新国立劇場バレエ団、無観客のライブ
配信で話題となった名作『コッペリア
』を2月に上演 

2023年2月23日(木・祝)~2月26日(日)新国立劇場 オペラパレスにて、2022/2023 シーズン 新国立劇場バレエ団『コッペリア』が上演される。
『コッペリア』は、現代バレエの巨匠ローラン・プティがマルセイユ・バレエ時代の1975年に発表し、古典からストーリーを大胆に読みかえた画期的な新演出で全世界の話題となった名作。
長閑な農村から、衛兵や街の娘たちで賑わう都会に舞台を移しており、主役のスワニルダとフランツの繰り広げるおしゃれな恋の駆け引きからプティ独特のコケティッシュな振付、洒落っ気が効いた美術・衣裳と、舞台の至るところまでプティ・ワールドが堪能できる。
『コッペリア』   撮影:瀬戸秀美
パリジャンらしいユーモアに溢れた楽しい『コッペリア』だが、多くの示唆に富んだ作品でもある。原典版と異なる重要な設定のひとつが、老人形師のコッペリウスがスワニルダに恋しているという点。彼を通して、人の愛とは何かといった普遍的な問いが浮かび上がってくる。全体を通して、スワニルダとフランツの溌溂とした若々しさと、老紳士コッペリウスの哀歓や孤独感が対照的に描かれており、ラストには何度見ても忘れられない印象的な幕切れが待ち受けている。
2021年5月に上演予定だった『コッペリア』。新型コロナウイルス感染症の影響により東京都に緊急事態宣言が発出され、全公演中止となった。その際、全キャストを4日間無観客公演にてライブ配信し、16.7万人を超える人々が視聴。大きな話題を呼んだ作品を、改めておくる。
『コッペリア』   撮影:瀬戸秀美
【ものがたり】
人気者の衛兵たちと街の女の子で賑わうマルセイユの広場。
スワニルダはフランツに夢中だが、フランツの方は気もそぞろ。彼は、コッペリウスの家のバルコニーに座っているクールな美少女コッペリアに心惹かれているのだ。
「彼を惑わすコッペリアってどんな女の子なの?」居てもたっていられないスワニルダは、コッペリウスが落とした鍵を拾い、その留守宅に友人たちと忍び込む。
人形の腕や足などの部品が無数に置かれているコッペリウスの家。帰宅したコッペリウスは、スワニルダたちを追い出すと、コッペリアとシャンパンで乾杯。愛しそうに彼女の手を取りワルツを踊る。だが何をしてもコッペリアは無表情。それもそのはず、彼女はコッペリウスが作った自動人形だった。ダンディな紳士コッペリウスの秘密はそれだけではない。彼は、若いスワニルダに想いを寄せ、彼女そっくりに作った人形で、孤独を慰めていたのだった。
そこにコッペリアに会おうとフランツが忍び込んできた。コッペリウスは、彼を眠らせ、その魂を抜き出しコッペリアに注入。彼女を人間にしようというのだ。すると本当にコッペリアが動き出したではないか! コッペリアは気ままにふるまいコッペリウスを翻弄する。実はこれにはからくりがあった。スワニルダがコッペリアの振りをしていたのだ。真相が明らかになると、フランツは自分の本当の気持ちに気が付く。幸せな若いカップルは友人たちの祝福を受けるが、愛するものを失ったコッペリウスは独り茫然と立ち尽くすのだった。

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