSHIKI(Dr&Pf)、HYDE(Vo)、SUGIZO(Gu&Vn)、MIYAVI(Gu)の4名が新たなバンドを結成することをアナウンスし、以降国内はもとより世界規模で大きな注目を集めているTHE LAST ROCKSTARS。同年年12月23日に1stシングル「THE LAST ROCKSTARS(Paris Mix)」を全世界配信リリースしていよいよ始動した彼らが、1月から2月にかけて開催されるツアー『THE LAST ROCKSTARS Live Debut 2023 Tokyo - New York - Los Angeles』をスタートさせた。同ツアーは国内4公演、米ニューヨーク2公演、ロサンゼルス3公演が予定されており、“日本から世界に挑戦する”“この4人で世界をロックする”という意志のもとに結成されたバンドに相応しい行程となっている。
結成発表から間を開けずにツアーが行なわれることを喜ぶとともに、THE LAST ROCKSTARSのライヴをぜひ観たいと思ったリスナーが莫大な数だったことは想像に難くない。1月27日に有明アリーナ(東京)で開催されたライヴは1万人を超えるオーディエンスが集まり、さらに各地でのライヴビューイングとWOW WOWの同時中継も実施。THE LAST ROCKSTARSに大きな期待が寄せられていることを実感させる公演となった。
場内が暗転にオープニングSEが流れ、ステージにメンバー4人が姿を現す。客席から大歓声(この日のライヴは声出しOKだった)と熱い拍手が湧き起る中、ライヴは「THE LAST ROCKSTARS」で幕を開けた。全身のバネを活かしてパワフルなビートを刻むとともに、繊細なピアノも奏でるというフレキシビリティーが光るYOSHIKI。眩いオーラを発しながら、力強さと色気を併せ持った唯一無二の歌声を聴かせるHYDE。クールな立ち居振る舞いとハードなギターワークの取り合わせが印象的なSUGIZO。ホットなステージングとソリッドなギターワークで、オーディエンスを魅了するMIYAVI。絶大な存在感を備えた4人が並び立ったステージは壮観というひと言に尽きる。
“すごいメンバーが一緒にステージに立つのはセッションとかで、よくあるじゃん”と思う人は多いかもしれない。だが、カバー曲などを演奏してその場限りで終わってしまうセッションと同じ思いを抱いたメンバーが集まり、自分たちが描いているビジョンを具現化すべく作った楽曲を聴かせるバンドではステージの空気感がまったく異なる。ビシッとした緊張感と華やかさを湛えたTHE LAST ROCKSTARSのステージは魅力に富んでいて、ライヴが始まると同時に目と耳を奪われずにいられなかった。
その後は「6 or 9」や「Messiah」「Here’s The Love」といったナンバーを相次いでプレイ。近未来感が香る退廃的なムードとアッパーなダンステイストを融合させた彼らの音楽性は非常に魅力的だし、“カッコ良い!”と感じるサウンドやギターリフ、リズム、歌唱などを積み重ねて楽曲を成立させるというアプローチをとっていることもポイントと言える。つまり、洋楽のロックに通じる手法をとっているわけだが、そこに日本人ならではのエモーションをプラスして独自の魅力を創出しているのは実に見事。そんな彼らの楽曲はライヴ映えも抜群の良さで、場内はシングルを1枚出しているだけのバンドのライヴとは思えない盛り上がりを見せていた。
ライヴ中盤ではSUGIZOとMIYAVIが繰り広げるスリリングなギターバトルに続いて、SUGIZOがヴァオリンソロを披露。陰りを帯びたメロディーと深みのある音色で深淵な世界を作りあげたあと、耽美感を湛えたスローチューンの「Folly」と「Hallelujah」が届けられた。躍動感に溢れたライヴ前半とは真逆とも言える惹き込み力も圧倒的で、その二面性もTHE LAST ROCKSTARSの大きな魅力だ。
「Hallelujah」を聴かせたあとはYOSHIKIにスポットを当てたセクションが始まった。オーケストラを用いたドラマチック&テクニカルなドラムソロで場内を大いに湧かせた彼はそのままピアノに向かい、「白鳥の湖」を演奏。続けて、ゆったりとしたテンポで、「紅」(X JAPAN)のメロディーを奏で始めた。客席からは大合唱が湧き起こり、YOSHIKIが“みんなの中に溜まっているその想いを飛ばしましょう”と語りかける。アリーナの場内がひとつになって生まれた感動的なシーンは、今回のライヴに触れた誰しもの心に深く刻まれたに違いない。
