ReN ループステーションを駆使した
“一人”の音作りと生音のアンサンブ
ル、初のバンド編成ツアーを控えた現
在の想い

10月7日にリリースされたReNのデジタルEP『Early Project』。ドラマ『#居酒屋新幹線』オープニングテーマ「Traveling Train」、ドラマ『警視庁強行犯係 樋口顕 Season2』主題歌「Decision」、8月に先行配信された「千輪花火」を含む6曲は、バンド編成によるライブをイメージしつつ制作が進められたのだという。これまでの彼のライブはループステーションとアコースティックギターを駆使しながら一人でアンサンブルを構築するスタイルだったが、今後、新たな姿も示していくはずだ。10月28日(金)・札幌 cube garden公演を皮切りにスタートする初のバンド編成による全国ツアー『ReN THE BAND TOUR』への期待も高まる。最新作とツアーについてReNに語ってもらった。
――アルバム『ReNBRANDT』を昨年の9月にリリースした後のツアーは、過去最大規模でしたよね?
はい。ツアーファイナルは自分にとってマックスのキャパにトライしたLINE CUBE SHIBUYAでした。あのツアーは僕にとって大きかったです。ライブがなかなかできなかったりした状況の中で一旦立ち止まったことを経て、自分の音楽を愛してくれる人たちを肌で感じることができたんです。僕自身もものすごくエネルギーを貰ったし、マスク越しの表情が読めるスキルもついた気もします(笑)。7年間の活動の中でかけがえのないものを作ってこられたんだなと感じられたし、このエネルギーをより大きくしていきたいと思いましたね。
――ライブに関する制約はまだありますけど、楽しんでいるお客さんの様子は、いろいろな形で伝わってきますよね? 例えば手拍子にも感情は表れますし。
ほんとそうですよね。人それぞれのリズムがあって、それが合わさると合唱っぽくもなるので。声を出してもらうことはできないんですけど、みんなの声が聞こえてくるようなライブがやっとできたなと感じました。最初は制限がいろいろあるライブはやりづらくて難しさもあったんですけど、ツアーを通して“こういうライブも悪くないんだな”って思いました。
――音楽の楽しさは、制約によってゼロになるほどヤワではなかったということですね。
はい。できないことはたくさんあるんだけど、いろいろ削ぎ落された結果、音楽にとって本当に必要なものが明確になったから聴き手のみんなのレベルも上がって、やる側の意識も変わったのかもしれないですね。
ループステーションは一人の人間による最大限のことができるので、僕は“人間拡張”って呼んでいるんです。今後も限界をどんどん追求したいです。
――ギターとループステーションを使ってステージ上で音を構築していくReNさんのライブのスタイルも、お客さんにとって刺激的なはずです。
ループステーションは最初のライブから使っているんですけど、僕の性格的にも忙しいのが大好きなんですよね。“全力でやって丁度いい”っていうくらいが好きなんです。達成感や満たされた感覚は、出し切らないと得られない気がしていて。ループステーションを使ってやるのは忙しいけど、そのグルーヴの中でやるのが大好きです。
――海外だとエド・シーランがループステーションを愛用している代表的アーティストですよね。
はい。ループステーションの可能性を見せてくれたのが、まさにエド・シーランです。僕も彼のライブを観て“これは無敵だな”って思ったんですよ。もちろんバンドならではの良さ、力強さはあるんですけど、一人から生まれるエネルギーって打ち上げ花火みたいな感じというか。“何が起こるかわからなかったけど、完成された姿がすごいな!”っていうのがあるので。その人の動き、放つもの、マンパワーを感じるライブって、やっぱりすごいです。耳で感じるものももちろん大事だけど、それ以外にも感動できるものが音楽にはあるんだと思います。ループステーションは一人の人間による最大限のことができるので、僕は“人間拡張”って呼んでいるんです。今後も一人の人間の限界をどんどん追求したいですね。
――ループステーションを使うことによって、ご自身から放たれるエネルギーが拡張される感覚があるんですか?
