人気ゲーム『ブラックスター』の世界
へ圧倒的な歌唱力で深く誘う、小林太
郎×松本明人(真空ホロウ)がアコー
スティックで魅せた夜

『On a Starless Night」~ホシノナイヨルニ~』Supported by BLACKSTAR

2022.11.7(mon)東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
「『ブラックスター』の世界観の中で、これまでのブラスタとは違う、アコースティックの弾き語りの表現でお届け出来ればと思います」
小林太郎と松本明人がアコギの弾き語りで『ブラックスター』の名曲たちを披露するという、ブラスタの新たな挑戦かつ新機軸となるライブで、小林太郎が力強く意気込みを語る。11月7日(月)東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて開催された、小林太郎✕松本明人(真空ホロウ健康)によるアコースティックライブ『On a Starless Night」~ホシノナイヨルニ~』。この日のライブは、“Supported by BLACKSTAR”とタイトルに付くように、大人気スマホゲーム『ブラックスター -Theater Starless-』の名曲たちを、晶のSingerを務める小林、夜光のSingerを務める松本の二人がアコースティックカバー。両者のファンはもちろん、ゲームファンにとっても貴重で嬉しい一夜となった。
松本明人(真空ホロウ) / 小林太郎
松本明人(真空ホロウ) / 小林太郎

大きな拍手に迎えられて、静かにゆっくりステージに登場した小林と松本。顔を見合わせながら椅子に座ってアコギを背負うと、力強くアコギを鳴らして「Just a loser」でライブが始まる。ステージ後方にずらりと並ぶ、9本のギターに見守られながら、パワフルでエモーショナルな歌声を響かせ、息の合った掛け合いや美しいハーモニーで聴かせる二人。『BLACK LIVE』では全Singerで歌われる、ブラスタをひとつ象徴するこの曲。シンプルなアコギサウンドに楽曲の良さがより伝わり、感情や気持ちがダイレクトに響くアコースティックアレンジ、二人の伸びやかなロングトーンに魅せられた観客から、大きな拍手が起きる。
「いや、始まっちゃいましたね」「始まっちゃいました」と、演奏中の緊張感が嘘のように緩~い空気で始まったMCでは、ステージに並ぶ9本のギターが、9人のSingerをイメージしたものであることを明かし、「この真ん中に鎮座されてるリッケンバッカーは、ケイ様ですね」(松本)「王様ですからね!」(小林)などと、ギターとキャラのイメージを一本ずつ紹介。小林の奏でるギターイントロと切ないハイトーンボーカルが印象的だった「Caprice of Love」、松本のリードで始まった「波のままに」と続き、観客をブラスタの世界へと深く深く誘う。
松本明人(真空ホロウ) / 小林太郎
小林と松本の歌唱力や演奏力の高さは言うまでもなく、白熱のステージに序盤から息を呑むばかりだったが。耳心地の良い歌声の相性の良さや息の合ったギターアンサンブル、さらに自ら“夫婦漫才”と例えるMCの面白さまで、二人のコンビネーションの良さは抜群。12月20日には、ブラスタでは初めて二人で歌ったという、新曲「Make Your Choice」の晶&夜光のソロバージョンが収録されたクリスマスCDも発売される彼ら。7年来の付き合いだという二人の出会いや、「5~6年一緒にいるくらい絆が出来てる」というブラスタメンバーの仲の良さを話したMCを挟み、「二人が再会したキッカケになった楽曲です」としっとり切なく始まる「沈まぬ月」、続けて、ゲーム内では対決曲であった「雨傘」を途切れずに披露し、感傷的かつ感情的な歌と演奏で観る者の心をグッと惹きつける。
松本明人(真空ホロウ)
ライブ前半を終えると、松本明人がステージに残ってソロコーナー。1年前、『ブラックスター』に参加させてもらった頃の思い出を語り、「大好きで大尊敬のケイさん、藤田玲くんが歌ってる楽曲を奏でさせてもらおうと思います」と「Snowflake」をたっぷり気持ちを込めて熱唱。続いて、結成16年目となる自身のバンド・真空ホロウの「満天の星」を高らかに歌い上げ、シンガー・ソングライターとしての実力を存分に発揮。ここで小林がサイドギター&コーラスで加わり、「銀河鉄道を探して」を壮大にロマンチックに披露。二人の止まらない脱線トークで笑わせた後は、小林のソロコーナーへとバトンタッチする。
小林太郎
静岡から上京する時の心情を歌ったという、自身の楽曲「星わたり」で美しく、ちょっぴりセンチに始まった小林のソロコーナー。続いて、「ブラスタ、みんな仲良いですから。楽屋で僕といつも遊んでくれてる、あの子の曲を歌いたいと思います」と披露した曲は、柘榴(Singer:しゃけみー)の「花ほどく」。叩きつけるようなギタープレイと男っぽいボーカルで魅せる硬派なカバーからは、小林のアーティスト性と新たな楽曲の魅力が見えてくる。再び、松本が加わって二人で披露した「Seaside escape」、「No Way Out」は晶が歌唱するTeam W楽曲。小林の圧倒的歌唱力に、松本のギターとコーラスが奥行きや深みを加えた圧巻の歌と演奏で観客を魅了する。
最後のMCでは「昨日今日とライブをやってきましたが。どんな雰囲気なのかだったり、どんな伝わり方をするのかとか、やってみないと分からないところ多かったじゃないですか?」(小林)「何に不安なのか、分からない不安ね」(松本)と、『BLACK LIVE』とも異なるこのライブに臨んだ正直な気持ちを伝えると、「結果、やってみてどうだった?」(松本)「むちゃくちゃ楽しい!」(小林)と感想を述べ、同じくめちゃくちゃ楽しんだであろう観客から大きな拍手を受ける。「ブラスタはゲームなんだけど、音楽の醍醐味が詰まってると思うので。ブラスタから、色んな音楽を聴いてみていただければと思います」(小林)と願いを込めて、伸びやかな歌声で壮大で雄大な風景を映し出してくれた「Frangile lake」、力強くも切ない歌声がグッと胸に迫る「雪花」で本編を終演。
松本明人(真空ホロウ) / 小林太郎
松本明人(真空ホロウ) / 小林太郎
アンコールでは“星”をテーマに、それぞれが書き下ろした新曲を披露。スローテンポの曲調にハイトーンボーカルが切なく響く、松本作詞作曲による「ホシノナイヨルニ」。力強いストロークと歌声でしっかり聴かせる、小林作詞作曲による「On a starless Night」と、同じテーマながら、それぞれの個性が映える楽曲で魅せた二人。2023年1月7日(土)8日(日)には『BLACK LIVEIII』の開催が決定。チケットの販売がスタートしたことを紹介した小林が、「『ブラックスター -Theater Starless-』はまだまだ、こんなもんじゃないです。もっともっと広がっていきます!」と意気込みを語り、「やっぱり締めの曲はこの曲で終わりたいと思います」と、アンコールラストに演奏した曲は「BLACKSTAR」。会場中が手拍子を合わせ、大きな盛り上がりを見せたエンディングに、ここからのブラスタへの期待も高まるばかりだった。

取材・文=フジジュン
松本明人(真空ホロウ) / 小林太郎

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