「BORN TO BE FREE」(X JAPAN)と「HONEY」(L'Arc〜en〜Ciel)を聴かせたあと、メンバー全員によるMCが入った。YOSHIKIの“どうですか、このバンドは?”という問いかけにメンバーはそれぞれ“この4人が集まったのはひとつの目的、世界をロックする日本人として日本人も世界にいる人もワクワクする未来を作るために結成したので、僕もみなさんと一緒にやれて本当に光栄に思っています。ありがとうございます”(MIYAVI)、“本当にヤバいじゃないですか。この4カードというか、ロイヤルストレートフラッシュ感(笑)。演奏していても、みんな本当にすごいし。だから、もうときめいてロック少年に戻りますね”(HYDE)、“奇跡って起きるんだね。なにしろYOSHIKIさんが正真正銘ロックミュージシャンに帰ってきた。それに、関係が遠かったHYDEとSUGIZOが親友になった(笑)。MIYAVIは15年前にいわくつきのバンドを1回だけやって(笑)、それが1周してまたこうやって一緒にできる。それは感動しかないよ。このバンドに参加できて、本当に光栄です。ありがとうございます”(SUGIZO)とコメント。メンバー全員がお互いをリスペクト仕合い、THE LAST ROCKSTARSを楽しんでいることが伝わってくる言葉に、客席からは温かみにあふれた拍手と歓声が起こっていた。
「Up And Down」から始まったライヴ後半では「Bang!」や「Red Swan」「PSYCHO LOVE」などが畳みかけるようにプレイされた。ステージ両サイドに設置されたランエリアも使ったフィジカルなパフォーマンスを織り成しながら爽快感を湛えたサウンドを響き渡らせるメンバーたち。気持ちが上がる瞬間の連続にオーディエンスのボルテージはさらに高まり、場内は一体感と熱気にあふれた楽園のような空間へと化した。
デビューライヴで自身の個性や魅力を十二分に見せつけたTHE LAST ROCKSTARS。メンバーそれぞれのバンドやMIYAVIのソロのおいしいところをミックスしたような楽曲ではなく独自の音楽性を確立していることを筆頭に、個性の強い4人が醸し出す絶妙のケミストリーと強固なバンド感、有明アリーナを狭く感じさせるスケールの大きさ、起伏に富んだライヴ構成…等々、THE LAST ROCKSTARSは本当に魅力的なバンドだ。今回のライヴを観て、今後の彼らがより多くのリスナーの心を鷲づかみにしていくことを強く予感させられたし、彼らの音楽が世界各地で鳴り響くことを思うと楽しみで仕方ない。
結成発表から間を開けずにツアーが行なわれることを喜ぶとともに、THE LAST ROCKSTARSのライヴをぜひ観たいと思ったリスナーが莫大な数だったことは想像に難くない。1月27日に有明アリーナ(東京)で開催されたライヴは1万人を超えるオーディエンスが集まり、さらに各地でのライヴビューイングとWOW WOWの同時中継も実施。THE LAST ROCKSTARSに大きな期待が寄せられていることを実感させる公演となった。
場内が暗転にオープニングSEが流れ、ステージにメンバー4人が姿を現す。客席から大歓声(この日のライヴは声出しOKだった)と熱い拍手が湧き起る中、ライヴは「THE LAST ROCKSTARS」で幕を開けた。全身のバネを活かしてパワフルなビートを刻むとともに、繊細なピアノも奏でるというフレキシビリティーが光るYOSHIKI。眩いオーラを発しながら、力強さと色気を併せ持った唯一無二の歌声を聴かせるHYDE。クールな立ち居振る舞いとハードなギターワークの取り合わせが印象的なSUGIZO。ホットなステージングとソリッドなギターワークで、オーディエンスを魅了するMIYAVI。絶大な存在感を備えた4人が並び立ったステージは壮観というひと言に尽きる。
“すごいメンバーが一緒にステージに立つのはセッションとかで、よくあるじゃん”と思う人は多いかもしれない。だが、カバー曲などを演奏してその場限りで終わってしまうセッションと同じ思いを抱いたメンバーが集まり、自分たちが描いているビジョンを具現化すべく作った楽曲を聴かせるバンドではステージの空気感がまったく異なる。ビシッとした緊張感と華やかさを湛えたTHE LAST ROCKSTARSのステージは魅力に富んでいて、ライヴが始まると同時に目と耳を奪われずにいられなかった。