そうなんです。自分自身にとっても得体の知れないどこかに到達して、それをみんなと共有できた時の満足感は、本当に堪らないものがあるんですよ。何回やっても飽きないし、もっと拡張していきたいと思っています。
――ループさせてみた音に納得いかなくてステージ上で録り直したりする姿も、観てる側にとって面白いんですよ。“フレーズが少し変わるだけでノリがこんなに変わるんだ?”という発見とかがあるので。
そう言ってもらえるのは嬉しいです。でも、やっている側は必死なんですよ。“やべえ、ミスったな”ってなっているので(笑)。そういうのは一人でやっているからこそ起こることなんですよね。前まではなるべくミスしないようにと思っていたんですけど、今はミスも含めてライブを構築するのを大切にしています。
――今回のEPを作るにあたっては、何かテーマとかはありましたか?
“ライブをバンドでやってみる”っていうのが、一つあったんです。僕はシンガーソングライターですけど、バンドの音楽もものすごく聴いてきたし、好きなんですよ。でも、僕が音楽活動をスタートした時は、音楽について知らないことが多過ぎて。今でも知らないことは、たくさんありますけど、ループステーションを使いながらベースの役割、エレキギターの役割、ドラムの役割とかを自分なりに解読してきて、“バンドって、こういう構築でやるんだな”ってわかってきました。でも、作ってきた楽曲は“一人で表現するからこうでなければいけない”っていう縛りがどうしてもあったんです。
――その縛りを解き放ってみたのが今作ということですね?
はい。縛りがもったいないと感じるようになったんです。だから敢えてバンドでやるっていうことに対して振り切って作りました。
――収録されている曲の内、「Traveling Train」は昨年に12月に配信されましたが、この時点でライブをバンドでやる構想はあったんですか?
はい。“来年、バンドでトライしよう”っていう中で作り始めた1曲目です。今までのドラムは打ち込みだったりループを意識したものでしたけど、人間の力強さを感じるドラムを入れています。
――『#居酒屋新幹線』のオープニングテーマですが、ドラマのストーリーなどを踏まえながら作ったんですか?
物語からのインスピレーションはもちろん貰うんですけど、内容に沿って書くというのは得意ではなくて。だから大きなテーマを捉えるところから僕は始めています。『#居酒屋新幹線』から僕が貰った大きなテーマは“旅”でした。家に閉じこもる生活をずっと強いられてきた中で僕の中に生まれた“外に飛び出したい”という気持ちが、『#居酒屋新幹線』とリンクしたんですよね。
――日々を重ねている内にいつの間にか新しい自分に出会える人生も旅の一種だよなと、この曲を聴きながら感じました。
考え過ぎずに衝動的に飛び出す旅ですね。知恵がついてくるといろいろ考えますし、それももちろん大切ですけど、何も考えずにがむしゃらに動いている時の引力、渦巻きの目になるような力ってあると思うんです。がむしゃらに動くことが意外と近道になるのかもしれないって感じたりもします。
――創作活動もそういう面がありますよね?
そうですね。正解不正解は本人の中ではあるけど、完成するまでわからないことも多いですし。完成して、ちゃんとレコーディングしてみて初めて曲が力を持つこともあるので。“どうなんだろうな?”と思いながら作って、完成した時にわかることがあるのって不思議ですよ。自分が作っているのに楽曲が意味をさらに教えてくれる感覚になるので。
――《チケットのいらない Traveling Train》という歌詞は、そういう創作活動も示しているように感じましたし、様々な経験を重ねることで無数の景色を見ることができる人生を表している素敵なフレーズだと思いました。
