BUMP OF CHICKEN「SOUVENIR」の意味は?愛しさ溢れる歌詞

BUMP OF CHICKEN「SOUVENIR」の意味は?愛しさ溢れる歌詞

BUMP OF CHICKEN「SOUVENIR」の意味
は?愛しさ溢れる歌詞

BUMP OF CHICKEN『SOUVENIR』が『SPY×FAMILY』主題歌に

▲BUMP OF CHICKEN-SOUVENIR【OFFICIAL MUSIC VIDEO】
『SOUVENIR』は、2022年9月28日に配信リリースされたBUMP OF CHICKENの新曲です。
10月1日から放送を開始したアニメ『SPY×FAMILY』第2クールのオープニング主題歌にもなっていて、第1クールよりも絆の深まったフォージャー家を描いた映像の美しさも話題になっています。
藤原基央によって生み出された歌詞には、何気ない日常への愛情がちりばめられています。
オープニングではフォージャー家の日常が描かれており、幸せな日々を切り取った風景や映像美が印象的。
タイトルにもなっている『SOUVENIR』にはお土産という意味があります。
アニメ『SPY×FAMILY』のストーリーと重ね合わせながら、楽曲の歌詞を徹底考察していきます。
『SPY×FAMILY』の世界とリンクする歌詞
SOUVENIR 歌詞 「BUMP OF CHICKEN」
https://utaten.com/lyric/hw22091601
繰り返される、代わり映えのしない日々。
黄昏にとっての日々はまさに「あくびの色した毎日」だったことでしょう。
緊張感漂う仕事ではありつつも、人間らしい感情を捨てた黄昏にとって人生とは、面白みのないものだったかもしれません。
しかし、任務のためとはいえアーニャやヨルと出会い、家族を形成したことが、黄昏に感情を取り戻させていきます。
SOUVENIR 歌詞 「BUMP OF CHICKEN」
https://utaten.com/lyric/hw22091601
黄昏もアーニャもヨルも、スパイとして、エスパーとして、殺し屋としての自分を隠し、嘘の笑顔で自分や他人をごまかしてきた境遇は似通っています。
偶然にも、似たもの同士が集まってできた家族だからこそ、疑似家族という枠を越えて心を通わせることができるのでしょう。
それぞれが孤独を知っているからこそ、相手を思いやれるのです。
「メロディが重なった」という歌詞はまさに、孤独を抱えて生きてきた三人の出会いとも重なります。
SOUVENIR 歌詞 「BUMP OF CHICKEN」
https://utaten.com/lyric/hw22091601
主人公である黄昏は、スパイとなった日に自分という人間を捨てました。
アーニャは自分の正体を誰にも明かせず、ヨルも殺し屋であることをひた隠しにして生きています。
誰にも言えない秘密を抱えた生き方は、とても孤独で苦しいもの。
たとえ仮初めの家族でも、寄り添い合い、支え合えるフォージャー家という存在が、彼らにとって大切な「目印」なのではないでしょうか。
SOUVENIR 歌詞 「BUMP OF CHICKEN」
https://utaten.com/lyric/hw22091601
ここで、この曲を象徴する「お土産」という歌詞が登場します。
自分の目に止まった大切な景色を切り取り、お土産を集めるように心にそっとしまう。
オープニング映像では、黄昏、ヨル、アーニャの孤独を描き出したような場面が登場します。
一人でいる時の暗く、時に冷たい瞳。
それとは対照的に描かれる家族との場面。
黄昏はスパイとして、ヨルは殺し屋として、これからも他人の命を奪ったり、危険な目に遭ったりすることもあるでしょう。
それでも、家に帰れば自分を迎え入れてくれる家族がいる。
偽物の家族が、彼らの心に灯った希望の光のように見えます。
家があるから「帰り道」があり、居場所があるから帰ることが喜びになる。
フォージャー家が手にした「帰り道」は、黄昏が、ヨルが、アーニャが、互いに与え、もらったものなのです。
