【有華 インタビュー】
“誰かのために歌う”
という気持ちが強まった
自分で自分を愛し、歌にしていきたい
有華さん自身も落ち込んだ時には、明るい曲を聴いて気持ちを奮い立たせたりするんですか?
しますね。私的には普段の自分とアーティストの有華は違う存在なんですよ。アーティストの有華は、例えばバイトの先輩みたいに“大丈夫、大丈夫!”って言って励ましてくれるような存在でありたいと思うし、それは本来の私にとっての理想像でもあるんです。なので、アーティストの有華が私生活の私を元気づけてくれるように、いろんな人の背中を押したいと思っています。
でも、有華さんが理想としている、強くて明るくて自分をしっかりと持っている人という女性像は、「Baby you」に色濃く表れているように思います。片想いらしからぬ、強気な姿勢を貫いていますもんね(笑)。
あははは! そうなんですよね。歌い方も歌詞に合わせて、強気になったり、女の子っぽくなったりして、結構変えているんですよ。姉御肌の女の子も恋をすると可愛くなると思うので、そういう恋愛における二面性も表している曲になっています。
「Baby you」はandropの内澤崇仁さんとの共作とのことで、歌詞もふたりで考えていったんですか?
そうなんですよ。“好きな人のことが好きすぎてどうしようもない女の子の歌”というテーマをもとに内澤さんに書いてきてもらった歌詞は、もっと女の子らしい主人公の話だったんです。でも、“もっとリアルにしたい”という私の願望を汲んでいただいて、嫉妬が入り混じった、可愛らしすぎないポップテイストの楽曲に仕上げてもらいました。
ライヴでの歌い方も楽しみですね。
そうなんです! それをどうしようかと思っているところでして…。《わかるでしょ ねえ わかるでしょ》のところなんかはマイクを外して叫んでしまいそうなので、そこは気をつけます。
あははは! でも、「Baby you」も含めて共作楽曲が増えてきましたね。
そうですね。考え方の違いや、自分では気づけなかった自分らしさを見出せることが多くて面白いです。あとは、第三者から指摘された見え方について“そう見られるのは嫌だから、ここはこう直そう”と思えたりもしますし、制作段階で軌道修正ができるというのはとてもありがたいです。
「ずるいね。」と「Baby you」の2曲連続で恋愛ソングをリリースされましたが、改めてラブソングの面白さや奥深さに気づけた実感はありますか?
めちゃくちゃありますね。ファンの方からのメッセージを読んでいても、やっぱり恋愛って面白いと思いました。人生が狂ったりもするし、“好き”というたったひと言の伝え方をものすごく悩んだりもするし、そもそも“好きってなんだ?”と未だに思いますしね。他にはない面白さだと思います。なので、数多の恋愛ソングが生まれている世の中ではあるけれど、その中から些細な機微を拾い上げて、歌にしていけたらいいなと思っています。
メジャーデビューして今後やってみたいことや、歌ってみたいテーマはあるんですか?
“女の子サイコー!”っていう感じの自己肯定ソングを作りたいですね。有華というアーティストが考える、女の子の良さを全力で伝えられる歌を作りたい。強気なスタンスで女性として勝ち上がっていこうと鼓舞するというわけではなく、“女の子ってこういうところがいいよね!”と共感してもらえるような曲と言いますか。“人から何か言われたとしても、自分は自分のまま愛して楽しんでいこうよ”と思えるような曲で、多くの人を励ましていきたいと思っています。とはいえ、私自身も手放しで自分を愛してあげていられてるかと言われれば、そうではないと思うんです。なので、そうしたマインド的な準備が整ったらぜひ作ってみたいですね。
“自分が誰かを励ましていかなきゃ!”というようなプレッシャーは感じてはいないんですか?
28歳という年齢もあって、家庭を持ち始めている地元の友達からも“有華は夢を追い続けてほしい”という気持ちを受け取るんですが、それをプレッシャーに感じていた節は正直言ってあります。でも、そういった悩みを抱きつつも、2022年はいろんな夢が叶った年だったんですよね。そう思ったらプレッシャーだとか不安だとか、そういうことを考える前に、まずは今の状況がとてつもなく幸せであることに感謝したほうがいいと思ったんです。だから、今は変に気負いせずにやりたいことや求められていることに対して、思いっきり楽しんでいこうモードになっています。
いい傾向ですね! 2023年の目標は決まっているんですか?
2023年は自分の気持ちをちゃんと言葉にして伝えられる人になる! メジャーデビューして自分で決断しなきゃいけない場面もたくさん出てくると思うので、そういう意味でもしっかりと意志を持って伝えられる人になりたいです。
取材:峯岸利恵
「Baby you」(Official Audio)
「ずるいね。」MV
「Bestie」MV(Fan Made Ver.)
関連ニュース