僕も気に入っています。“誰しもが飛び出すことができて、チャンスがある”っていうことを示す表現にもなって欲しいですね。汽車から車掌さんが“なんも要らないから乗れよ! ここにとどまらないやつは今すぐ乗ろうぜ!”って言っているようなイメージなんですよ。『ポーラー・エクスプレス』みたいな感じというか。
内藤剛志さんが、僕の楽曲の“涼しさと熱さ”が好きだとおっしゃっていて。僕の持ち味の良さを教えてくださった人でもあるので、「Decision」もとても大切に作りました。。
――「Decision」は『警視庁強行犯係 樋口顕Season2』の主題歌ですが、シーズン1の「Running Forward」に続いて2曲目の主題歌ですね。
はい。主演の内藤剛志さんが僕のライブに来てくださったところから始まっているんです。内藤さんは大先輩ですけど、今までの俳優人生の中で抱いてきた熱い想いを僕はものすごく尊敬していて、大好きな方です。その内藤さんがシーズン1の時に「Running Forward」を主題歌に指名してくださったんですよね。僕の楽曲の“涼しさと熱さ”が好きだとおっしゃっていて。涼しさと熱さって相反するものですけど、自分の楽曲を聴いてみたらそれがわかってきたような気がしました。内藤さんは僕の持ち味の良さを教えてくださった人でもあるので、「Decision」もとても大切に作りました。
――俳優とミュージシャンは、相通ずるところもあるんでしょうね。
そうですね。内藤さんは“言葉、セリフは決まってるけど、それをどれだけ伝えられるかが俳優の仕事だから”とおっしゃっていました。すごく共感しましたし、“プロフェッショナルだな”って思いました。がむしゃらな人って、そこに何か明確なものがなくても引っ張られて行くし、ものすごくエネルギーを感じるんですよ。それが結果的に誰かの心を動かすことにも繋がるだろうし、そういうものは僕も大事にしたいと思っています。
――この曲は、《十人十色の答えがあって 幸せの意味を探してる》というフレーズが印象的です。生き方は誰かに決められるものではなくて、人それぞれですからね。
結局は自分にとっての正解を追いかけていくしかないって最近思うんです。僕もいろんな意見が気になるし、いろんな意見に耳を傾ける性格でもあるんですけど、自分がやりたいこと以外の道を選ぶと全然満たされないです。世間から見て“正解”とされていても、自分にとってそうではないことってありますからね。
――現時点では不正解に見えたとしても、その先の行動によって正解にしていくこともできますよね?
そうですよね。何かに失敗した時もそれをただの失敗にするのか、その先の何かに向けての起点にするのかで大きく変わるんだと思います。嫌な出来事を振り返った時に、それがいつまでも溜息に変わっちゃうのは、すごくもったいない。自分がやりたいことを常に明確に持って、行きたい方向を常に見ていれば、いろんなことを自分の糧にしていけるのかなと。僕も立ち止まることがあるんですけど、立ち止まっている間は満足してはいないです。立ち止まっているように見えても、しゃがんで飛ぶ準備をしていますから。
――「Decision」のプロデュースは、Davey Badiukですね。
はい。Daveyとは過去に3曲やって、L.A.でセッションをしたこともあるんです。彼の作るサウンドには僕が好きな空気感、風が入っているような感じがあるんですよ。“ある程度のシンセサウンドとピアノを強調したサウンドの中で歌いたい”ってデモを送ったら、彼が僕が好きな空気を加えてくれました。
――ネットを通じて海外のクリエイターとやり取りしやすくなっているのは、現代のアーティストの大きな武器ですよね。海外にご自身の音楽を発信していきたい気持ちはありますか?
