May J.

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【May J. インタビュー】
カバーは普段とは違う歌い方をしたり
新しいチャレンジをしたりできる

累計100万枚を突破したカバーシリーズの最新作『Bittersweet Song Covers』をリリースしたMay J.。今回は自身のYouTubeチャンネルで、スナックのママに扮してカラオケで名曲を歌唱する好評企画『スナック橋本』がきっかけで生まれた作品となっている。収録された楽曲への想い、レコーディング秘話などを訊いた。

『スナック橋本』企画で歌った曲と
新しく歌った曲を入れたアルバム

大好評のカバーシリーズですが、ジャケット写真もいい雰囲気ですね。

ありがとうございます。タイトルのイメージどおり、チョコレートみたいなビタースィートな“ほろ苦い”感じが出ているかなと。【CD】盤のジャケットにはウイスキーがあるのですが、ウイスキーがあるジャケットは初めてです(笑)。

まさに1曲目が「ウイスキーが、お好きでしょ」ですしね。

そうなんです。今作は私のYouTubeチャンネで『スナック橋本』というスナックの雰囲気に合う曲を歌っている企画があるんですけど、そこで歌った曲と新しく歌った曲を入れたアルバムになっています。スナックに合う曲ということで70年代の曲もありますけど、80年代の曲が多くなっています。シティポップブームということもありますし、その年代の歌ってみたかった曲とか初めて知った曲もありますが、若い世代の方にも知ってもらいたい曲もあります。

カバーアルバムは曲を選ぶところから楽しそうですよね。

歌いたい曲がたくさんありますからね。でも、80年代の曲をリアルタイムで聴いていたわけではないので、私の歌唱に合いそうな曲をシティポップに詳しく『「シティポップの基本」がこの100枚でわかる!』の著者でもある栗本 斉さんにアドバイスをいただいて。

「ウイスキーが、お好きでしょ」が1曲目ですが歌ってみてどうでしたか?

この曲は出だしがキーだと思いました。冒頭の♪ウィスキーが〜からフルパワーでいかないといけない曲なんだなって。曲ってだんだんと盛り上がるものが多いじゃないですか。でも、この曲は最初から山場で、一見サラッと聴こえるんですけど、実は全力で歌ったほうがいいことが分かったから、歌ってみて楽曲の印象が変わりました。

2曲目はクリス・ハートさんとの「ロンリー・チャップリン」。デュエットの定番曲でもありますが。

この曲は結構キーが低くて、女性にはちょっと難しい曲なんです。鈴木聖美さんだからこそ歌える曲だと思いましたね。原曲よりもキーを上げないと私の良さが出ないので、キーを上げて歌っています。そうすると男性がキツいんですよね。でも、クリス・ハートは歌えるんですよ(笑)。

どちらにキーを合わせるか、デュエットの難しいところでもありますね。

“クリス、流石だなぁ”って思いました。今回は私が先に歌って、自由自在に好きなように崩して歌ったので、あとから歌ったクリスは大変だったと思うんですけど、絶対に合わせてくれるだろうという安心感と信頼感があったので、仕上がりを聴いて“ばっちりだな”と思いました。

「土曜の夜はパラダイス」はMVも制作されている曲で。

はい、“パラダイス”なのでMVも楽しいパーティーの雰囲気になっています。この曲を聴いた時、真っ先にイメージしたのが“失恋した女の子が元彼を忘れるために、女の子たちとクラブでパッと楽しんでいる”というものだったので、歌う時もそれを意識しました。このアルバムの表題曲でもあるのかなと思っていて。May J.の声の音域を一番活かせる曲で、すごく楽しげで明るくなれる曲だけど、歌詞はどこか“まだ忘れられない”ビタースイートな部分があるっていう。“歌うのも楽しいし、聴いてる人も楽しんでいただけるようなリード曲になるだろうな”と初めて聴いた時に感じました。

「ウイスキーが、お好きでしょ」や「ロンリー・チャップリン」とは違う意味で、このアルバムの中での重要な役割を持っていそうですね。

そう思います。

次は「RIDE ON TIME」。この曲はドラマ主題歌になったりして、広い世代に聴かれている曲かと思いますが。

歌っていてめっちゃ気持ち良かったです。曲を決める時にスタッフのみんなと一緒にカラオケへ行くんですね。いい曲だけど自分に合わない曲もあるじゃないですか。でも、「RIDE ON TIME」は歌った瞬間にスタッフ全員が“おぉ! めっちゃ合いますね!”って意見が一致したんです。すでにライヴでも歌っている曲になります。

「木綿のハンカチーフ」は歌い上げるというよりは、これはもう感情を伝える感じの曲かと思われますが。

そうですね。男性と女性の気持ちが両方描かれていて面白い曲だなと。男性がどんどん都会化していくんですよね(笑)。都会に染まっていく彼をずっと見守っている田舎に残った女の子の気持ちが切なかったりして、物語性のあるところが好きです。

歌う時にどういうことを意識しましたか?

歌詞に合わせて男性と女性の両方を表現しましたけど、声色を変えすぎてもおかしくなってしまうと思ったので、そのバランスは意識しました。あとは、女の子の“待ってる”という気持ちをイメージして、あまり派手にならないようにも意識しましたね。

「元気を出して」も派手に歌う感じの曲ではないですよね。

この曲は竹内まりやさんの歌声がすごく印象的なので、そのイメージのまんまに歌っています。ちょっと鼻にかかった雰囲気の歌声と、言葉と言葉のつなげ方にまりやさんっぽさがあって、そこを意識しました。発音が英語っぽいのかな? 言葉がスムーズに流れていくような感じがあるんです。なので、そのイメージどおりに歌う方が原曲の良さも残せるのかなって。

「フライディ・チャイナタウン」は?

『岡村隆史のオールナイトニッポン歌謡祭 in 横浜アリーナ』というイベントに毎年出演させてもらっているんですけど、毎回リクエストされた曲で、それまで知らなかったんですが聴いた瞬間にものすごく好きになって。歌っていて気持ち良いですし、歌詞も面白くて。意外とエロいというか、大人な物語だなと思いました。だって、《絹ずれの月明かり》ですよ! どんなシチュエーションなのかが思い浮かびますよね。それと、無駄な歌詞がないんです。全部パズルを埋めたように必要な情報が並べられているので、情景がはっきりと浮かんでくるんですよ。

「異邦人」も情景が見えてきそうな曲ですが。

タイトルからもサウンドからも異国感があって、私がイメージしたのはトルコあたりで。イスタンブールとかの情景かなと思ったので、そこに行って歌っているイメージでレコーディングをしました(笑)。

気持ちから入るのも大事ですよね。

この曲も久保田早紀さんのオリジナルを意識して歌いましたけど、やっぱり自分の癖があるのでそこは直さずに。でも、この曲の持つ世界観はちゃんと表現できていると思います。
May J.
May J.
アルバム『Bittersweet Song Covers』
アルバム『Bittersweet Song Covers』

OKMusic編集部

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