「老後に備えて異世界で8万枚の金貨
を貯めます」初主演の長江里加、多彩
な顔をもつミツハ役への挑戦 兄役の
福山潤に感謝

(c)FUNA・講談社/「ろうきん」製作委員会 「老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます」は、両親と兄を亡くした18歳のミツハ(山野光波)が、謎の存在から世界間転移の能力を与えられ、もといた世界と異世界の2つの世界で20億円=8万枚の金貨を貯めるべく奮闘するファンタジーコメディ。ミツハ役が初主演となる長江里加に、役への向き合い方や兄役の福山潤ら共演者との収録エピソードを振り返ってもらった。(取材・構成:五所光太郎/アニメハック編集部)
――原作を読まれての感想を聞かせてください。
長江:まずギャグが多めだなと思いました。私は最初コミックのほうを読んだのですが、ひとつのコマのなかに吹き出しが何個もあって、そのすべてにミツハが思っていることがモノローグとして書かれているんです。そこにツッコミもたくさんあったので、ミツハは常に何かを考えていてひとりでしゃべっている子なんだなというイメージをもちました。
 今の異世界ものは異世界に行きっぱなしなことが多いですが、ミツハはもといた世界と行き来ができて、2つの世界でお金を稼いで生きていこうとします。頭の回転がはやくてみんなからも頼られるし、18歳の若さですごくしっかりしているヒロインだなと思いました。なのでオーディションをうける前から、私はこの子を演じきれるのだろうかと不安を感じながら原作を読んでいました。すごく賢くて面白いって、みんなが憧れるキャラクター像じゃないですか。オーディションにうかってもいないのに、仮にうかったとして本当にミツハをやりきれるんだろうかとガタガタ震えながら読んでいたのが正直なところです(笑)。と同時に、今までやったことがないキャラクターでもあったので挑戦してみたい。もしミツハをやりきることができたら、また違う世界がみえるのでは。そんな期待も大きくふくらんでいました。
(c)FUNA・講談社/「ろうきん」製作委員会――オーディションはテープとスタジオの2回あったそうですが、スタジオではどんなやりとりがあったのでしょうか。
長江:ギャグ要素が強めの作品だと思ったので、最初は振りきってミツハを演じました。普通の人ではないぐらいハチャメチャにやったら、「ちょっとやりすぎです」と言われて(笑)。「ヒロインなのでちょっとかわいくしてください」とも言われまして、これは今の本番のアフレコでもたまに指摘されています。ギャグとかわいさを上手く両立させる塩梅がとても難しいです(笑)
――オーディションで覚えているセリフはありますか。
長江:キャッチ―で覚えているのはやっぱり、「助けて、お兄ちゃーん」です。このセリフもシリアスなシーンではあるのですが、あまり必死すぎると全体的にちょっと怖くなってしまいます。ギャグ要素的なものが垣間みえるような演技をしてほしいというディレクションをいただきました。
――長江さんは、「私に天使が舞い降りた!」や「あそびあそばせ」などギャグ要素が強くてかわいらしい役が印象的です。ミツハのような等身大の女の子を演じるのは初主演とあわせてひとつの挑戦ではなかったのでしょうか。
長江:ミツハは、ぜんぜん等身大の女の子ではないんですけどね(笑)
――そうなのですね。
長江:あはは(笑)。でもまあ、私が演じてきたアニメのキャラクターのなかではいちばん年齢が高くなっているはずです。18歳って大人と言ってもいい歳ですけれど、まだ子どもでもありますよね。大人のしっかりした部分と、子ども特有の危うさみたいなものを兼ねそなえている子を演じるのは初めてだと思います。これまではいかにも子どもらしい“ザ・子ども”を多く演じてきたので、そういう意味では挑戦と言えるかもしれません。ミツハは本当にいろいろな要素を兼ねそなえていて、賢くて面白くてかわいいだけでなく、たまにちょっと恐い部分が急にでてくることもあるんです。
(c)FUNA・講談社/「ろうきん」製作委員会――予告編に、もといた世界で銃の訓練をしているシーンがありましたね。
長江:そうです、そうです。そういうシーンもありますし、他の人物になりきることもあって、ミツハには本当にいろんな顔があるんです。セリフやモノローグの量も多く、切り替えもたくさんあって、本当にやることがたくさんあるので、シンプルに役者として鍛えられています。
――兄役(山野剛史)の福山潤さんをはじめとする共演者の方々とアフレコでご一緒されていかがですか。
長江:福山さんは、本当にお兄ちゃん役がハマり役なんです(笑)。何をしゃべっても面白いですし、アドリブをいれてこられるので、本番中にぷっと吹きだしてしまいそうになるぐらいです。座長的な役割をしなければならない私に代わって現場を楽しくしてくださるのが福山さんで、本当にありがたい存在だなあと日々感謝しています。
(c)FUNA・講談社/「ろうきん」製作委員会 ただ、話数が進んでいくと登場するキャラクターが多くなってきたので、最近は福山さんと同じブースに入れないことが多くなってきています。どうしてもミツハと絡みが多い演者さんとご一緒することになるので、今はお兄ちゃんとちょっと疎遠なのですが(笑)、場を明るくしてくれる福山さんのことを思い出しながらやっています。
 サビーネ役の前田(佳織里)さんは以前から交流があって、お仕事も何回かご一緒しているので、アットホームな空気でとてもやりやすかったです。
 コレット役の立花(理香)さんは1話から登場しているのですが、異世界語がすごくお上手なんです。私が今まで聴いてきた異世界語のなかでいちばん上手いなと思ったぐらいで、本当にありそうなんですよ。どこかの国の片言みたいな感じではなく、本当に異世界語って感じで。
(c)FUNA・講談社/「ろうきん」製作委員会――立花さんの異世界語、1話の注目ポイントのひとつですね。
長江:はい(笑)。立花さんの素晴らしい異世界語を、ぜひ皆さんに聞いていただきたいです。
――作品のタイトルにちなんで、長江さんが貯めたりコレクションされたりしているものがあったら教えてください。
長江:動物のウォールステッカーに最近凝っています。壁に貼ってはがすこともできるシールのようなもので、いろいろなところから発売されているインテリア雑貨なのですがご存じですか。
――初めて聞きました。
長江:コレクションというほどたいしたものではないのですが、最近はお気に入りのものをネットなどで探し求めています。めっちゃ大きい虎のシールや、2023年はうさぎ年なので実物大ぐらいのうさぎのシールなどを貼っていて、部屋を動物園みたいにしたいなと思っています。
※長江里加さんがゲスト出演した「徳井青空のアニメハックTV #19」もあわせてご視聴ください。
【関連リンク】・アニメハック公式YouTubeチャンネルはこちら

新着