ありますね。日本語が持つメロディっていうのもあるし、意外と海外の人も日本語の美しさを知っているんですよ。日本語で歌う曲が響くことがあるっていうのは、Spotifyとかで80年代の日本の楽曲がいきなり1位になったりしたことからも感じます。昔だったら積極的に追いかけなきゃ聴けなかった音楽が、ふとしたことで聴けるような時代になっているからこそ、今って可能性はいろいろあるんだと思います。
――ReNさんの曲が何かのきっかけによって海外でバズる可能性もあるということですね。
バズりたい(笑)。もしそういうことがあったら、その先をイメージしていきたいです。聴いてくれる人たちがいたら直接その人たちがいるところに行って歌いたいですし、そういうことができる状況に早くなって欲しいです。
>>次のページでは、“女々しい万歳”というほどの心情を綴る歌詞について、そして初のバンド編成ツアーの意気込みを訊いています。
――「千輪花火」のような和的情緒のある曲は、海外の人が聴いても新鮮だと思います。
僕が好きな洋楽のサウンディング、“ちょっとシリアスなんだけどビートがある”っていうのと、日本のエッセンスを混ぜられたと思っています。聴いてくれる人の中でどう響くのか僕自身まだよくわかっていないところがあるんですけど、ライブを通して盛り上がるものになっていく予感があります。
――終わりつつある恋の気配を、打ち上げ花火をモチーフにして描いている曲ですね。
花火をテーマにした曲にトライしてみたくて。最近、なかなか花火を見られてないんですけど、自分のしてきた苦い経験とかを引っ張り出して作りました(笑)。
――(笑)。花火の美しさって独特ですよね。一瞬で消えてしまうわけですから。
千輪花火は開くまでに時差があるんですよ。“バーン!”って音が鳴ってから数秒の間に願い事をするとうというのがあるらしくて、想いを寄せる花火なんです。いろんな花火について調べる中で、“こんなのがあるんだ?”ってなりました。
――花火が綺麗だからこそ、恋の終わりを予感しているこの曲の主人公の心情は切ないんでしょうね。
“もうどうしようもないな……”っていう想いなんでしょうね。でも、しんみりした曲にはしたくなかったので、こういうサウンドの中で爽快に歌っています。
――躍動感がある分、切なさが際立つ感じも夏っぽいです。暑くて、草木が青々と生い茂ったりもして生命力に満ち溢れているのに、不思議と切なさも漂う季節が夏ですから。
そうですね。夏は外に出ると蝉もたくさん鳴いているし、音がものすごいけど、それが突然なくなっていくから、余計に切なくなるのかもしれないです。
――この曲がまさにそうですけど、ReNさんの曲は聴いていると物語や風景が浮かびます。
聴いた人に景色を浮かべてもらいたいんです。「千輪花火」も1本のラブストーリーを頭の中で描けるような楽曲になっていたらいいですね。同じような経験がある男性だったら、頭の中で思い浮かべる女性がいるだろうし(笑)。男が持っている女々しさっていうのもあると思うんですけど、そういうものも「千輪花火」にはもろに出ていますね。
本当の心の言葉を並べたら、それは“女々しい”とされているものなのかもしれない。だから女々しい万歳です。
――男性の中にあるウェットな感情をReNさんは度々描きますよね?
はい。女々しいんだと思います(笑)。
――(笑)。こういう感情は、男女関係ないと思います。
いろいろ削ぎ落していった末に残る感情って、そういうものになっちゃう気がするんですよ。本当の心の言葉を並べたら、それは“女々しい”とされているものなのかもしれない。だから女々しい万歳です。
――《知ってるよ あいつといるの 知らないフリをしてるけどさ》と歌っている「No No Lies」も、そういう感情が伝わってくる曲です。
普通、こういう気持ちってあんまり言いたくないじゃないですか?
――そうですよね。
でも、言いたくないことだからこそ本音なんですよ。「No No Lies」は今回のEPのラストですけど、切ないけど温かいこういう曲で締めくくりたいというのは思っていました。
――この曲、アコギの音がすごく良いですね。
今までもそうだったんですけど、今回は1個1個の音を大切にしたい気持ちがありました。“大切にする”って“綺麗にする”っていうことじゃなくて、“アコースティックの生を込める”っていうような感覚なんですけど。
――楽器の音と歌が、とても自然に融け合っています。
“全部が綺麗に融け合っていて欲しい”って、僕は毎回のレコーディングで言うんです。そこは自分なりの正解、腑に落ちるポイントを追っかけ続けています。
――「エール」も心地よいサウンドですね。《頑張ってなんて無責任な言葉さ 涙を堪えて もがいて生きてるんだ 大丈夫だよなんて気軽に言うなよな ahh 僕のなにがわかるって言うんだい》というフレーズの生々しさが印象的です。
僕の中にあるヒリヒリと痛い感情を歌っています。相手に悪気がなくても“頑張って”とかいう言葉がその通りに伝わらないことってあると思うんです。応援とかエールは、必ずしも言葉が必要ではないと感じていて。ただ寄り添うことがすごく力になることもあると思うんですよね。
――複雑な感情をじっくり描いているからこそ、リスナーに対する温かなエールにもなっている曲だと思います。
これは1テイクで録ることにトライしました。10月からのツアーで一緒にやる大樋祐大のピアノと一緒に敢えて一発で録っています。
――歌はファルセットを多用していますね。
はい。もともと歌いだしのキーが高かったんですよ。何も考えないでギターを弾いて歌ってみたら《頑張って》っていう歌い出しがいきなり出てきたんです。“じゃあまた明日リハーサルでスタジオに集合ね”ってなってから歌い始めたので、みんな戻ってきました(笑)。考えて作った曲ではなくて、歌っていたら必然的に感情と共に出てきたメロディです。ちょっとかっこいい言い方みたいになっちゃいますけど、言葉がメロディを連れてきた感じで、難しいことは何も考えていなかったです。
――感情が乗っかった言葉が自ずとメロディになることってあるんでしょうね。
そうですね。それが詞先の曲の強さだと思います。
――感情がものすごく乗っている言葉は自ずと音楽と化すんだと思います。ラップと歌を区別する厳密な定義がないのも、それが理由なのかも。
ヒップホップ、ラップの世界観とシンガーソングライターは共通するものがあると、僕も思っています。ヒップホップも感じた悔しさ、自分の内面を歌いますからね。
――例えばボブ・ディランの歌も、ラップのように感じることがあるじゃないですか?
