【諏訪ななか インタビュー】
新しい世界に踏み込んでいくような
気分になれる一曲
諏訪ななかから2ndシングル「Fine Days」が届く。表題曲は自身がケイト・スターヴェン役を演じるTVアニメ『新米錬金術師の店舗経営』エンディングテーマに起用された。“窓を開け放して、大自然に向けて歌っているような光景”を想像したというさわやかな同楽曲についてはもちろん、彼女自身のキャラクターも垣間見える質問にも答えてもらった。
アニメで描かれる物語には
真摯に寄り添っていきたい
ミニアルバム『Winter Cocktail』(2021年11月発表)から約1年振りの新作リリースとりますね。
約1年も経っていたとは…。実は「Fine Days」は『Winter Cocktail』発売前にレコーディングを終えていたので、とても熟成させましたね。だから、この1年間で「Fine Days」以降の作品のテーマをどのようにするかということも考えていました。
すでに次の展開が待っていると!それはとても楽しみですね。さて、「Fine Days」はTVアニメ『新米錬金術師の店舗経営』のエンディングテーマに起用されています。諏訪さんは同作にケイト・スターヴェン役として出演していますが、具体的にどのような役柄なのでしょうか?
おっとりとしっかり、ふたつの性格を兼ね備えたキャラクターですね。相棒であるアイリス・ロッツェと一緒にいる時は基本的にツッコミに回るのですが、たまにどじなところも発揮してしまったり。本当にいろいろな可愛さを持っている子です。あと、主人公のサラサ・フィードが経営しているお店に借金を返済するため、居候しているんです。
なかなか切実な事情をお持ちで(笑)。「Fine Days」自体はどんなイメージの楽曲ですか?
ひと言で表すならば、“さわやかな一日”ですかね。あくまで私のイメージですが、主人公は大自然の中に1軒だけ建つ家に住んでいて。朝になると、窓を開け放して大自然に向けて歌っているような光景を想像しました。《新しい出会い まるごと詰め込んで》というサビの歌詞のとおり、新しい世界に踏み込んでいくような気分になれる一曲です。“Fine Days”というタイトルもしっくりきていいですよね。
曲中には《ノートにぽつり書き残された/「大丈夫!」の文字に背筋を伸ばす》ともあります。こちらは仲間や友人からのメッセージなのでしょうか?
私の想像だと自分自身で書いたものですね。昔の日記とかを読んでいるのかな? この楽曲自体も自分の想いに向き合っているものなので。
諏訪さんはそうした解釈なのですね。レコーディングに関する思い出は?
私の楽曲では珍しくスローな曲調なので、新たな表現の引き出しを開けられた気がします。レコーディング当時はアニメのアフレコも始まっていなかったので、作品の原作を読んでイメージを膨らませていました。最終的にどんな仕上がりになるのかが本当に楽しみだったんですよ。もちろん、とても素敵な楽曲になりました。
諏訪さんは1stシングル表題曲「コバルトの鼓動」(2021年4月発表)で、TVアニメ『バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!』のオープニングテーマも担当されました。今回は自身2度目となるアニメタイアップの機会となりましたが、同楽曲と比べて成長を見せられた、もしくは自信を持てた点はありますか?
それは聴いてくださるみなさんに感じていただくのみです(笑)。自分としては疾走感のある「コバルトの鼓動」と曲調がまったく違うにもかかわらず、自然と楽曲に入り込んでヴォーカルのアプローチも変えられたところが印象に残っています。ただ、これってみなさんもできることですよね?
いやいや、少なくとも簡単ではないと思いますよ。そもそも諏訪さんにとってアニメタイアップとはどのような意味を持つものでしょうか?
私を普段から応援してくださるみなさん以外にも、今回で言えば『新米錬金術師の店舗経営』ファンの方々に音楽を届けられる点で本当に大切な機会だと思っています。だからこそ、物語の内容から大きく外れることなく、アニメで描かれる物語には真摯に寄り添っていきたいですね。
なるほど。例えば、アニメから諏訪さんを知った方々に自身の作品をオススメするならば?
1stミニアルバム『Color me PURPLE』(2020年11月発表)がいいのかな? 私の大好
きな「Lilac」をはじめ、いろいろなテイストの楽曲が詰まった一枚になっています!
良い作品ですよね。話は戻りますが、「Fine Days」はMVも制作されましたか?
今回は“おうちピクニック”をテーマにした作品になりました。私がブランコに乗るシーンがおすすめなのですが、“それをおうちでするの!?”と、きっとびっくりされるんじゃないかな?
ブランコ付きの部屋、正直言ってかなりのリッチだと思います。ラッパーにスポーツカー、諏訪さんにブランコ的な(笑)。
なかなか家にブランコを作ろうとは思いませんよね。今回は美術さんのお手製だったのですが、激しく漕ぐとギシギシ鳴ってしまって気にしながら漕いでました(笑)。