『長岡 米百俵フェス』【1日目レポ】
Bitter&Sweet、JUNNA、降幡 愛、鈴木
愛理、大橋彩香、リトグリの歌声が雨
の東山を温める

長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~ 2022【1日目】

2022年10月7日(金)東山ファミリーランド
コロナ禍だったこの2年。2019年はチケット販売を新潟県民に限定し、昨年は冬にアオーレ長岡で開催された『長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~』(以下、米フェス)。今年は東山ファミリーランドにステージを戻し、屋外で開放感のあるフェスが復活だ。残念ながら雨となった、この日の長岡。昼過ぎから早くもお客さんたちが並び始め、ライブへの期待感が高まる。
左から、桶屋美圭アナ、加藤諒
MCは加藤諒と、桶屋美圭 (NST新潟総合テレビアナウンサー)。加藤は第1回ぶりの米フェスMCだそうで、「4年ぶりだけど、帰ってきたなって感じがする!」と満面の笑顔を見せた。
磯田達伸 長岡市長の「3日間、豪華なアーティストの演奏を楽しんでください」という開会宣言により、いよいよ米フェスが始まる!

■トップバッターはハロプロの音楽ユニット Bitter&Sweet
Bitter&Sweet
田﨑あさひと長谷川萌美のユニット・Bitter&Sweetは、長谷川が長岡出身。高校2年のときに出場した『NHKのど自慢』で「いつも何度でも」を歌い、チャンピオンになったという歌唱力を誇る。1曲目の「ないものねだり」から、2人のシンクロっぷりが気持ちいい。長谷川は久しぶりの帰郷だそうで、嬉しそうに全体を見回していた。 新潟県で流れていたというCMソング「贈りものには愛がある」、4月にリリースしたシングル「ラブストーリーは始まらない(2022) 」を歌うと、ラストは長谷川が「長岡にいる祖父母のことを思いながら作詞しました」という「雪と花火」を熱唱。長岡市民の心にはひときわ響いたに違いない。

■JUNNA、4年ぶりの米フェス出演
JUNNA
2016年に放送されたテレビアニメ『マクロスΔ』で、劇中音楽ユニット「ワルキューレ」のエースボーカルである美雲・ギンヌメールの歌唱を担当してデビューしたJUNNA。小柄ながら、「海と真珠」「Here」と2曲続けて歌い上げ、パワフルな歌声で観客をグッと引き込む。「4年ぶりの出演なんですが、4年前は17歳でした。今は21歳で、お酒を飲めるようになりました」とニッコリのJUNNA。客席に「もうお酒を飲んでいる人は?」と聞くと、冷えた体を温めるためか、手を挙げた人がちらほら。「お酒が抜けるくらい、熱いライブにします!」と言うと、ドラマ『個人差あります』の主題歌「曖昧な2人」を披露。 彼女が『マクロスΔ』で歌ったラテン系のノリがかっこいい「いけないボーダーライン」では、盛り上がりポイントでお客さんも一緒にジャンプ! 「革命のメロディ」「コノユビトマレ」でパワフルなステージングで観客を圧倒すると、「風の音さえ聞こえない」ではアクセル全開の加速っぷりだった。

降幡 愛は、カバー曲を中心に会場を盛り上げる
降幡 愛
ラブライブ!サンシャイン!!』の黒澤ルビィ役でも知られ、Aqoursとしても活動している声優アーティストの降幡 愛。Aqoursのメンバー内ではマスコット的存在の彼女だが、ソロアーティストになると少しアダルトな雰囲気。衣装もドット柄に黒のシースルーを重ね、歌うはノスタルジックな80‘sシティポップだ。「CITY」「パープルアイシャドウ」の2曲で、東山エリアをちょっと都会の雰囲気に。小比類巻かほるのカバー「City Hunter~愛よ消えないで~」はアニメ『シティーハンター』の主題歌だけに、幅広い世代に訴求する楽曲だ。「プラスティック・ラブ」のあと、歌ったのは菊池桃子が属したラ・ムーのシングル「愛は心の仕事です」のカバー。なんという渋いセレクト! 「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」という中原めいこの名曲をカバーし、ラストは「ラブソングをかけて」で締めた。

