小倉 唯

小倉 唯

【小倉 唯 インタビュー】
私自身もみなさんの近くに
ずっとい続ける存在でいたい

小倉 唯にとって「Love∞Vision」は、日本コロムビアに所属レーベルを移籍してから最初のシングル。楽曲に先駆けてビジュアルイメージから制作を進めたという収録曲は、ミステリアスで、さわやかで、芯の強さが表現され、どれも今後の活動に向けた期待感を示しながらも、3種類のジャケット同様にまったく異なる色合いに落とし込まれている。音楽活動10周年を迎えての新たなスタートに今、彼女は何を語ってくれるのか?

「Love∞Vision」の未来が
本当に楽しみなんです

小倉さんは2022年、自身の誕生日である8月に日本コロムビアにレーベル移籍することを発表されました。今回の移籍について率直な想いを聞かせてください。

周囲の環境が大きく変わる出来事なので、移籍発表直後は今後の活動が楽しみな気持ちと、不安でドキドキとした気持ちが半分ずつありました。2022年7月に音楽活動10周年を迎えたのですが、そうした節目のタイミングで、自分の背中をひと押しする貴重なきっかけや、ファンの方々にまた一歩踏み出した姿を見てもらえる、いい意味で刺激的な機会になったんじゃないかと思いますね。

周囲のスタッフや声優仲間からの反応も気になります。

“唯ちゃんなら、どこに行っても大丈夫”と口を揃えて言ってくださったので、みなさんの心の中に自分が音楽活動を通して積み上げてきたものが残ってくれているのかなと改めて感慨深くなれましたね。とても救われました。

さて、今回の移籍第一弾シングル「Love∞Vision」についてうかがいますが、収録された3曲はそれぞれ雰囲気が大きく異なっていますね。こちらは事前に各楽曲の方向性を定めた上で、同時並行的に制作を進めていたのでしょうか?

そうですね。各楽曲ともきちんとテーマの棲み分けをしてから制作を並走させていました。トータルバランスとしても、本当にまとまりのある一枚になったと確信しています。

ということは、ある程度作品のゴールを見据えて楽曲作りをしていたわけですね。全体を俯瞰して、具体的にどのようなイメージを持つ一作になりましたか?

本当にいろいろなイメージを抱けるんですよ。新しさと懐かしさ、年齢を重ねた上での年相応の大人っぽさや洗練された印象、今後に続く希望や期待…それらを踏まえて、“小倉 唯”という名前のパブリックイメージからは大きく切り離さず、“これからどんなアーティストになるんだろう?”と興味を惹くような、幻想的でミステリアスな雰囲気を大切にしました。

そうしたイメージが今回のアーティスト写真やジャケットビジュアルにも反映されている気がします。

そうなんです。初回限定盤Aは「Love∞Vision」、初回限定盤Bは「Precious.」、通常盤は「Dramatic!」というように、各楽曲を印象づけるようなビジュアルにまとめました。透明感を意識して、髪型やメイク、ファッションにもこだわったので、女の子にも好きになってもらえるんじゃないかな? 初回限定盤Bに付属されているミニ写真集もぜひ楽しんでほしいです。あと、今回は楽曲に先駆けてビジュアル撮影をしたんです。つまり、ジャケットに紐づくように歌詞も制作してもらっていて。例えば表題曲「Love∞Vision」に登場する《love émail》などがそれに当てはまりますかね。“émail”は七宝焼などの“七宝”という意味なのですが、今回は“輝くもの”を比喩的に表す言葉として使われています。

ビジュアル先行での制作とはとても珍しいですね。この話の流れで「Love∞Vision」について聞かせてください。

この楽曲はミディアムテンポで、今までにない不思議な魅力を持っていて。バラードとまではいかない雰囲気ながら、ミステリアスな歌詞とサウンドが聴けば聴くほど癖になるんですよね。作詞は只野菜摘さんにお願いをして、音楽活動10周年を迎えての感謝やこれからのリスタートへの意味を込めてもらいました。タイトルは私が候補をいくつか出した中で、未来を感じさせる言葉の“vision”がとても素敵だと思い、今のかたちになりました。

なんと同曲では初めて小倉さんが作曲されていて。しかも、俊龍さんとの共作ということですが、なぜ俊龍さんとタッグを組むことに?

私と一緒に楽曲を作っていただく作家さんを決める時に、俊龍さんのことがパッと思い浮かんだんです。偶然か必然か、俊龍さんには今までの活動におけるターニングポイントで楽曲を通して支えていただきました。実は、俊龍さん自身も誰かと共作をするのは今回が初めてだったらしいんです。

なんと! キャリアが長いだけに驚きです。

俊龍さんにとっても刺激的だったようです。人の癖というか、俊龍さんにない私だけのメロディーの感覚を褒めていただけたりしました。

具体的にどのように作曲を進めていったのでしょうか?

そもそも私は楽器を弾けるわけではないので、まずは俊龍さんにコード進行を作っていただきました。そのインストを鳴らしながら、私が歌ったメロディーを楽曲に落とし込んでいただいて。制作の最終段階ではスタッフさんと一緒に俊龍さんのスタジオにお邪魔して、キーボードを少し弾いたりもしましたね。

小倉さんの考えたメロディーラインが反映された具体的な部分は?

基本的にどれも私が考えたものですね。

それもまたなんと…すごすぎますよ。

コード進行が決まっていれば、そこにハマる音もある程度は絞られてくるので、そこまで難しい作業ではなくて。むしろ、メロディーを考えるのは楽しい時間でしたし、打ち込みのできるソフトが欲しくなりました。考えすぎて途中で頭が痛くなる場面はありましたけど(笑)。

超ド級のお話がたくさん飛び出した末に、小倉さんがDTMに興味を持っているというすごいお話までうかがえるとは!

とはいえ、もう少しいろいろと勉強や準備をしてからがいいですね!(笑)

(笑)。シングルに収録された楽曲はどれも表題曲になり得るクオリティーの中で、「Love∞Vision」を選んだ理由を教えてください。

せっかくの俊龍さんとの共作曲だからですかね。あとは、レーベル移籍後の初作品ながら、この曲はファンのみなさんの予想をいい意味で裏切れた気がするんです。神秘的だし、どうしてか放っておけないと思ってもらえるんじゃないかな? 何より私自身も、この楽曲が今後どのようなポジションになるのかが想像できなくて。ライヴのどんな場面で披露されるのかなど、「Love∞Vision」の未来が本当に楽しみなんです。
小倉 唯
小倉 唯
小倉 唯
小倉 唯
シングル「Love∞Vision」【初回限定盤A】(CD+DVD)
シングル「Love∞Vision」【初回限定盤B】(CD+ミニ写真集)
シングル「Love∞Vision」【通常盤】(CD)

OKMusic編集部

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