ほんとそうです。ボブ・ディランはまさにヒップホップだと思うし。ヒップホップは曲調だけじゃないなって思うんですよ。こういうことを言うとヒップホップが大好きな人に怒られるかもしれないけど(笑)。でも、僕はヒップホップって生き様だと思っています。ヒップホップマインドって反骨精神、自分を向上させていくマインドで、音楽をツールとして戦っているやつらのことを言うんじゃないかなって思っています。だから音楽をやっていなくてもヒップホップ気質の人っていっぱいいるんですよ。そういうエネルギーが僕は大好きです。
――「Higher」も、ReNさんが持っているそういうエネルギーを伝えてくれる曲だと思います。《追い風を待つだけの生き方じゃ虚しい》というフレーズからも、不屈の精神が伝わってきますから。
“自分から動かしてやる”っていうか。この曲は「エール」とほぼ同時期に書いたんですけど、曲調は全く違います。何かを始める時の動きって必ず重いし、何かが変化する時って必ず痛みが伴う気がするんですよね。でも、そういうことを越えた先に良い景色が待っているはずだという想いを込めています。
――ライブでお客さんにも歌ってもらえる状況が戻ってきたら、大合唱が起こるんじゃないでしょうか?
そうですね。僕はこの曲に関してサビという概念がなくて。聴いた人の心に響いたところがサビになって欲しいと思っています。みんなの感じるサビをライブで認識したいですね。
――先ほども少しお話した通り、10月からのツアーはバンド編成ですね。
はい。バンドで全国を回れることになって感無量です。
――バンドでライブをやることによって、また一人でやる時に活かせる発見もできるんじゃないでしょうか?
それも大きなテーマですね。バンドでやることによって一人やる時に還元できるものもあるだろうし、その逆もあると思うので。あと、今までとは違うサウンドでお客さんに曲を聴いていただきたい気持ちもあります。バンドスタイルでのライブは挑戦だから、またそれによって人間拡張できると思うし、その経験は一人でのライブにも活かせそうです。
――ドラムはSANABAGUN.の澤村一平さん、ギターは磯貝一樹さん、キーボードは大樋祐大さん、ベースはTHE 2の森夏彦さん。メンバーが強力ですね。
祐大と、ぺーちゃん(澤村一平)に関しては過去に楽曲を一緒にやったことがあって、その時の思い出を僕はすごく大事にしているんです。磯貝一樹くんも『ReNBRANDT』の「Can’ t get enough of you」でギターを弾いてくれました。大好きなギタリストなんですよ。SNSでバズったギタープレイヤーで、世界からも注目されている彼にレコーディングに参加してもらったんですけど、今回声をかけたら“やろう!”って言ってくれて嬉しかったです。間違いない精鋭たちが揃ったバンドになりました。ヒリヒリとしていて、ちょっと女々しさもあり、ロックもありっていう人間らしいライブを彼らと一緒にしたいと思っています。

取材・文=田中 大 撮影=菊池貴裕

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