■キュートさを振りまいて観客を魅了! 鈴木愛理
鈴木愛理
もともと℃-uteのメンバーで、現在はソロアーティストとして輝いている鈴木愛理。登場すると目を閉じ、「IDENTITY」の歌い出しを待つ。合間のロングトーンもすごい! 「今日は最高の夜にしましょう、CLAP!」と観客をあおり、「Break it down」「rescue」と続けて歌う。楽しそうな姿、キュートな笑顔に魅入られた人も少なくないはずだ。「コロナ禍の毎日でどうしようもなかったことが多いけど、歌を通してパワーを届けたいと思いました」と歌ってくれたのは「Be Brave」。「空は二度燃える」では、少し大人な表情を見せた。「初めて参加する人も多いと思いますが、私のライブは自由です! 雨を吹き飛ばすくらい盛り上がってくれますか?」と、「ハートはお手上げ」でみんなの手拍子に合わせて楽しそうに歌う彼女は可愛さ爆発。さらに「DADDY! DADDY! DO 」から、王道アイドルソング「初恋サイダー」で幸せな時間は終わりを告げた。

■声優としても活躍中の大橋彩香が魅せる
大橋彩香
ポップで弾むようなパフォーマンスを魅せてくれる声優アーティスト、大橋彩香。自身も声優として出演していたアニメ『魔法少女 俺』のオープニングテーマ「NOISY LOVE POWER☆」で観客の心をつかむ。「Be My Friend!!!」でグイグイひっぱると、MCタイム。「もともと食べることが大好きで、お米もお酒も大好きなので、舞台裏はすごいことになってます(笑)」とのこと。楽屋で控えている間におにぎりを食べ、ライブ後は日本酒の景虎と久保田を楽しむ予定だとか。トークで盛り上げたあとは、「ライブで初披露なんです」と、「Nobody Knows」をしっとりと歌う。「Étoile」で伸びやかな歌声を聴かせると、米フェスのキュレーター・本間昭光がプロデュースした「START DASH」でラストを飾る。制作に長い期間がかかったというこの楽曲は、「皆さんの背中を押せる曲です」と大橋が言うとおり、前向きでポジティブな曲調。会場にいたたくさんの人が、励まされたに違いない。

Little Glee Monsterの歌声が東山の空に響く
Little Glee Monster
本日のトリはLittle Glee Monster。3人になっても、厚みのある美しいハーモニーは健在。フォーメーションダンスとコーラスで観客を楽しませる「Hurry Up!!」で、口火を切る。 「青春フォトグラフ」は、メロディも歌詞も青春テイストでリトグリらしさ満載。ハーモニーを交えた自己紹介のあと、MAYUからは「寒いなか、最後まで残って下さってありがとうございます」、かれんからは「おうちに帰ったらすぐお風呂に入ってくださいね」というねぎらいの言葉が。アサヒはその間、手を振ってみんなに応える。そこから「I BELIEVE」「Waves」「いつかこの涙が」と畳み掛ける。とくに「Waves」のスケールの大きさは、違う世界へトリップしたかのようだった。アサヒの「今日は出演者が女の子だけなんですよね。そんな日にぴったりな、可愛い曲を聴いてください!」という紹介から、歌うは「magic!」。ダンスも含めて、軽やかに歌う彼女たちの可愛さが弾ける。続けて、「心に空を」を観客に贈った。 かれんの「ラストスパート、一緒に盛り上がってくれますか?」という言葉で、「SAY!!!~全力REAL LIFE」のイントロが流れる。「私たちがSAY!と言ったら、タオルでもなんでもいいので、掲げてくださいね」という言葉で、お客さんもタオルを振り上げる。一緒になってタオルを回し、まさにラストスパート!最後はやっぱりリトグリといえばこの曲、「世界はあなたに笑いかけている」。観客もグリーンのライトで彩り、大盛り上がりのフィナーレを迎えた。

■米フェスの長岡花火、2年ぶりの打ち上げ
最後はMCが再登場。花火の打ち上げを案内する。加藤は長岡の花火大会を見たことがあるのだとか。とくに米百俵フェスでの花火は、「落ちてきそうなくらい近いんですよ」と当時の思い出を語った。加藤にとって4年ぶりの米フェスの花火、昨年は延期公演が屋内での開催となったため、花火の打ち上げは行われなかったので、2年ぶりの東山での花火の打ち上げとなる。この日の花火は3プログラム。長岡花火で使われる様々な花火玉に加え、色鮮やかな花火を組み合わせて打ち上げる『オープニング スターマイン THE 長岡花火』が夜空を飾った。
続いて、スターマイン『東山に咲く華』。長岡らしい「大玉」が華やかに、そしてテンポよく打ち上げられる。米フェス初日の夜、ラストを飾ったのは『米百俵フェスオリジナルスターマイン 輝き』。米フェスのテーマソング『輝き』を長岡の小学校の子どもたちが歌い、その曲に合わせた花火プログラムだ。今年の歌唱は、昨年の選出校である新潟大学附属長岡小学校の生徒さんたち。
子供たちの澄んだ歌声と美しい長岡花火で、米フェスは初日の幕を閉じた。

文・篠崎美緒
ステージ写真・須佐写真事務所
花火写真・井上宏明

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