その後は「6 or 9」や「Messiah」「Here’s The Love」といったナンバーを相次いでプレイ。近未来感が香る退廃的なムードとアッパーなダンステイストを融合させた彼らの音楽性は非常に魅力的だし、“カッコ良い!”と感じるサウンドやギターリフ、リズム、歌唱などを積み重ねて楽曲を成立させるというアプローチをとっていることもポイントと言える。つまり、洋楽のロックに通じる手法をとっているわけだが、そこに日本人ならではのエモーションをプラスして独自の魅力を創出しているのは実に見事。そんな彼らの楽曲はライヴ映えも抜群の良さで、場内はシングルを1枚出しているだけのバンドのライヴとは思えない盛り上がりを見せていた。
ライヴ中盤ではSUGIZOとMIYAVIが繰り広げるスリリングなギターバトルに続いて、SUGIZOがヴァオリンソロを披露。陰りを帯びたメロディーと深みのある音色で深淵な世界を作りあげたあと、耽美感を湛えたスローチューンの「Folly」と「Hallelujah」が届けられた。躍動感に溢れたライヴ前半とは真逆とも言える惹き込み力も圧倒的で、その二面性もTHE LAST ROCKSTARSの大きな魅力だ。
「Hallelujah」を聴かせたあとはYOSHIKIにスポットを当てたセクションが始まった。オーケストラを用いたドラマチック&テクニカルなドラムソロで場内を大いに湧かせた彼はそのままピアノに向かい、「白鳥の湖」を演奏。続けて、ゆったりとしたテンポで、「紅」(X JAPAN)のメロディーを奏で始めた。客席からは大合唱が湧き起こり、YOSHIKIが“みんなの中に溜まっているその想いを飛ばしましょう”と語りかける。アリーナの場内がひとつになって生まれた感動的なシーンは、今回のライヴに触れた誰しもの心に深く刻まれたに違いない。
「BORN TO BE FREE」(X JAPAN)と「HONEY」(L'Arc〜en〜Ciel)を聴かせたあと、メンバー全員によるMCが入った。YOSHIKIの“どうですか、このバンドは?”という問いかけにメンバーはそれぞれ“この4人が集まったのはひとつの目的、世界をロックする日本人として日本人も世界にいる人もワクワクする未来を作るために結成したので、僕もみなさんと一緒にやれて本当に光栄に思っています。ありがとうございます”(MIYAVI)、“本当にヤバいじゃないですか。この4カードというか、ロイヤルストレートフラッシュ感(笑)。演奏していても、みんな本当にすごいし。だから、もうときめいてロック少年に戻りますね”(HYDE)、“奇跡って起きるんだね。なにしろYOSHIKIさんが正真正銘ロックミュージシャンに帰ってきた。それに、関係が遠かったHYDEとSUGIZOが親友になった(笑)。MIYAVIは15年前にいわくつきのバンドを1回だけやって(笑)、それが1周してまたこうやって一緒にできる。それは感動しかないよ。このバンドに参加できて、本当に光栄です。ありがとうございます”(SUGIZO)とコメント。メンバー全員がお互いをリスペクト仕合い、THE LAST ROCKSTARSを楽しんでいることが伝わってくる言葉に、客席からは温かみにあふれた拍手と歓声が起こっていた。
「Up And Down」から始まったライヴ後半では「Bang!」や「Red Swan」「PSYCHO LOVE」などが畳みかけるようにプレイされた。ステージ両サイドに設置されたランエリアも使ったフィジカルなパフォーマンスを織り成しながら爽快感を湛えたサウンドを響き渡らせるメンバーたち。気持ちが上がる瞬間の連続にオーディエンスのボルテージはさらに高まり、場内は一体感と熱気にあふれた楽園のような空間へと化した。
デビューライヴで自身の個性や魅力を十二分に見せつけたTHE LAST ROCKSTARS。メンバーそれぞれのバンドやMIYAVIのソロのおいしいところをミックスしたような楽曲ではなく独自の音楽性を確立していることを筆頭に、個性の強い4人が醸し出す絶妙のケミストリーと強固なバンド感、有明アリーナを狭く感じさせるスケールの大きさ、起伏に富んだライヴ構成…等々、THE LAST ROCKSTARSは本当に魅力的なバンドだ。今回のライヴを観て、今後の彼らがより多くのリスナーの心を鷲づかみにしていくことを強く予感させられたし、彼らの音楽が世界各地で鳴り響くことを思うと楽しみで仕方ない。
取材:村上孝之
関連ニュース