名セリフや名シーンが見どころ! ミ
ュージカル『東京ラブストーリー』が
開幕へ~柿澤勇人、濱田龍臣らが登壇
した取材会をレポート

漫画家・柴門ふみが1988年に発表した漫画『東京ラブストーリー』。1991年にはフジテレビによってテレビドラマが放送され、「月曜の9時には渋谷から人がいなくなる」と言われるほどの社会現象を巻き起こした。度々リメイクもされてきた本作の初のミュージカル化において音楽を手掛けるのは、現在もブロードウェイの第一線で活躍するグラミー賞受賞作曲家、ジェイソン・ハウランド。演出はミュージカル『アリージャンス~忠誠~』で共同演出を務めた豊田めぐみ。脚本・歌詞を佐藤万里が担う。また、チーム空では柿澤勇人、笹本玲奈、廣瀬友祐、夢咲ねね。チーム海では濱田龍臣、唯月ふうか、増子敦貴、熊谷彩春がメインキャストを務める。

初日に先駆け、柿澤勇人、笹本玲奈、濱田龍臣、唯月ふうか、高島礼子によるフォトセッションと質疑応答が前日に行われた。
ーー作品の中で注目してほしいシーン、見どころをお聞かせください。
柿澤:僕たちは昨日ゲネプロを終えましたが、キャスト陣は完璧に近かったんじゃないかと思います。早くお客様の前でお芝居が始まるといいなと思い、明日が待ちきれません。見どころはたくさんありますが、特に名ゼリフ。「完治、セックスしよ」というセリフがどこで言われるのか、ぜひ楽しみにしてください。驚きとワクワクと楽しさがふんだんに盛り込まれた時間になっていますので、ぜひ劇場に足をお運びください。
笹本:私は出演が決まってから漫画とドラマを観ました。ドラマを観ていない世代も十分楽しめる作品に仕上がったと手応えを感じています。
濱田:ミュージカル経験が浅い中で日本初のミュージカルに出演させていだき、すごく緊張していますが皆さんと力を合わせて頑張っているところです。見どころとしては、原作やドラマにあったセリフ。元々この作品を好きな方にも楽しんでいただけるポイントになるんじゃないかと思っています。
唯月:見どころは、ジェイソン・ハウランドさんが作った素晴らしくてドラマチックな曲。皆さんに早く聴いていただきたい気持ちです。
高島:映像では見られない、ミュージカルならではのシーンですね。私は特に、病院で5人で歌うシーンが好き。「心乱れて」というナンバーがめちゃくちゃかっこいいです! ハウランドさんの素晴らしい音楽もそうですが、『東京ラブストーリー』をリアルタイムで見た世代として、新しい『東京ラブストーリー』に出会えるのが見どころだと思います。
柿澤勇人
笹本玲奈
ーー登場人物たちが恋愛に夢中になっているお話ですが、皆さんが最近夢中になっているもの、熱くなっているものなどはありますか?
柿澤:これはもうワールドカップですね。明日が初日なのに寝不足です。また、深夜や早朝にいいカードがあったりするんですよ。日本とドイツもすごかった。前半押されていましたが、諦めない気持ちで勝利を掴んだのを見て勇気をもらいましたね。日本オリジナルをゼロから作るのは本当に大変な作業で何度も心が折れかけましたが、初日まで諦めずに頑張ろうという気持ちにさせてくれました。我々カンパニーもチームプレーで頑張りたいと思います。
笹本:私はカッキー(柿澤)の実朝(『鎌倉殿の13人』)に夢中ですね。
高島:分かる!
柿澤:礼子さん、なんと八幡宮の大河ドラマ館にまで行って写真を送ってくれました(笑)。
笹本:一緒にお仕事をしていても、役者さんってすごいなと思います。
柿澤:あなたも役者ですよ(笑)!
笹本:本当に同じ人なのかと思いながら感動して見てますね。
唯月:私はクラゲを見ることです。コロナ禍前は水族館に行っていましたが、今は動画を見て心を落ち着けるのがルーティンです。
高島:ミュージカル界を背負って立つ皆さんと稽古をしていて、やっぱり声が出るってすごいことだなと思いました。私もボイストレーニングに行き、思いっきり声を出すのが楽しいなと思ってスタジオ会員にもなっちゃって(笑)。たつ(濱田)がどんどん上手くなるので焦りつつ、日々皆さんの声に癒されています。
濱田:僕はずっとゲームに夢中です。どんなにお仕事が忙しくても、移動時間とか1日1回は必ず起動しちゃいます。それが自分の中でリセットするスイッチになり、大変なスケジュールでも頑張れていると思いますね。
濱田龍臣
唯月ふうか
高島礼子
ーー最後に、公演に向けた意気込みをお聞かせください。
高島:このコロナ禍に劇場まで足を運んでくださる皆さんにとっていい思い出になるよう、精一杯演じるのみです。がんばります!
唯月:この作品が出来上がるまで、みんなで話し合い、役と向き合って、カンパニーが一丸となってやってきました。きゅんとしたり切なくなったり、色んな感情になってもらえたら嬉しいです。
笹本:たくさんのミュージカルを経験させていただいていますが、日本初演の作品に携わるのは本当に久しぶり。充実した毎日を過ごしていますし、勉強になっています。稽古場で楽曲を聴いて鳥肌が立ったのも久しぶりの経験。素晴らしい音楽に役者さんの力が加わって、素晴らしいミュージカルになると実感したので、ぜひ楽しみにしてください。
濱田:稽古が進むにつれ、オリジナルミュージカルを作ることに対するプレッシャーが大きくなり、自信を無くすタイミングもありました。でも、今まで他の仕事で積み重ねてきた経験を信じ、精一杯出し切って、皆さんに『東京ラブストーリー』の素敵な世界を体験していただきたいと思っています。
柿澤:名セリフや名シーンが見どころと言いましたが、『東京ラブストーリー』を知らない方、ミュージカルを見たことがない方も、我々が作ったいろいろな意味で新しい作品を観てほしいと考えています。海外のミュージカルだと、大きな事件が起きたりうねりがあったり、ジェットコースターのように進む話が多いですが、これは日常を切り取った物語。日本の東京と愛媛を描いた身近な話です。でも、日本人が日本人の役をやるという挑戦は僕らにとっても意味があるものでした。キャスト・スタッフともにエネルギーをガンガン出し、まずは東京公演を突っ走りたいと思います。
本作は11月27日(日)~12月18日(日)東京建物 Brillia HALLにて東京公演が行われ、その後2023年1月まで、大阪・愛知・広島でも上演される。
取材・文・撮影=吉田沙奈

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