「帰り道」の先にある家族の温かさ
SOUVENIR 歌詞 「BUMP OF CHICKEN」
https://utaten.com/lyric/hw22091601
互いの利益のために作られた疑似家族。
しかし、蓋を開けてみれば似たもの同士が身を寄せ合い、気付けば心の拠り所になりつつあります。
まさに「なるべくしてなった」家族です。
SOUVENIR 歌詞 「BUMP OF CHICKEN」
https://utaten.com/lyric/hw22091601
フォージャー家は、互いの生い立ちも人生も知りません。
嘘で固めた素性しか知らなくても、巡り巡って奇跡的に家族になりました。
敏腕スパイとして冷徹に仕事をこなしてきた黄昏は、アーニャに出会い、戸惑いながらも人間らしい感情が芽生えていきます。
家族をけなされたら怒りを覚えるほどに、実の父親のようにアーニャを叱れるほどに。
黄昏はヨルの仕事を知らず、ヨルも黄昏がどれほどの修羅場をかいくぐって生きてきたか知りません。
それでも互いの言葉や笑顔に力をもらい、アーニャの笑顔に癒やされています。
SOUVENIR 歌詞 「BUMP OF CHICKEN」
https://utaten.com/lyric/hw22091601
本来ならば出会うはずのなかった三人が、任務の名の下に家族になる。
「フォージャー家」が三人にとって大切な居場所であり、帰りたい場所になっていることはたしかです。
「宇宙の果てからだろうと辿っていく」という歌詞に、帰り道の先にある場所に対する深い愛情を感じます。
『SOUVENIR』に込められた意味
SOUVENIR 歌詞 「BUMP OF CHICKEN」
https://utaten.com/lyric/hw22091601
SOUVENIR 歌詞 「BUMP OF CHICKEN」
https://utaten.com/lyric/hw22091601
SOUVENIR 歌詞 「BUMP OF CHICKEN」
https://utaten.com/lyric/hw22091601
なりゆきで生まれた居場所は、急いで帰りたくなったり、ゆっくり向かいたくなったり。
それが徐々に、感情の高まりを抑えられなくなり、でもバレるのは恥ずかしかったり。
ここの歌詞で描かれる心情は、黄昏やヨルが抱える心の揺らぎに似ています。
孤児院で暮らしていたアーニャは初めから、黄昏が大好きで、捨てられることを恐れていました。
居場所がフォージャー家にしかないアーニャと比べると、黄昏やヨルには当初、思い入れは薄かったように思えます。
しかし、今では任務や立場上の問題を越えて、必要な場所になりつつあるのです。
だからこそ、転んでしまうほど急いで、胸いっぱいで帰路に就くのでしょう。
黄昏は性格上、素直に言いませんが、ヨルは徐々にフォージャー家への愛情を口に出すようになってきています。
仮初めの家族は、世界を救う鍵となっているだけでなく、黄昏、ヨル、アーニャにとってかけがえのない存在へと変化してきました。
今後のフォージャー家がどんな困難に直面し、それを乗り越えていくのか。
異色の家族を応援する温かさが『SOUVENIR』の歌詞に溢れています。
MVでは、高速道路を舞台にタイムラプスという技術で撮影された、美しくも疾走感溢れる世界を表現。
アニメのオープニング映像とは違う世界を堪能することができます。
『SOUVENIR』の歌詞にちりばめられた風景は、フォージャー家のメンバーが感じている「家族」への愛情とも重なりますね。
放送時期に合わせたのか、秋の風景が描かれるオープニング映像。
秋が深まっていくように、家族の絆も深まっていく。
フォージャー家にはこれからも温かい景色が、お土産のように積み重なっていくことでしょう。
そう思うと『SOUVENIR』というタイトルは、まさに『SPY×FAMILY』にぴったりの楽曲なのです。

アーティスト

UtaTen

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